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第548話

Author: シガちゃん
徹也の言葉を聞いたあと、靖彦の高ぶっていた感情はようやく少しずつ落ち着きを取り戻していった。

信三がいま、どれだけ秀雄を重用しているのか――それは靖彦自身が一番よく分かっている。

それに、ここ最近中道家のことは、ほとんど秀雄に任されていた。同じ息子であっても、自分が口を挟めない場面が増えている。

しかも秀雄は、すでに海外の大型案件をまとめ上げている。もしさらに、由奈と啓太郎の養子との縁談まで成立させてしまえば――自分がここまで積み上げてきたものは、すべて無意味になってしまう。

靖彦は奥歯を噛みしめながら言った。「……で、お前には何か手があるのか」

「どうせお母さんとの関係は、もう隠しきれないんだろ?なら、彼女を切り捨てるしかないんじゃないか?」

靖彦は思わず固まった。握っていたスマホに力が入り、指の関節が白くなる。「……お前、何言ってるか分かってるのか?」

電話の向こうから返ってきた声は、冷たいほど静かだった。「駒を切り捨てて自分を守る――お前は昔から得意だったじゃないか」

そして、淡々と続ける。「美羽さんのときみたいにね」

その言葉に、靖彦の喉がごくりと鳴った。胸の
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