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195話

작가: 籘裏美馬
last update 최신 업데이트: 2026-01-13 18:26:45

部屋に入るなり涼真さんはネクタイやベストを脱ぎ、部屋に備え付けられているゴミ箱に投げ捨ててしまう。

「心、悪いがシャワーを浴びてくる。少しだけ待っててくれ」

「わ、分かりました」

こくり、と頷いた私を見た涼真さんは、ほっとして表情を緩める。

私に手を伸ばそうとして、そこで涼真さんの手はぴたりと止まった。

香水の移り香を気にしてくれたのだろう。

「すぐ出てくる」

涼真さんは悔しそうに唇を噛み締めると、すぐに踵を返してシャワールームに消えた。

私は、部屋の中で一人。

涼真さんがシャワールームに入ってすぐにシャワーの音が聞こえて来た。

「……わ、私が嫌がったから、捨てちゃったの……?」

涼真さんは迷いなく着ていた服をゴミ箱に捨ててしまった。

私のせいで、涼真さんに気を使わせてしまった。

どうしよう。

涼真さんが着ているスーツは、全部がブランド物だ。

私でも知ってるくらいの高級ブランド品で、全てがオーダースーツだと、思う。

「私があんな風に我儘を言わなければ……そもそも、私はあんな風に我儘を言える立場じゃないのに」

どうしよう、泣きそうだ。

私は、滲んで来た視界を振り払うように目をごしごしと擦る。

私がそうしていると、背後からふわり、と抱きしめられる──。

「目をそんなに擦ったら赤くなる」

「涼真さん!?」

いつの間にシャワーから上がったのだろう。

涼真さんは、バスローブを着て、私を背後から強く抱きしめている。

涼真さんから香るのは、備え付けのコンディショナーとシャンプーのいい香り。

そして、温かいシャワーを浴びたからだろう。

涼真さんの体がぽかぽかと暖かくて。

「頭も体もちゃんと洗った。もう、あいつの香水の匂いはしない?」

くるり、と私を腕の中で反転させた涼真さんは、恐る恐ると言った様子で話しかけてくる。

だけど、私は涼真さんの姿にぎょっとして目を見開いた。

「りょ、涼真さん!髪の毛がびしょびしょです!このままじゃあ風邪をひいちゃいます!」

「──え、ああ、確かに。急いで出たから」

「ちょ、ちょっとソファに座っててください!ドライヤー持ってきます!」

私はぽかんとした涼真さんをソファに座らせ、慌ててシャワールームに向かう。

ドライヤーを探して、見つけて振り返る。

すると、シャワールームのゴミ箱には、
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