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27話. 愛人を跪かせる

Auteur: 6jay
last update Date de publication: 2026-10-23 07:29:00

女性専用のVIPロッカールーム。

華やかな金色の大理石に飾られたパウダールームの鏡の前で、桐谷莉香は震える手でマスカラを塗り直していた。鏡に映る顔は涙と怒りでひどく滲んでいる。

カツ、カツ、カツ。

紗良の鋭いピンヒールの音が大理石の床に響きながら近づいてきた。莉香がびくりとして振り向く。端正なスーツ姿の紗良が腕を組み、冷ややかな眼差しで彼女を見下ろしていた。

「ここまで追いかけてきて、私を笑いに来たわけ!?」

莉香が憎々しげに叫んだ。

「ちょっとゴルフが上手だからって調子に乗らないで! 雅臣さんが買ってくれた南青山のお店と豊洲のマンションがいくらすると思ってるの? あんたなんか、最後には捨てられる抜け殻よ!」

紗良は何も言わず、ポケットから防水パック入りの書類を取り出し、化粧台に投げた。

バサッ。

書類の1枚目が開いた途端、莉香の息が止まった。

[久我ホールディングス―桐谷莉香 インフルエンサー専属スポンサー契約および名義貸し資産管理契約書]

莉香は契約書より先に紗良の手を見た。ほかにも書類があるのか確かめようとして、また自分の名前へ視線を落とした。

「こ……これがどうしてあんたの手
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