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第14話

Author: もち米とりんご飴
一瞬、耳を疑った。

まさか律人が「愛してる」なんて口にするはずがないからだ。

だが、彼の瞳に浮かぶ本気の熱を見て、それが嘘ではないことを悟った。

おかしくて、思わず笑みがこぼれそうになる。

「あなたが、私を?」

律人は頷いた。その表情は、これまでになく真剣だった。

「汐里、この4年間、いつの間にかお前に惹かれていたんだ。自分の気持ちに気づくのが遅すぎた……」

甘い言葉が並ぶほど、私の心は氷のように冷めていった。

もし4年間の中でこの言葉を聞けていたら、きっと嬉しさのあまり涙を流していたはずだ。

だけど今の私には、ただ空虚で残酷な言葉にしか聞こえない。

なぜ離婚を突きつけた今になって、そんなことを言うの?

私は彼にとって、呼びたければ呼び、飽きたら捨てるペットのような存在だったの?

私が去ろうとする今になって、甘い言葉で私を繋ぎ止めようとしているのね。

彼は私の不信を感じ取ったのか、すがるような口調で言葉を重ねた。

「あの指輪のこと、デザイナーにはもう依頼してある。お前のために新しくデザインさせるよ。

千夏とはもう二度と会わない。汐里、一緒に帰ろう?」

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