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第815話

Author: シガちゃん
凪紗は紬から書類を受け取りながら説明した。「私は製造部所属です。ただ、正社員ではなくて……まだ試用期間中なんです」

「ああ、なるほど!」紬は納得したように頷き、彼女の社員証へ視線を落とす。確かに、所属は製造部。まだ正式採用前の研修社員だった。

「さっきは本当にごめんなさい。急いでいてぶつかっちゃって……痛いところはないですか?」

「大丈夫です」

「それならよかった」紬は明るく笑う。「私は松本紬。品質管理部なんです。これから同じ会社で働くことになるし、よろしくお願いします」

紬の人懐っこい態度に、凪紗も自然と笑みを浮かべた。

本来なら、彼女に近づくきっかけを探していた。それが、思いがけず向こうから距離を縮めてくれたのだ。

凪紗にとっては、手間が一つ省けたようなものだった。

……

麗子はその後も、密かに製薬会社の動きを追っていた。紬が取っている行動の意味は理解できなかったが、それでも口を挟むことはしなかった。

祐一が彼女を送り込むと決めた以上、何か考えがあるはずだ。

ただ――

紬の行動が、麗子の想像以上に派手だったことは確かだった。

麗子は最近の紬の動きをまとめ、
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