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第511話

작가: つき酔
莉奈が視線を外そうとした時、舵を握る承也の手に力がこもった。

「何を考えている?」

低く掠れた声だった。ずっと胸の奥にしまい込んでいた問いを、ようやく口にしたように聞こえた。

莉奈は黙ったまま、前へと視線を戻した。

答えたくないのか。それとも、何と答えればいいのか決められないのか。

どちらであっても、承也の予想の範囲内だった。

「どこへ行くの?」

波と風の音だけが響く中、莉奈が静かに尋ねた。

その瞬間、承也の手が舵の上で止まった。

唇の端がわずかに上がり、深い黒の瞳に微かな光が宿る。

承也は少し身をかがめ、触れるか触れないかの距離で、莉奈の髪に顔を寄せた。

「星を見に行く」

――海の上で星を見るの?

莉奈を抱き寄せたまま、承也はクルーザーを進めた。月明かりが見渡す限りの海を包み込んでいる。

今日は満月だ。肉眼で見える星の数は多くない。それでも、見えている星はどれもくっきりと輝いていた。

やがて、クルーザーは海上でエンジンを止めた。甲板には柔らかな白いソファが置かれ、周囲を照らすいくつかのライトが、優しい光を揺らしている。

承也はソファに座り、手すりのそば
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