공유

婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
작가: 水沼早紀

00

작가: 水沼早紀
last update 게시일: 2026-06-25 19:38:27

「ごめん。俺、お前とは結婚出来なくなった」

「えっ……?」

その一言を告げられたのは、彼と婚約してから一ヶ月後のことだった。

「ちょっと、待って……それどういう意味?」

頭の中の理解が追いつかない。

「本当にごめん。 俺……お前とは結婚、出来ないんだ」

「え、結婚出来ない? どうして……?」

今目の前にいる彼は、私の婚約者だ。 

「俺、別の結婚相手が出来たんだ」

「……は?」

でももう、婚約者だった人に゙なりそゔな予感がする。

「え、別の結婚相手ってなに? 雪輝ゆきてるの結婚相手は私だよね?」

そう問いかけると、彼は申し訳なさそうな顔を見せ「……彼女が、妊娠したんだ」と私に告げた。

「妊娠……? 雪輝、それ、どういうこと?相手は誰?」

彼は、私の知らない相手を妊娠させたんだとわかった。 私という婚約者がいながら、別の女と関係を持って、挙げ句の果てに妊娠までさせた最低の男だった。

「答えて。妊娠させた相手は誰?」

「……高校の、同級生なんだ」

「高校の同級生?」

高校の同級生と聞いて、すぐにピンときた。 彼は数ヶ月前、同窓会がありそれに参加していた。

「まさか、あの同窓会の日?」

「本当に……ごめん。許してほしい」

なるほど。彼はその同級生の誰かと関係を持ち、妊娠させてしまったんだ。

「……そのごめんって、なんのごめん?」

「え?」

「ごめんって言われても、許せるわけないでしょ? 私との結婚が決まっているのに同窓会にうつつを抜かして、他の女とセックスして妊娠したことを、許してほしいと?」

何ふざけたことを言ってるのだろうか、彼は。 許してほしいとか、本気で言ってるの?

「同窓会で再会した女と浮気したことを隠した挙句、妊娠したからその女と結婚するって? 何それ、なんの冗談?全然笑えない」

「……本当に、悪いと思ってる」

雪輝のことを、私は本当に愛していた。 こんなに人を愛したことは初めてで、雪輝とならずっと幸せに暮らしていけると、そう思っていたのに。

私は彼に裏切られた。 何も知らずに彼を信じきって、彼のプロポーズまで受け入れて。

「雪輝、あなたって……最低ね」

「俺だって、まさかそんなことになるなんて、思ってなかったんだよ。 あの日しか関係を持ってなかったし、まさか妊娠するなんて……」

え、なに? 今さら言い訳?

「言い訳するとか……見苦しいよ、雪輝」

舞美絵まみえ……」

なんで私は、こんな男のことを信じたんだろう。 

「雪輝、あなたとは婚約破棄します。 そんな最低野郎、こっちから願い下げだから!」

私は雪輝からもらった婚約指輪を左手の薬指から外し、雪輝に向かって投げつけた。

「あの最低野郎っ!」

腹立つっ! 私がいながら、浮気とか信じられない!

雪輝と出会って三年、付き合って二年でプロポーズされて、幸せの絶頂にいた。

まさにこれから幸せを掴むところだった。 雪輝と二人で幸せになって、いつかは子供を持って幸せな家庭を築いていけると、そう信じていた。

まさか、婚約して一ヶ月でこうなるなんて思わなかった。

両親にも結婚するって報告しちゃったし、両親に今さら婚約破棄したとか、言えない……。

「どうしよう……」

両親には結婚することは伝えていたけど、雪輝をまだ紹介してなかったから、雪輝の顔はまだ知らないけれど。

挨拶は改めてすると伝えていたけど、破棄になった今報告のしようがない。でも……。

「正直に言うしか、ないよね……」

両親への報告の日にちをすでに決めている今、今さら白紙になったと言ったら両親はきっと悲しむだろうな……。

「雪輝があんなことさえ、しなければ……」

何も知らないままいれば、私は普通に幸せな人生を迎えていたかもしれないのに。

雪輝のせいで、全部が台無しになった。 雪輝の過ちのせいで、私たち二人の幸せが砕け散った。

あの時、私が同窓会に行くことを許可しなければ、こうはきっとならなかった。

同窓会になんて行かないでと、そう言えば良かった。 そしたら、あんなことになることもなかったのに……。

「はあ……」

途方に暮れた私は、近くにあった公園のベンチへと座り込む。

「結婚……白紙になっちゃった」

私は今年で三十歳になる。三十までに結婚することが、私の目標だった。

その目標を叶えることが出来る寸前だった。  

「あの、大丈夫ですか?」

ため息をつきながらベンチに座っている私に、一人の男性が声を掛けてくれる。

「え……?」

「どこか体調でも、悪いですか?」

「あ、いえっ……」

目の前の男性には、私が体調が悪そうに見えていたようだ。 体調より、心のメンタルがやられているのだが……。

「でも、顔色が悪いですよ?」

「……本当に、大丈夫ですから」

その場を立ち去ろうとベンチから立ち上がった、その時……。

「きゃっ!」

急に立ち眩みのような症状が現れ、躓きそうになってしまう。

「おっと……!」

男性が私の身体を支えてくれる。

「大丈夫ですか?」

「はい……すみません」

「今何か飲み物を買ってきますから、もう少し座って待っていてください」

男性は私を再びベンチに座らせると、飲み物を買うため走っていく。

이 작품을 무료로 읽으실 수 있습니다
QR 코드를 스캔하여 앱을 다운로드하세요

최신 챕터

  • 婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。   62

    「お腹の子が大きくなったら、舞美絵のチキン南蛮食べさせてやりたいな」「それは嬉しい」「マジで美味いからな、舞美絵のチキン南蛮は。世界一美味いと思う」   ご飯を食べながら、舞美絵は「ええ?本当に?」とびっくりしている。「本当だ。舞美絵のチキン南蛮食べたら、他のチキン南蛮は食べられないよ」「そんな、大袈裟だよ」  舞美絵はそう言っているけど、俺にとってそれは大袈裟なことでもなんでもない。「俺にとっての思い出の味は、このチキン南蛮かな」「思い出の味かあ。……それは、嬉しいな」「これからも、たまにこうしてチキン南蛮作ってくれると嬉しい」舞美絵は嬉しそうに「それは、もちろん」と微笑む。「あ、賢哉さん」「ん?」舞美絵は俺に「明日のおにぎり、一緒に作る?」と聞いてくれるので、俺は「いいのか?」と返事をする。「もちろん、一緒にやろうよ」「ああ、頼むよ」「せっかくだから、寺巻さんの分作ってあげたら?」え、俺が寺巻の分を俺が……? ま、まあ、作ってやってもいっか。「おにぎりの具材いくつか用意したから、好きなの作っていいからね」「ありがとう」おにぎり作りは寝る前に行うことになった。「ごちそうさまでした」「お粗末さまでした」     夕飯の後は、先にお風呂に入ることにした。   「舞美絵、風呂出たぞ」「あ、うん」舞美絵はソファに座って、何やらスマホを見ていた。「何見てるんだ?」「んー? 赤ちゃんの名前、何しようかなって思って見てたんだ」「名前か……。そうだよな、名前決めないとな」俺はタオルで髪の毛を拭きながらソファに腰掛ける。「性別、もうわかってるんだろ?」「うん、分かってるよ」知りたい気持ちはあるが、舞美絵からサプライズの発表があるのを待つことにする。「名前ってその子の一生を左右するから、やっぱりちゃんと決めたいよね」「そうだな。……大人になった時に恥ずかしくない名前にしないとな」「そうだね」舞美絵はスマホをテーブルに置くと、「私もお風呂に入ってくるね」とソファから立ち上がる。「賢哉さん、お風呂出たらおにぎり作るから待っててね」「わかった」俺も今後はおにぎりくらい作れないとな。舞美絵に子供が産まれたら、舞美絵が一番大変になるわけだし。俺が今のうちに、少しでも出来ることを増やしておきたいというものあ

  • 婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。   61

    家族になる喜びを知ったからこそ、俺は言える。 そんな言葉で語れるほどのことじゃないけど、俺は何よりも家族を大切にしたいと思ってる。家族より大切にしないといけないものなんて、きっとないはずだ。「親父さん、体調はどうなんだ?」「あんまり芳しくはないな。……認知症も発症してるし、食欲もだんだん落ちてきてるみたいで、日に日に衰弱していってるよ」「……そうか」 寺巻は休みの日、今は親父さんのところへ行っているが、あまり体調は良くないようだ。「この間なんか、また施設勝手に抜け出して徘徊してたらしいしな」  「そうか。……徘徊してたのか」前に寺巻から「親父さんの体調があまり良くない」とは聞いてはいたが、認知症のせいもあり、入り込むだけでするようになっていたとは……。「まあな。 でも俺に出来ることなんて限られてるし、施設の人にお願いするしかないんだけどな」「……まあ、お前も四六時中一緒にいられるわけじゃないもんな。 面倒見るの大変だよな」「仕方ないさ。これも、全部事故のせいだし」寺巻は深くため息を吐くと、「うだうだ考えてても、仕方ないよな。 起きたことは変えられないし、前向いて生きていくことしか出来ないもんな」と目の前にあったお茶を飲み干す。「俺は、ずっとお前の味方だよ。どんな時もな」「ありがとうな、相棒よ」寺巻の悲しみは、俺にもよくわかる。✱ ✱ ✱「ただいま」その日仕事を終えて帰宅すると、キッチンからいいニオイが漂ってくる。 このニオイは……唐揚げか?「ただいま、舞美絵」「あ、おかえりなさい、賢哉さん」「やっぱりこのニオイは、唐揚げか?」  キッチンから漂ってくるニオイが唐揚げだと思ったが、どうやら唐揚げではないようだ。「残念。今日の夕飯はチキン南蛮だよ」「チキン南蛮か。 唐揚げだと思ったんだけどな」でも舞美絵の作るチキン南蛮は格別に美味すぎるから、また食べられるのは嬉しい。「唐揚げはまた今度ね」「わかった」「もうすぐ出来るから、着替えてきたら?」 「ああ、そうするよ」舞美絵の料理が復活してから、俺は食欲が戻ったようにまた食べるようになった。 今まで料理をあまりしてこなかった代償のせいか、簡単なものしか作れなかった。 最近やっとうどんを茹でるようになったり、パスタを茹でるようになったりはしたけど、そんなものし

  • 婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。   60

    【自分に出来ること】愛おしい家族のため〜賢哉SIDE〜「四之宮、奥さん体調どうだ?」「もうすっかり落ち着いたみたいだ」「そっか。良かったな」「ああ、まあな」舞美絵の妊娠がわかってから半年が経ったが、舞美絵の悪阻も落ち着いたようで、最近では動けるようにもなったようだ。お腹の子も順調に育っていて、すくすくと成長しているのが目に見えてわかるようになった。 舞美絵のお腹が前より大きくなって、本当に子供がいるんだなと実感している。お腹の子が時々動くのがわかると、鼓動が聞こえる気がして俺は嬉しくなる。 今まで子供がいる生活のことを想像していなかった俺は、今が一番楽しく感じる。「性別はもうわかってるのか?」「ああ、五ヶ月くらいでもう一般的にはわかるらしい」「そっか。 四之宮のところはもうどっちか聞いたか?」寺巻に子供の性別のことを聞かれたが、俺はまだ性別を知らない。 というのも、舞美絵が俺にはサプライズで性別がどっちかをケーキで教えたいらしく、まだ秘密にされている。「俺はまだ知らされてない」「え、まだ知らないのか」 「今度の検診の後、舞美絵がサプライズで教えてくれるみたいだ」「へえ、サプライズか。 ちょっと面白そうだな」寺巻も俺に子供が出来たこと自体が嬉しいのか、なんだかんだと楽しみにしているらしい。「性別をケーキで教えてくれるそうだ」「ケーキで? ああ、たまに聞くよな」  俺的には、子供の性別はどっちでもいいんだ。 元気に産まれてさえくれれば、どっちでも構わない。「四之宮的には、どっちのが嬉しい?」「まあやっぱり男の子がいいなーとは思うけど、女の子でもかわいいからどっちでもいいかな」「確かに、どっちでもいいかもな」とにかく元気に産まれてくることが、何より一番だからな。「それにしても、四之宮がパパになる日が来るなんてな」寺巻にそう言われて、俺自身もそう言われて「確かにな」と呟く。 「お前が結婚したって聞いた時もびっくりしたけどさ、子供が出来たって知った時はもっとびっくりしたけど……でもお前が幸せなら、俺はそれでいいかな思ってる」寺巻からそんなことを言われると、ちょっと照れる気もする。「お前も幸せになれる人を見つけないとな」俺が寺巻にそう言うと、寺巻は「うるせー。余計なお世話だ」と俺を見る。「……俺にもいつか、家族が

  • 婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。   59

    私たちなら、この幸せをずっと守れる。愛おしい家族が増える喜びも、これから一緒に親になっていく覚悟も、全部二人で分け合えるから。この愛おしい気持ちを、私は彼と二人で噛み締めていきたい。「俺には、舞美絵とこの子がいれば充分だ。 他にはもう、何にもいらない」「……私も、賢哉さんとこの子がいれば、もう何にもいらないな」「そうだな」私たちは、この子が産まれて来るのを今から楽しみにしてるんだ。 新しい家族が増えることを、心待ちにしている。「悪阻、平気か?」「うん、今のところ大丈夫」「ゆっくり休んでて、舞美絵」「ありがとう」私は、彼と家族になったあの日から、私の心に灯を灯してくれている。✱ ✱ ✱「舞美絵、行ってくるな」「あ、ちょっと待って」 「ん?」  私は賢哉さんに朝握ったばかりのおにぎりを手渡した。「はい、おにぎり。 今日もお仕事頑張ってね」「いつもありがとう、舞美絵。助かるよ」仕事に向かう賢哉さんに「行ってらっしゃい」と手を振った。「よし、洗濯しよっと」 あれから数ヶ月が経ち、私のお腹は以前よりも大きくなった。 無事に安定期を迎えることも出来、お腹の子の経過も順調だ。最近ではお腹の子の鼓動を感じるようになり、動くのがわかるようになってきた。 もちろん、出産まではまだまだなので、油断は禁物だ。  悪阻に耐えながらの数ヶ月は本当に辛いことも多かったけど、賢哉さんが隣にいてくれたから頑張って乗り越えることが出来た。私は一人じゃないからこそ、頑張れたと思う。「赤ちゃん、元気ですか? 居心地はいい?」  鼓動を感じるようになってから、こうやってたまに赤ちゃんに話しかけたりしているけど、聞こえているのかはわからない。   だけどちゃんと感じるその鼓動は、私たちが一番嬉しい。 この子がちゃんと生きているって、一番近くに感じる。 「ママとパパは、あなたが産まれて来るのとても楽しみなの」お腹の中で動くたび、そう思う。 お腹の中で動いている時、この子はちゃんと生きているんだと感じる。 賢哉さんにとっても、それはとても嬉しいことみたいだ。悪阻も落ち着いたところで、私はまた家事を再開し、料理もまた作れるようになった。 ご飯のニオイで吐きそうになることもなくなったので、賢哉さんのためにまた料理が作れることの嬉しさを感じていた。 

  • 婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。   58

    「寝てていいよ、舞美絵」私は静かに頷く。賢哉さんは優しく隣で頭を撫でてくれる。「辛いよな? 代わってあげられなくてごめんな」「ううん……大丈夫」賢哉さんと一緒に乗り越えていくと決めたんだ。私はここで負けたくない。「俺に出来ることなんて、ちょっとしかないな」「……そんなこと、ないよ。 私、賢哉さんがそばにいてくれるから、頑張れるんだよ」頭を撫でながら、賢哉さんは「そっか」と呟く。「これからも、こうして看病してくれると助かります」「もちろんですよ、奥様」賢哉さんは優しく微笑んだ。 ✱ ✱ ✱あれから賢哉さんに支えてもらいながら、なんとか悪阻を乗り越えていた。 病院の診察でも体重が減っていることを指摘されたが、なんとか食べれるものを食べて過ごしている。「いただきます」今私が一番食べられているのは、フライドポテトだった。 フライドポテトなんて絶対に無理だと思っていたのに、いざ口にしてみたら普通に食べられてびっくりした。唐揚げとかチキン南蛮は無理だけど、フライドポテトだけはなぜか食べたくなって、今はよく食べている。「今日もポテトか?」「うん、ポテトしか無理……」賢哉さんは「そっか。ポテトしか無理か」とポテトを眺めている。「あ、でもね、ハンバーガーも食べたよ」「ハンバーガー食べたのか?」「うん、なんかすごい食べられたの」賢哉さんも「そんなこと言うから、俺もハンバーガー食べたくなってきたな」とソファに座る。「実は、ハンバーガー賢哉さんの分もあるよ」「え、あるのか?」賢哉さんにあのファーストフードの袋を見せると、賢哉さんは「マジか、あるのかよ」と嬉しそうに笑った。「もちろん、あるに決まってるよ」賢哉さんにはもちろん、照り焼きバーガーのセットにした。「しかも俺の好きな照り焼きバーガーじゃん」「そうだよ。私はベーコンエッグバーガーにしたけど」「ずいぶんジャンキーだけど、大丈夫なのか?」私が「それがね、不思議なことにこれはすごい食べられるの」と話すと、賢哉さんは「そっか。食べれるものを見つけたのは良かったよ」と言ってくれた。「うん、本当に。今は毎日これが食べたいくらいだよ」「毎日? そうかあ」賢哉さんも「いただきます」と照り焼きバーガーにかぶりつく。「うん、相変わらず美味いな」 「うん、美味しいよね」どう

  • 婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。   57

    妊娠が発覚してから一ヶ月、私は悪阻に悩まされている。 そんな中でも、賢哉さんがそばにいてくれるおかげで、一人じゃないと思える。賢哉さんは仕事中もずっと心配してくれるせいか、頻繁に連絡をくれる。 そんな私は、賢哉さんの支えもあって、なんとか乗り越えられる気がしている。   「うぅ……気持ち悪い……」      悪阻にも個人差があるとは聞いているけど、私はどうなんだろうか……?  今のところまともに食べられているレモンやグレープフルーツなどで、上手いこと悪阻と戦えているような気もするけど……。「レモンが……欲しい」レモンを口にするだけで少しマシになるけど、またすぐに悪阻に襲われ、結局起き上がれない日が続く。 最近では家事も疎かになってしまっているので、賢哉さんには申し訳ない気持ちになる。「……はぁ」   賢哉さんは優しいから「そんなこと、気にしなくていい。自分のことだけ考えて」と言ってくれるから、私はその言葉に甘えさせてもらっている。   「うぅ……っ」食べたいのに食べられないって、こんなにももどかしいのか……。   「まだ帰ってこないかな……」悪阻のせいなのかはわからないけど、一人でいると寂しくなるし、辛くなる。 とりあえず動くこともままならないので、寝ていることしか出来ない。【もう少しで帰る】こうして賢哉さんから連絡がくると、ちょっとだけホッとするんだ。【うん、気を付けてね】気持ち悪さに耐えながら賢哉さんが帰ってくるのを待っていると、ガチャと玄関が開く音がした。「ただいま、舞美絵」「賢哉さん……おかえりなさい」   賢哉さんは起き上がろうとする私に「あ、寝てていいから」と言ってくれた。「体調はどうだ?」私は首を横に振ると、「無理っ……」と答える。「パイナップル、食べるか?」「……食べれるかはわからないけど、挑戦してみる」賢哉さんは「わかった。用意するから待ってて」とキッチンでパイナップルを用意してくれる。パイナップルのニオイがふんわりと漂ってくるけど、パイナップルのおかげか気持ち悪さが少しだけ緩和された気がした。「舞美絵、パイナップルだよ」「……ありがとう」身体を起き上がらせて、パイナップルを一つ口にする。「どうだ? 食べられそうか?」「これなら……食べられそう」「そうか。良かった」パ

더보기
좋은 소설을 무료로 찾아 읽어보세요
GoodNovel 앱에서 수많은 인기 소설을 무료로 즐기세요! 마음에 드는 작품을 다운로드하고, 언제 어디서나 편하게 읽을 수 있습니다
앱에서 작품을 무료로 읽어보세요
앱에서 읽으려면 QR 코드를 스캔하세요.
DMCA.com Protection Status