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第 23 話

last update publish date: 2026-08-11 12:30:05
ジュリアスは、また余計なことを言わなかっただろうか。

考えたくないのに、考えてしまう。

十年も王宮を中心にしてきた心は、一日や二日で別の向きを覚えない。

その時、屋敷の外が少し騒がしくなった。

馬車の音。

それも、ただの客ではない。

車輪の音が重く、従者の動きに緊張がある。

イリスが窓へ向かった。

「お客様です」

「お父様の?」

「いえ」

イリスの声が変わった。

わずかに警戒を含んでいる。

「王家の紋章です」

クラリスは本を閉じた。

王家。

ジュリアスだろうか。

それとも、王宮からの使者か。

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