Share

第7話

Author: 幸せな子猫
翌年、紗雪が男の子を出産した。

錦人はその子を久我想司(くが そうじ)と名付けた。

紗雪はこの名前があまり気に入らなかったようだが、何も言わなかった。

どのみち自分が産んだ息子であり、久我夫人の座は自分のものなのだから、それで十分だった。

錦人は息子に金だけは惜しまなかった。最高級の粉ミルク、最高級のおもちゃ、最高級の服を買い与えた。

しかし、息子を抱き上げることは一度もなく、その様子を気にかけることもなかった。

三年目、錦人の会社でトラブルが起きた。競合他社にコアチームを引き抜かれ、株価が暴落したのだ。

会社で三日三晩を過ごし、帰宅した時には目を真っ赤に充血させていた。

紗雪が温かい夜食を作ってくれたが、一口食べただけで箸を置いた。

「おいしくない?」

錦人は何も言わず、二階へ上がって眠りについた。

四年目、息子の二歳の誕生日。久我家は盛大なパーティーを開いた。

親戚や友人が集まり、一日中賑やかだった。

夜になり客が帰ると、錦人は一人書斎に座り、あの写真を眺めていた。

娘の二歳の誕生日の写真だ。

ケーキには二本のろうそく。娘は彼の膝の上に座って、目を細め
Continue to read this book for free
Scan code to download App
Locked Chapter

Latest chapter

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第11話

    警察署を出た時、錦人が入り口に立っていた。彼も明らかに警察から連絡を受けたようで、顔色は土気色だった。私が出てくるのを見て、何か言おうと口を開きかけた。「慈乃、すまなかった」私は何も言わなかった。「あの時、俺は……どう向き合えばいいか分からなくて、俺は……」「娘の無念を晴らすことより、あの女を守る方が大事だったのね」彼の顔が引きつった。「慈乃、俺が間違っていた。本当に俺が間違っていたんだ」私は彼の目を見つめた。「久我さん。あなたが最後に娘に会ったのがいつだったか、覚えている?」彼は固まった。「あの子が事故に遭う前日よ」私は言った。「あの日、娘は絵を描いて、あなたにプレゼントしたかったの。リビングで夜の十一時まで待っていたけれど、あなたは帰ってこなかった」「……」「あの子は私に聞いたわ。『お母さん、お父さんは私の描いた絵、好きじゃないのかな?』って。私は、違うよ、お父さんは忙しいだけだよって答えた。するとあの子は言ったの。『じゃあ、次はもっと上手に描くね。そしたらお父さんも喜んでくれるよね』って」私の声はとても静かだった。「その『次』はもう来なかったわ」錦人の目から涙がこぼれ落ちた。「慈乃、俺は……」「もう何も言わないで」私は背を向けた。「それは、娘に言って」少し歩いたところで、背後から鈍い音が聞こえた。振り返ると、彼が雪の中に膝をついていた。頭を深く垂れ、肩を激しく震わせている。私はしばらく立ち止まっていたが、やがて再び歩き出した。雪はどんどん激しさを増し、あっという間に彼の姿を白く霞ませていった。一ヶ月後、紗雪に判決が下された。懲役七年。錦人は犯人隠避罪で、懲役二年、執行猶予三年の判決を受けた。判決の日、私は傍聴席にいた。法廷で紗雪はずっと泣き叫び、「錦人、助けて」と喚いていた。錦人はうつむいたまま、最初から最後まで一言も発しなかった。傍聴席には、男の子を抱いた年配の女性が一人座っていた。紗雪の母親だ。その子供は紗雪の息子だった。まだ幼いその子は、何が起きているのか分からず、ずっと聞いていた。「ママは?ママどこ行っちゃったの?」誰もその問いには答えなかった。裁判所を出た時、空はとても青く晴れ渡っていた。私は

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第10話

    紗雪は錦人以上にひどく老け込んでいた。顔には皺が刻まれ、肌はくすみ、目の下には濃いクマが浮かび、全身から疲労と怨念が滲み出ていた。まさか私に会うとは思っていなかったらしく、一瞬呆然とした後、顔に引きつった作り笑いを浮かべた。「本当に慈乃さんだ。いつ帰ってこられたんですか?」私は無視して、トマトを選び続けた。彼女はカートを押して近づき、私の隣に立った。「慈乃さん、こんなに長い間会っていませんでしたけど、お元気でしたか?」「ええ、とても」「そうですか、それならよかった……」彼女はカートの持ち手をそわそわと撫でた。「慈乃さん、あの……錦人には会いましたか?」私は答えなかった。「慈乃さんが私を恨んでいるのは分かっています。でも……でも、私と錦人は本当に愛し合っていて、私たちは……」「あなたたちが愛し合っているかどうかなんて、私には関係ないわ」彼女は呆気に取られた。「慈乃さん、怒ってないんですか?」私はトマトを選び終えてカートに入れ、背筋を伸ばして彼女を見た。「瀬戸さん。私、あなたに一つだけ感謝していることがあるの。何だと思う?」彼女は怪訝そうな顔をした。「あなたのおかげで、はっきり分かったの。誰が救いようのない無価値な人間なのかを」彼女の顔色が変わった。「どういう意味ですか?」「言葉通りの意味よ」私は彼女の目を真っ直ぐに見据えた。「あなたと久我さんは、本当にお似合いの二人だってこと」私はカートを押して歩き出した。数歩進んだところで、彼女が背後から叫んだ。「白川!自分がそんなに偉い人間だとでも思ってるの!?七年も家を空けて、自分の夫をほったらかしにして、よくもノコノコと……」私は歩き続けた。彼女の金切り声は次第に遠ざかり、スーパーの喧騒の中に消えていった。夜、家に帰るとスマホが鳴った。知らない番号だ。電話に出ると、紗雪の泣き声が聞こえてきた。「慈乃さん、お願いです、錦人を返してください……錦人、毎日慈乃さんのところに行って、家にも帰ってこないんです……息子に『パパはどこ?』って聞かれても、私、なんて答えたらいいか……」その泣き声を聞きながら、何年も前のことを思い出していた。あの時も私は、電話で錦人に帰ってきてほしいと頼んでいた。娘が熱を出して

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第9話

    「また何か用?」彼はそこに立ち尽くし、まるで悪さをした子供のように、どうしていいか分からない様子だった。「慈乃、悪かった」私は彼の目を見つめた。「ここで謝っている暇があるなら、あの子を死なせた犯人がちゃんと刑務所に入ったかどうか、教えてくれない?」彼の顔が一瞬で真っ白になった。「そうよね、あの女の息子ももう六歳だもの。手放せるわけないわよね」私は彼を避けて、朝食の店へ向かった。数歩進んだところで足を止めた。振り返りはしなかった。背後からは、何の音も聞こえなかった。ふと、何年も前の、同じような雪の日を思い出した。娘を抱いて幼稚園の門の前に立ち、錦人が迎えに来るのを待っていた。ずっと待った。髪に雪が積もるまで。娘が寒さで足踏みし始めるまで。それでも、彼は来なかった。電話越しに、彼はこう言った――「紗雪が落ち込んでるから、郊外へ雪景色を見に行っているんだ」娘が私を見上げて聞いた。「お母さん、お父さんはどうして来ないの?」私は答えた。「お父さんは用事があるのよ」娘はまた聞いた。「私がいい子じゃないから、お父さん私のこと嫌いになっちゃったの?」私はしゃがみ込んで、娘を強く抱きしめた。「違うわよ、あなたは世界で一番いい子よ。お父さんは……ただ忙しすぎるだけなの」今思えば、あの時すでに気づくべきだった。本当に大切に思っている相手なら、どんなに忙しくても時間は作れる。いつも時間がないと言うのなら、理由は一つだけ――あなたがそれほど大切じゃないということ。私はコンビニに入り、温かいコーヒーとおにぎりを買った。店員は気さくな中年の女性で、おにぎりを袋に入れながら話しかけてきた。「お嬢さん、外にいるの旦那さんかい?ずっと立ってるみたいだけど、中に入って暖まるよう呼ばなくていいのかい?」「違います」「え?」「元夫です」店員は一瞬きょとんとしたが、それから深く頷いて、それ以上は聞いてこなかった。私は店内のイートインスペースでゆっくりと食べながら、ガラス窓越しに錦人を見ていた。彼はまるで雪の彫刻のように、風雪を浴びながら微動だにしなかった。朝食を食べ終え、追加でもう一つおにぎりを買い、店を出た。彼はまだそこにいた。私が出てくるのを見て、一歩前に出た。

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第8話

    プロジェクトが終わったその日、北嶺は風が強かった。私は施設の入り口に立ち、あの重い鉄の扉がゆっくりと開くのを見ていた。七年。私がこの土地から足を踏み出すのは、これが初めてだった。「白川教授、お車の準備ができております。今夜の祝賀会には本当にご出席されないのですか?」助手が小走りでやって来た。「ええ」私は首を縦に振った。「家族のところへ帰りたいの」飛行機が着陸した時には、もう夕暮れだった。スーツケースを引いて空港のゲートを出る。見慣れた街の灯りを目にしたが、思っていたほど心は動かなかった。七年。人が何度も死ねるほどの時間。そして、一度生まれ変わるのにも十分すぎる時間だった。私は西ノ森霊園へ向かった。夕日が墓石を温かなオレンジ色に染めている。墓石に刻まれた娘の名をそっと指先でなぞった。目を閉じれば、七歳のままの娘が目を細めて笑い、小さな八重歯を覗かせている姿が浮かぶ。「ごめんね。お母さん、こんなに長く会いに来られなくて」私はあのソフビ人形を墓前に置き、他のお供え物と並べた。「お母さんね、すごいことをしてきたのよ。たくさんの子供たちを救ってきたの」私は小さな声で語りかけた。「あの子たちはあなたじゃないけど……でも、あなたがいたら、きっと誇りに思ってくれるって、お母さん信じてる」風が吹き抜け、霊園の松の木がざわざわと鳴った。私はそこに座って、長いこと話し続けた。太陽が完全に沈み、月が昇るまで。最後に立ち上がり、スカートの土を払った。「これからは何度でも会いに来るから。お母さん、約束するね」その後、私は市内で小さなアパートを借りた。十八畳ほど。一人で暮らすにはちょうどいい広さだった。十一月に入ると、私の記憶にあるよりもずっと早く大雪が降った。外で買い物を済ませて帰る途中、知らない番号からの電話を何気なく取った。「もしもし?」向こうは数秒黙っていた。それから、声が聞こえてきた。「慈乃」錦人だ。私は雪の中に立ったまま、その声を聞いていた。ふと、ひどく遠く感じた。まるで前世の出来事のようだ。「慈乃、君なのか?」彼の声は少し震えていた。「戻ってきたって聞いて、俺……」私は電話を切った。その番号を着信拒否に設定した。そして、

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第7話

    翌年、紗雪が男の子を出産した。錦人はその子を久我想司(くが そうじ)と名付けた。紗雪はこの名前があまり気に入らなかったようだが、何も言わなかった。どのみち自分が産んだ息子であり、久我夫人の座は自分のものなのだから、それで十分だった。錦人は息子に金だけは惜しまなかった。最高級の粉ミルク、最高級のおもちゃ、最高級の服を買い与えた。しかし、息子を抱き上げることは一度もなく、その様子を気にかけることもなかった。三年目、錦人の会社でトラブルが起きた。競合他社にコアチームを引き抜かれ、株価が暴落したのだ。会社で三日三晩を過ごし、帰宅した時には目を真っ赤に充血させていた。紗雪が温かい夜食を作ってくれたが、一口食べただけで箸を置いた。「おいしくない?」錦人は何も言わず、二階へ上がって眠りについた。四年目、息子の二歳の誕生日。久我家は盛大なパーティーを開いた。親戚や友人が集まり、一日中賑やかだった。夜になり客が帰ると、錦人は一人書斎に座り、あの写真を眺めていた。娘の二歳の誕生日の写真だ。ケーキには二本のろうそく。娘は彼の膝の上に座って、目を細めて笑っている。慈乃が傍らで、スマホを構えていた。「こっち見て、笑って……」シャッターが切られる瞬間、娘が振り向いて彼の頬にキスをした。写真はブレてしまったが、そのブレた一枚を、彼はずっと大切にしていた。スマホを手に取り、今日の写真をスクロールする。息子が同じ場所に座り、紗雪に抱かれて、無邪気に笑っている。見ているうちに、彼はスマホの画面を伏せた。六年目、紗雪が不満を漏らし始めた。帰りがどんどん遅くなること。息子と遊ぶ時間が少なすぎること。自分への態度がどんどん冷たくなっていること。「外に別の女を作ったの?」錦人は彼女を見た。この台詞には、聞き覚えがある。昔、慈乃も同じことを聞いた。あの時、何と答えただろう。「馬鹿なことを言うな。紗雪はただの妹のような存在だ」今思えば、あの答えは本当に滑稽だった。「いない」彼は言った。紗雪は信じなかった。彼のスマホ、スケジュール、通話履歴をすべてチェックし始めた。ある時、パスワードのかかったアルバムを見つけ、パスワードを聞いてきた。「教える気はない」「なんで?見られたらマズいもの

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第6話

    それからの日々、錦人は狂ったように慈乃を探した。彼女の勤め先の病院へ行っても、もう出勤していないと言われた。慈乃の実家へ行っても鍵がかかっており、隣人の話によれば、彼女の両親は先月南の方へ引っ越したらしい。具体的な行き先は誰も知らなかった。彼女がよく通っていたカフェや書店、公園を回ってみても、誰も姿を見ていないという。私立探偵を雇い、街中をひっくり返す勢いで探させたが、何一つ手がかりは得られなかった。慈乃は、まるでこの世から消え失せてしまったかのようだった。一ヶ月後、紗雪が久我家に転がり込んできた。借りていた部屋の契約が切れたが、すぐにいい物件が見つからないと泣きつかれ、錦人はむげに断ることができなかった。どうせ部屋は余っている。どうせ慈乃はもう戻ってこない。紗雪は何かと世話を焼いた。毎日趣向を変えた料理を作り、スーツはクリーニングに出し、靴下や下着まできちんと分類して畳んでくれる。錦人はふと、キッチンで忙しく動き回る彼女の後ろ姿を見て、一瞬だけ錯覚を覚えることがあった。昔も、こうして誰かが立っていたような――けれどその人は、帰宅した彼に飛びついて甘えたりはしなかった。残業中のオフィスに夜食を届けに来ることも、機嫌が悪い時にすねて抱きしめてほしいとねだることもなかった。その人はただ静かに待っていた。どれほど遅くなっても、どれほど長くても……そして彼が帰宅すると、いつも一言だけ尋ねた。「お帰りなさい。ご飯は?」錦人はふと気づいた。その人の声を、もう思い出せなくなりつつあることに……半年後、探偵事務所から連絡が入った。「久我社長、判明しました。奥様は極秘の研究プロジェクトに参加されており、十年間外部との連絡を断つ必要があるとのことです。拠点は北嶺にあり、具体的な場所は機密扱いで、我々も立ち入れません」十年。錦人は電話を握りしめたまま、しばらく何も言えなかった。「ただ、プロジェクトチームの集合写真を一枚入手しました。その中に奥様の姿が確認できます」送られてきたのは、白衣姿の人々がある建物の前に並んでいる写真だった。錦人は画面を拡大し、さらに拡大して――最後列の端に、慈乃の姿を見つけた。ずいぶん痩せて、髪も短く切られており、その顔に表情はなかった。けれど、生きている。

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第1話

    娘が亡くなった後、私・白川慈乃(しらかわ しの)は久我錦人(くが きんと)の思い描いていた通りの完璧な妻になった。彼が別の女、瀬戸紗雪(せと さゆき)に付きっきりでいても、私は微笑んで許した。彼が深夜まで帰らなくても、決して文句は言わなかった。彼が紗雪を連れて、かつて私たちが約束していた南の島へバカンスに出かけた時でさえ、私は自ら彼らの航空券とホテルを予約してあげた。錦人も含め、誰もが私を「ついに物分かりのいい妻になった」と褒めそやした。だから、娘の葬儀の日も、私は彼に知らせなかった。彼が身なりも構わず葬儀場に駆け込み、目を真っ赤にして私を問い詰めるまでは。「どうし

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第5話

    錦人は空っぽの病室に立ち尽くしていた。指がまだ小刻みに震えている。自宅に電話をかけても、誰も出ない。慈乃の同僚に電話しても、誰も知らないと言う。慈乃の友人たちに電話すると、彼の声を聞いた途端に電話を切られた。「錦人……」紗雪が入り口に立ち、おずおずと彼を見つめていた。「慈乃さん、怒っちゃったのかな。私が別の人形を探して、ちゃんとお返ししたほうがいいかな?」錦人は何も答えず、黙ってきびすを返し、病室を出ようとした。「どこ行くの?」「家の様子を見てくる」「私も行く!」紗雪は小走りで後を追い、彼の腕に絡みついた。錦人は自分の腕に視線を落としたが、振りほ

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第4話

    そのメッセージを見て、私はようやく息をついた。そして目の前の箸を見据えたまま、はっきり首を横に振った。錦人の顔色が変わった。「わざと事を荒立てたいのか?」錦人は顔を険しくすると、私の手首を掴んで食卓の方へ引きずっていった。「座れ。食え」彼は有無を言わさぬ口調だった。紗雪はキノコを挟んだ箸を持ったまま傍らに立ち、目を潤ませて、甘ったるい声で訴えかけてきた。「慈乃さん、私はただ仲直りしたいだけなのに……食べてくれないなんて、許してくれないってことですよね」そのキノコが目の前にあるだけで、もう皮膚がむずむずと痒くなり始めていた。「私、キノコアレルギーなの」私は

  • 娘が亡くなった後、夫をあの女にくれてやった   第3話

    錦人は私を見ると、ひどく慌てた様子で素早くジャケットを脱ぎ、私の体に掛けた。「どうしてこんなことに?慈乃、病院で誰かにひどいことをされたのか?誰がやったか教えてくれ」私は首を振った。私を一番残酷に痛めつけているのは、あなたなのに。病院の中からは、まだ罵声が飛んできている。錦人はそれを聞いて状況を察したのか、私を強く抱きしめた。「紗雪はただでさえ繊細なんだ。それに学校で働いている。もし前科がついたら、人生がめちゃくちゃになる。病院の仕事がなくなっても構わない、俺が養うから。娘だって、また産めばいいだろう」私は静かに彼を押し返した。「私の娘は、あの子だけよ」

More Chapters
Explore and read good novels for free
Free access to a vast number of good novels on GoodNovel app. Download the books you like and read anywhere & anytime.
Read books for free on the app
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status