เข้าสู่ระบบ宇宙船の打ち上げの前日、私は匿名の通報で精神的な病気を隠しているとされ、搭乗資格を失った。 精神病院に閉じ込められて3年。宇宙開発のエースになっていた夫の三浦朔(みうら さく)が、じきじきに私を迎えに来た。 「当初お前を入院させたのは、どうしようもなかったんだ。もう降格を願い出て、お前を連れ戻した。これからは、ふたりで穏やかに暮らそう」 そう言われ、「自分のせいで朔の出世の道が閉ざされた」と思いこんだ私は、それからの人生を彼のために、かいがいしく尽くしつづけた。 しかし死の直前になって、娘が私を密告した一通の手紙を見つけた。それは、なんと朔の直筆だったのだ。 そこには、彼が親友・佐藤勇太(さとう ゆうた)の妻・佐藤真奈美(さとう まなみ)と30年間も交わしつづけていた手紙もあった。 手紙には、未亡人の真奈美を守るため、私を精神病に仕立てあげたと書かれていた。嘘の診断書で私を病院送りにし、宇宙飛行士の席を真奈美にゆずった、と書かれていた。 それを見て手から滑り落ちたコップが、床で粉々に砕け散る。その破片に、私はまるで心を突き刺されたかのようだった。 本来、宇宙へ行くはずだったのは、私だったんだ。 それなのに朔は、他の女のために私の夢を奪ったんだ。 そう思いながら私は、絶望のなかで息を引き取った。 次に目を覚ましたとき、私は宇宙飛行士の選抜発表の日に戻っていた。 そして、朔が、「申請書類は俺が出しておくよ」と申し出てきた、その瞬間、私はその申し出をはっきりと断った。
ดูเพิ่มเติม「でも、あなたに見てほしかったの。私が宇宙へ行く晴れ姿をね。あなたが私のチャンスを何度つぶしたって、私はちゃんとこの場所に立てるんだってことを認めてもらうの。朔、あなたは一生後悔して生きていけばいいわ。真奈美さんを選んだことをね」そう言い終わると、打ち上げのカウントダウンが始まった。私は宇宙服を着て、ためらうことなく宇宙船へと向かった。そして私はメンバーたちと手を取り合い、最後の5秒のカウントダウンを、聞きながら。宇宙船は打ち上がり、私は目を閉じた。それはまるで光の速さを超えたような感覚だった。次に目を開けると、宇宙船はもう宇宙に出ていた。果てしない宇宙が、目の前にぱっと広がっていた。ひとつひとつの惑星が、決まった軌道の上を動いている。そこは、想像もつかないほど広大な世界だった。5日後、私たちは無事に地球へ帰還した。国中の人々が熱狂し、この歴史的な任務の成功をたたえてくれた。職場は私に1年間の休暇をくれた。しばらくゆっくり休むようにって。さらに、上司はわざわざメダルを授与してくれて、私を昇進させてくれた。テレビや新聞の記者たちが職場の前に列を作って、宇宙へ行った私たちを取材しようと待っていた。体調のことを考えて、私は取材を受けなかった。そのかわり、私は本を1冊書いた。宇宙で見たものや、感じたことすべてを綴った本だ。そして私が職場に復帰したのは、1年後のことだった。その頃、職場はまた新しい任務に取り組んでいて、育成中の新人もたくさん増えていた。上層部へ異動することになったので、私は上司のオフィスへ挨拶に行った。そこで、見覚えのある人影を見つけた。兄だった。彼が刑務所から出てきた。かつては指導する立場だったのに、今は雑用係をしているみたいだった。「梨花、戻ってたのか。俺もつい最近ここに来たんだ。お前の様子を見に行こうと思ってたところだよ」兄はぎこちなく立ち上がった。なんだか、すごく気を遣っているみたいだった。そのことは、もう上司から聞いていた。兄が、私の今の住所を彼に聞いて、会いに来たがっていたって。でも、私は住所を教えないように頼んだ。私にとって、彼らのことはもう過ぎ去ったことだから。「ここで仕事してるの?」私は答えずに、そう聞き返した。兄は頷いて、愛想笑いを浮
「それにしても、真奈美さんはこれといって怪しい動きはしていなかった。どうして、君は今回のミッションで彼女が何か企んでいると分かったのか?」私は両手を重ね、前世で、精神病院にいたときに聞いたニュースが頭に浮かんできた。それは真奈美と朔が、ふたりで宇宙に行ったというニュースだ。その時、5年後のニュースではっきりと極秘情報の漏洩があったと報道していたのだ。そのことは、当時大きなスキャンダルになっていた。だから、こう考えた。あのとき真奈美は、宇宙船計画を壊すのに失敗したんじゃないかって。だから、せめて情報だけでも流そうとしたんだろう。でも、そんなこと真司には言えない。生まれ変わったなんて、そんなバカみたいなことを言ったら、私まで捕まってしまう。その想いを胸に、私はふうっと息を吐いて、真司に笑いかけた。「岡田さん、女の勘って聞いたことありませんか?特に、浮気された女の勘は、鋭いんですよ」すると真司はふっと笑った。納得した顔で、話を続けた。「いよいよ明日、宇宙船に乗り込む日だね。緊張してる?」「少しだけ、してます」「実は君の兄と朔さんから、俺に申し出があったんだ。君が宇宙船に乗り込むのを、この目で見たいって。打ち上げが成功するのを見届けてから、罪を償いたいそうだ」と真司は言った。「君の兄も真奈美さんをかばった罪はある。でも、朔さんよりは刑が軽くなるだろう。ふたりに会いたいかい?次に会えるのは、いつになるか分からないよ」だが、私は淡々と微笑んで答えた。「お任せします」……そして宇宙船の打ち上げ当日、朔と兄がやってきた。真奈美が捕まったことで、彼らも自分たちの間違いに気づいたみたいだ。ふたりとも、私を見るなり申し訳なさそうな顔をした。「梨花、佐藤の件はお前の言う通りだった。俺たちがお前を誤解していたんだな。あいつのせいでお前を閉じ込めて……もう二度と宇宙船に乗れなくしようとした。今思うと、俺は本当に最低なことをしてしまったよ!」と兄は言った。ふたりは、上層部の職員に連れられてきていた。自由の身ではないから、手錠をかけられ、人垣から離れた場所に立っているのだった。一方、私が視線を向けると、朔は気まずそうに手錠のかかった手を隠そうとした。その笑顔は、とてもぎこちなく感じられた。「梨花、お前が本当
そう言われ朔は、深くうなだれていた。彼は私の顔をまともに見ることができず、とても居心地が悪そうにしていた。「お前は……いつから知ってたんだ?」「ずいぶん前からよ」私は平然と答えた。「朔、気づいてないと思うけど、あなたは私に嘘をつくとき、いつもより優しくなるの。そして私のご機嫌をとるのは、いつも真奈美さんのことが原因だった」朔は気づいていなかったし、前世で私も気づけなかった。そう言うと、私は唇の端を引きつらせ、前世で自分は如何に愚かだったかを自嘲した。愛されてるかどうかなんて、こんなに分かりやすいことだったのに。それなのに、私は気づけなかったんだ。そう思って私は言葉を続けた。「あなたの真奈美さんへの気持ちは、とっくに特別なものになってた。朔、これが私が離婚したい理由よ」そう言って、私は離婚協議書を手に立ち上がり、部屋を出ていこうとした。すると、朔はひどく動揺した様子で立ち上がると、私を呼び止めた。「違うんだ、彼女には罪悪感しかない!勇太さんを俺のせいで亡くさせてしまったから、ただうしろめたかっただけなんだ!梨花、俺を責めても恨んでもいい。たしかに俺が悪かった。でも、真奈美さんは本当に何も関係ないんだ!長年、夫婦だった情に免じて、彼女のことを見逃してやってくれ。どんな罰でも、俺が代わりに受けるから……」それを聞いて私はぴたりと足を止め、振り返ってちらりと朔を見た。彼は後悔しているのか、それとも納得がいかないのか。きっと、真奈美の未来が私のせいで台無しになるのが悔しいんだろう。このとき、朔の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。それを見て私はなんだか、ばかばかしくなってきた。結婚して10年、彼が泣くのを初めて見た。それが、真奈美のためだなんて。朔という人間はもう本当にどうしようもなく落ちぶれてしまったようだ。そう思って私は何も言わずに、尋問部門をあとにした。それから宇宙飛行士の選抜が日に日に近づき、私は訓練に全身全霊をそそいだ。今回の選抜試験は、身体能力などの審査のほかに、身辺調査も項目に追加されていた。選抜の2日前、私はわざわざ病院へ行って健康診断を受けた。不安な気持ちで、どきどきしながら結果を待ったが、私の身体に問題はまったくなかった。もちろん、遺伝性の精神疾患もない。
そして彼はとっさに手を振り上げ、怒りにまかせて私を叩こうとした。「梨花!よくもそんなデマで真奈美さんを陥れようとしたな!勇太さんが亡くなったとき、真奈美さんがどれだけ悲しんでたか、みんな見てただろ。二人は公認のおしどり夫婦なんだから、彼女が自分の夫を手にかけたりするわけないじゃないか!それに勇太さんは公務中に亡くなったんだぞ。真奈美さんと何の関係もないはずだ!」だが、私は兄の手首をつかんで、冷たく笑った。「ここは職場よ。あなたが私を好き勝手に閉じ込めておける家じゃないわ。信じられない?勇太さんが死ぬ直前に、秘密の電報を受け取ったことは知ってるでしょ?その電報は誰が出したか、知ってるの?」そう言って私は冷たい視線で、彼をまっすぐ見つめた。すると兄は一瞬うろたえ、唇をふるわせた。「ありえない……絶対にありえない……」そう言って兄は私の手を荒々しく振り払うと、足早に職場から出ていった。きっと、彼が向かったのは尋問部門でしょ。前の人生で、私は刑務所から出たあと、上司に言われて資料室でしばらく働いたことがあった。そのとき、勇太の死亡に関する資料を見た。亡くなる直前、彼は無線機である言葉を口にしていた。「いや、あいつはまだそこにいる!助けに行かないと!」「勇太さん!気は確かか!すぐに着陸して戻れ!そんなことをしたら命が危ないぞ!」「あいつから電報が来たんだ。見殺しにはできない!」「電報」という言葉を聞いて、みんな勇太は仲間を助けに戻ったんだと思い込んだ。でも、あの緊迫した状況で、仲間に電報を送る時間なんてあったでしょうか?だから、最も疑うべきは真奈美なのだ。だけど、そのことを上層部に話すわけにはいかない。だって、生まれ変わってから、私は資料室に近づいたこともないので、話したところで私が疑われるだけだ。だから、上層部の人たちに自ら調べてもらうのだ。真相が明らかになるまで。……こうして朔は調査部門で1ヶ月を過ごしたあと、ようやく離婚に同意してくれた。そこで、真司が私を尋問部門に連れて行き、朔と直接会って離婚協議書に署名することになった。そこで目にした朔の姿は痩せこけていた。手錠をかけられ、彼の顔には絶望感が漂っていて、まるで囚人のようだった。「梨花!どうして真奈美さん