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第97話

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彰人が沙彩を伴って入ってくると、瞬く間に会場の視線を独占した。

「長谷川社長、沙彩さん、お待ちしておりました!」

取引先の一人が、グラスを手に駆け寄ってきた。

「沙彩さんの今日のドレス、本当に素晴らしい。長谷川社長とお並びになると、まさに絵に描いたようなお二人ですね!」

沙彩は頬を赤らめ、彰人のそばにより一層ぴったりと寄り添った。

「高坂会長、褒めすぎですわ。これも、彰人さんのセンスが良いおかげですの。このドレス、彼が私のために特別に誂えてくださったものなんです」

彰人は軽く頷き、周囲の挨拶をそつなくこなしていた。

業界の人間は皆知っていた。彰人が沙彩を際限なく甘やかし、どのような公の場にも彼女を同伴させ、その顔には「溺愛」の二文字が書いてあるも同然だということを。

当然、沙彩に媚びへつらうために集まる者も少なくなかった。

陸がシャンパンのグラスを揺らしながら近づいてきた。

「沙彩さん、今日はずいぶんとキラキラしているのではないか。また高級車一台分の金と同等するのを身に纏ってるってわけだ」

彼は眉を上げ、彰人に視線を向けた。

「彰人、お前も本当に甘やかすよな。沙
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