เข้าสู่ระบบ刺される──! 私は、襲い来る痛みに備えて、ぎゅっと強く目を瞑った。 だけど──。 「──……?」 いつまで経っても刺されたような感覚も。 痛みも襲って来ない。 私が恐る恐る目を開けると、そこには──。 刃物を持った麗奈の手を掴んでいる、涼真さんの姿があった。 「──涼真さん!?」 「心、無事か!?」 涼真さんは、麗奈から視線を逸らす事なくそう言葉を発する。 私は、涼真さんに慌てて答えた。 「わ、私は大丈夫です……!だけど、どうして涼真さんがここに……!」 あの場からいなくなった私を探してくれたのは分かる。 だけど、追いかけてくるのが早すぎて。 どうやって私を探し出してくれたのだろうか。 そんな私の疑問に、涼真さんは麗奈の手首を掴みながら、刃物を持つ手を反対の手で強く叩き、刃物を地面に叩き落とした。 「心が柳に連れ去られた所を見た。ホテルのフロントで、人気の少ない路地はどこか確認したんだ。この場所しか付近には無いと聞いてすぐにこの場所に来た」 「そ、そうだったんですね……」 「それで──柳 麗奈。これはどう言うつもりだ?もう、言い逃れは出来ないぞ」 涼真さんは低く、冷たい声で麗奈を見下ろしてそう告げる。 涼真さんにしっかり手を握られた麗奈は、ガクガクと震え、顔色は真っ青になっていた。 「刃物を持ち出して、心を脅したんだ。これは立派な殺人未遂……現行犯逮捕されるぞ」 怒りが滲んだ涼真さんの声。 「現行犯逮捕」と言う単語に、麗奈は真っ青なまま、慌てて顔を上げた。 「まっ、待って……!違う!私は心を殺そうとしてなんか、ない!ただちょっと脅してやろうと思っただけで──」 「ちょっと脅す?もし、心が抵抗したら?暴れたら?刃物が刺さっていた可能性だってあったんだぞ!そんな言い訳が通用すると思っているのか!?馬鹿にするのも大概にしろ!」 涼真さんの怒声がその場に響く。 怒りに満ちた涼真さんの声にびくり、と体を震わせた麗奈は、力を失いその場にへたり込んでしまった。 そんな麗奈を冷たく見下ろしていた涼真さんの背後──。 人気の無いはずのこの場所に、人の足音が聞こえてくる。 バタバタ、と慌てて駆け寄ってくるような足音に、私は涼真さんを見上げた。 「涼真さん、もしかして警察を呼んだんですか?」 「──ひっ」 私の警察
俺の様子に、ただ事じゃないと悟ったホテルのフロントは、慌てて別室に案内してくれた。 「エントランスの様子は、こちらでも確認出来ます!お連れ様は、フロント奥にあるソファでお待ちでしたか?」 「──ああ、そうだ!」 「こちらへ!数分前ですね、ただ今映像を出します……!」 フロントの人間がパソコンを操作し、エントランス映像を出してくれる。 俺は、画面にぐっと近付き、心の姿を探した。 暫しして、俺と心がエントランスにやって来るのが分かる。 心がソファに座り、俺が離れる。 俺がフロントで手続きをしていた時間は、ほんの数分だ──。 そんなたった数分の間に、一体誰が──。 そう考え、画面を食い入るように見ていた俺の目に、心に近付く人影が映った。 「──あの、女!」 俺の目に映ったのは、思いもよらなかった人物だ。 柳 麗奈──。 かつて、心が愛した男を奪い、心を傷付けた女が再び心に近付き、何かを耳打ちしている。 嫌がる心を、柳は無理やり腕を掴んで立たせると、ぐいぐいと引っ張って行ってしまった。 あっという間に画面外に出てしまった心。 それから数秒後、フロントでの手続きを終えて俺が画面に現れたのが見えた。 そこまで確認した俺は、画面から顔を逸らしホテルのフロントに問う。 「このホテルの近くに、人通りの少ない場所はあるか!?」 「そ、それでしたら──……!」 まだ、大して時間が経っていない。 柳麗奈が1人なら、同じ女性同士。心を無理やり遠くまで連れて行く事など不可能だ。 柳が1人で行動したと過程して、俺は近場に人気の少ない場所があるかどうかをホテルのフロントに尋ねた。 ◇ 「離して……!手を離して麗奈!!」 「うるさい、うるさいうるさいうるさいっ!!」 私は、麗奈に無理やり引っ張られ、ホテルの裏手にある裏路地に連れて来られていた。 ぐいぐい、と私の手を引っ張る麗奈の手とは逆の手に、光を反射して不気味にぎらり、と光る刃物が握られている。 私が涼真さんを待っている時。 突然麗奈が私の前に現れた。 そして、驚く私の耳元で「刺されたくなければ一緒に来て」と告げたのだ。 私が呆気に取られていると、焦れた麗奈は私の腕を物凄い力で掴み、無理やり立たせて引っ張って行った。 麗奈の体に、どこからそんな強い力が出てくるのか分からなかった
「うん……俺も、そう思うよ。好きな人と……愛おしい人と愛情を確かめ合う行為は、とても尊いと思う」 とろり、と蕩けるような笑みを浮かべてそう話してくれる涼真さん。 私は、照れくさいけど涼真さんに向かって少しだけ体を伸ばし、口付けた。 私の行動にびっくりしたように目を見開いた涼真さんだったけど、とっても嬉しそうに、幸せそうに笑ってくれて。 それから私たちは、チェックアウトの時間までじゃれ合い、気持ちを確かめ合うようにキスをした──。 「心、支度は出来たか?」 「はい涼真さん。大丈夫です」 チェックアウト間近。 涼真さんはきちっとスーツを着て、ワイシャツの袖部分のボタンを閉めながら私に顔を向けた。 私も、昨夜のドレスの上にコートを羽織り、涼真さんに答える。 「──よし、じゃあ帰ろうか」 「はい!」 涼真さんに手を差し出され、私は涼真さんの手に自分の手を重ねる。 大きくて、優しい涼真さんの手が私の手をぎゅっと握ってくれて。 私たちは指を絡ませ合いながら、ホテルの部屋を後にした。 ホテルのエントランスに着いた私たち。 涼真さんは、エントランスの近くにあるソファまで私を連れて来てくれると、座るように促した。 「疲れているだろう?座って待っていてくれ」 そう言いながら、涼真さんは私の額に口付けを落とす。 そして甘い笑みを浮かべながら、ホテルのフロントへ歩いて行った。 私は、真っ赤になりながら涼真さんにキスをされた額を押さえる。 「も、もう……涼真さんは……」 何だか、昨夜から涼真さんが凄く甘くなった気がする。 確かに、涼真さんとの関係が以前より一段階、進んだと思う。 だから、なのか──。 涼真さんの、私に対する態度が以前よりかなり甘くなっている。 それが、恥ずかしいけど嬉しくて。 フロントに向かって歩いて行く涼真さんの背中を見つめていた。 そうしていたからだろうか。 だから、私は自分に近付いて来る気配に全く気が付いていなかった──。 ◇ 「心、お待たせ──」 手続きを終えて心の元へ戻ろうと振り返った俺は、フロントのソファに目を向けて、その場に立ち止まってしまった。 そこに居たはずの、心が居ない──。 「──心!?」 俺はソファとテーブル
「は、恥ずかしいけど……嫌じゃない、です」 私が何とかそう答えると、涼真さんは嬉しそうに笑って、優しく私を抱きしめた。 「なら、良かった。……俺は、気持ちよくなる事は、恥ずかしい事だと思わない。だって、気持ちよくなれるって事は、相手を信頼して……自分を晒せ出せているって事だと思うから」 涼真さんの言葉に、私はハッとする。 「好きな人と……愛してる人とする行為だからこそ、心から気持ちいいって思えるんだ。ここが気持ち良くならないと、体だって気持ちよくなれない。そう思わないか?」 涼真さんは、私の手を取って、優しく自分の胸──心臓のあたりに私の手を導いた。 確かに、涼真さんの言う通りだ。 好きな人とじゃなきゃ、肌を重ねたいと思わない。 それに、心から気持ちよくなる事なんて、出来ない。 「愛する人とのセックスを、恥ずかしい事だと俺は思わないよ」 涼真さんは私にそう言うと、優しく額に唇を落としてくれる。 涼真さんの触れた額が、じんわりと温かくなるような感覚。 そして、涼真さんが私を優しく見つめてくれる。 私の胸にも、じんわりと温かい火が灯るような。 そんな不思議な感覚を覚える。 私は、性行為にあまり良いイメージがなかった。 昔は、確かに愛し愛されるような行為をしていたと思う。 だけど、ここ数年。元婚約者のあの人との行為は、殆どなくなっていた。 たまにあの人に抱かれる時があれば、その行為はとても一方的で。 痛いし、怖いし──。幸せだと感じる事なんて、殆どなかった。 だから。 昨夜みたいに、恥ずかしいけど幸せで、あれ程乱れてしまうのが、殆ど初体験だった。 だから頭の中がパニックになってしまったのだ。 けど──。 私は、優しく抱きしめてくれる涼真さんに、自らも腕を回して抱き返した。 「恥ずかしかったけど……凄く、幸せでした……。涼真さんが、涼真さんの目が、凄く優しくて……」 「うん」 「こんな風になるのが、初めてで……。訳が分からない感じになったのが、初めてだったんです……だから恥ずかしいって思っちゃったけど……。涼真さんの言う通り、ですね。愛情を確かめ合う、凄く素敵な行為だと思います」 私が、涼真さんの胸元から顔を上げて笑う。 訳が分からなくなっちゃう程、涼真
◇ 「ん、んんぅ……」 「心……?起きたか?」 心地よい疲れに、体のだるさ。 ゆるゆる、と頭を撫でられる心地良さに、私は無意識に抱き寄せてくれている涼真さんの胸元に擦り寄った。 「──はは、朝から可愛い事をされたら我慢出来なくなるだろ?」 「んん……、もう、無理です……」 「まだ時間はあるから、もう少し寝た方が良い」 ふに、と唇に柔らかな何かが重ねられる。 涼真さんの唇だろう。 私は、自然と唇を薄っすらと開けた。 昨夜、散々涼真さんから教えてもらった、その仕草。 くつくつと、低い笑い声が聞こえた。 そして涼真さんが「いい子」と呟いたのが分かる。 再び涼真さんの唇が重ねられて、ゆっくりと舌が唇を割り、舌が絡み合う。 心地良くて、とっても気持ち良い。 涼真さんのキスにうっとりとしていると、次第にまた眠気が襲ってきて。 私はそのまま再び眠りについた。 次に私が目を覚ましたのは、それからたっぷり小一時間程経ってから。 「──っ!」 「心?」 ばちり、と突然目を開けた私に、私を抱き寄せてくれていた涼真さんが驚きに目を見開いた。 私は、涼真さんの顔を見た瞬間、昨夜の自分の痴態を瞬時に思い出した。 あ、あんな風にあられもない声を上げて……! 何度も涼真さんの手によって、達かされて……! しかも、さ、最後には私……っ!自分から涼真さんに強請って──!! 「う、うわああっ!見ないでっ、見ないでください涼真さんっ!!」 「ちょ、ちょっと待ってくれ心!落ち着いて……!」 涼真さんの腕の中から逃げたくて。 暴れる私を、涼真さんはぎゅっと抱きしめて私の動きを封じ込めてしまう。 だけど、涼真さんに強く抱きしめられてしまって、何も身に付けていない私たちの胸がぎゅうぎゅうと合わさって。 それもまた、信じられないくらいに羞恥を煽る。 「や、やだ……っ!私っ、昨日はあんな……っ!」 恥ずかしくて恥ずかしくて、逃げ出してしまいたい。 だけど、涼真さんは腕の力を緩めてくれなくて──。 「わ、悪かった心!昨夜は俺も調子に乗ってやり過ぎた……!心が恥ずかしがる姿が可愛いし、俺の手で気持ち良くなってくれるのが嬉しくて……!」 「やっ、やだぁぁ!ちょ、直接そんな事言わないでください!」 どたばた、と暴れる私を涼真さんは抱きしめたまま、強
顔を赤く染めた涼真さんが、自分の口元を手のひらで覆っている。 そして、自分の声に信じられないと言うように目を見開いていた。 私は、余裕たっぷりの涼真さんの表情を、余裕を崩せたんだ。 その実感がじわじわと湧いてきて。 自然と笑みを浮かべてしまう──。 私がにやにやしていると、涼真さんは片手で口元を隠したまま、じとりとした目を向けてきた。 「心……随分嬉しそうに笑っているじゃないか……」 「えっ、す、すみません」 「顔が笑ってる……」 「で、でも嬉しくて。涼真さんが慌てたりする所って見た事が無いので……」 私が涼真さんから視線を逸らしてぼそぼそと呟いていると、涼真さんの片手が私の頬に触れた──。 「……好きな人の前では、余裕ぶりたいのが男なんだ」 「──え」 涼真さんの言葉に、私が驚いて涼真さんに視線を戻す。 すると、涼真さんの顔はすぐ近くにあって──。 「──ぁ……っ、んっ!」 がぶり。と、まるで食らいつくように涼真さんの唇が私の唇を塞いだ。 驚いて体を後ろに傾けてしまったせいで、バランスを崩した私に、涼真さんがそのまま覆い被さるようにしてソファに倒れ込んだ。 息もつけぬ程の激しいキスに、くらくらとしてしまう。 キスだけでこんなに気持ち良くなってしまうのが恥ずかしくて。 視界は滲むし、我慢したいのに声が漏れてしまう。 びくびく、と体が快感に跳ねてしまうけど、涼真さんが逃がさないとでも言うように私の体を押さえ付ける。 いつの間にか私のスカートの裾は大きく捲れ上がり、涼真さんの手のひらが私の太ももを這っている。 涼真さんの手のひらが驚く程熱くて。 まるで火傷してしまいそうな程の熱に、私の腰がびくり、と跳ねる。 「──最後までは、こんな所でしない。だけど、俺も心が余裕を無くす姿を見たい。……存分に乱れてくれ」 「──りょ、涼真さ……っ」 キスの合間に、涼真さんが低く掠れた声で私の耳に囁く。 その刺激だけで、私の体は嘘みたいに反応して、跳ねてしまった。 喉奥で楽しげにくつり、と笑った涼真さんの瞳には、身を焼くような熱が灯っていて──。 その目を見た瞬間、私は逃げられない事を悟った。 ◇ あれから、どれくらい乱されてしまったのだろうか。 最初は、ソファで沢山気持ち良くされてしまって。 気づかない内に、ソファ