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思い入れはすべて水の泡

思い入れはすべて水の泡

โดย:  時の流れจบแล้ว
ภาษา: Japanese
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宇宙船の打ち上げの前日、私は匿名の通報で精神的な病気を隠しているとされ、搭乗資格を失った。 精神病院に閉じ込められて3年。宇宙開発のエースになっていた夫の三浦朔(みうら さく)が、じきじきに私を迎えに来た。 「当初お前を入院させたのは、どうしようもなかったんだ。もう降格を願い出て、お前を連れ戻した。これからは、ふたりで穏やかに暮らそう」 そう言われ、「自分のせいで朔の出世の道が閉ざされた」と思いこんだ私は、それからの人生を彼のために、かいがいしく尽くしつづけた。 しかし死の直前になって、娘が私を密告した一通の手紙を見つけた。それは、なんと朔の直筆だったのだ。 そこには、彼が親友・佐藤勇太(さとう ゆうた)の妻・佐藤真奈美(さとう まなみ)と30年間も交わしつづけていた手紙もあった。 手紙には、未亡人の真奈美を守るため、私を精神病に仕立てあげたと書かれていた。嘘の診断書で私を病院送りにし、宇宙飛行士の席を真奈美にゆずった、と書かれていた。 それを見て手から滑り落ちたコップが、床で粉々に砕け散る。その破片に、私はまるで心を突き刺されたかのようだった。 本来、宇宙へ行くはずだったのは、私だったんだ。 それなのに朔は、他の女のために私の夢を奪ったんだ。 そう思いながら私は、絶望のなかで息を引き取った。 次に目を覚ましたとき、私は宇宙飛行士の選抜発表の日に戻っていた。 そして、朔が、「申請書類は俺が出しておくよ」と申し出てきた、その瞬間、私はその申し出をはっきりと断った。

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บทที่ 1

第1話

宇宙船の打ち上げの前日、私は匿名の通報で精神的な病気を隠しているとされ、搭乗資格を失った。

精神病院に閉じ込められて3年。宇宙開発のエースになっていた夫の三浦朔(みうら さく)が、じきじきに私を迎えに来た。

「当初お前を入院させたのは、どうしようもなかったんだ。もう降格を願い出て、お前を連れ戻した。これからは、ふたりで穏やかに暮らそう」

そう言われ、「自分のせいで朔の出世の道が閉ざされた」と思いこんだ私は、それからの人生を彼のために、かいがいしく尽くしつづけた。

しかし死の直前になって、娘が私を密告した一通の手紙を見つけた。それは、なんと朔の直筆だったのだ。

そこには、彼が親友・佐藤勇太(さとう ゆうた)の妻・佐藤真奈美(さとう まなみ)と30年間も交わしつづけていた手紙もあった。

手紙には、未亡人の真奈美を守るため、私を精神病に仕立てあげたと書かれていた。嘘の診断書で私を病院送りにし、宇宙飛行士の席を真奈美にゆずった、と書かれていた。

それを見て手から滑り落ちたコップが、床で粉々に砕け散る。その破片に、私はまるで心を突き刺されたかのようだった。

本来、宇宙へ行くはずだったのは、私だったんだ。

それなのに朔は、他の女のために私の夢を奪ったんだ。

そう思いながら私は、絶望のなかで息を引き取った。

次に目を覚ましたとき、私は宇宙飛行士の選抜発表の日に戻っていた。

そして、朔が、「申請書類は俺が出しておくよ」と申し出てきた、その瞬間、私はその申し出をはっきりと断った。

すると、朔は一瞬固まり、書類を握る手にもっと力を込めた。

「梨花(りか)、さっき言っただろ。この数日はゆっくり休めって。

こういう雑用は、俺が代わりにやっておくよ」

それを聞いて、私は指先が白くなるほど拳を握ると、胸がぎゅっと苦しくなった。

私は、朔のことを心の底から信じていたのに。

前世では、その信頼を利用された。だからあの時、この申請書類に人生をめちゃくちゃにされる偽の証明書を入れられていたなんて、全く知らなかった。

その結果、私は精神病院に3年間も閉じ込められて、光のない日々を送ることになった。

こうして、人生を狂わされてしまったのだった。

もう二度と、あんな思いは繰り返したくない。

そう思って、必死で冷静を装ったけど、書類を奪おうとする私の手は、抑えきれずに震えていた。

「ごめん、まだ書き忘れてたところがあったの。書き終わったら自分で出しに行くから大丈夫だよ」

そう言って私が書類を奪うと、朔は少し慌てた表情になった。

「どこを書き忘れたんだ?俺が手伝うよ」

私は書類をキャビネットに突っ込んで鍵をかけると、無理やり笑顔を作った。

「大丈夫、自分でなんとかするから。

キッチンでコーヒー用のお湯を沸かしているんでしょ?ちょっと様子を見てきてくれない?」

そう言って私は不満げな朔を部屋からなんとか押し出した。

そして、すぐに申請書類をもう一度取り出すと、案の定、書類の間には、【精神疾患歴あり】と書かれた偽の診断書が挟まっていた。

それを見て、私は全身の血の気が引く思いだった。

まさか……全部、本当だったなんて。

そうこうしているうちに、コーヒーを持った朔が部屋に入って来たのだ。私は慌てて書類をキャビネットに戻したが、彼と顔を合わせたときには、目が赤くなっていた。

すると朔は慌ててカップを置くと、私をぎゅっと抱きしめた。

「どうして泣いてるんだ?」

私は涙をぐっとこらえ、大きく息を吸った。

「朔、前に言ってたよね。私とのパートナー関係を解消したいって。

いいよ。同意する」

そう言えば、前世で、朔はその話を何度も私に持ちかけてきた。

だけど10年もパートナーを組んできたんだから、私たちが一番お互いを理解しているものだとそう思っていた。

それに職場では、パートナーは男女で組むのが決まりだった。

あの時私は、あまりにも頑固だった。

自分の夫を、他の女と組ませるはずがなかった。

でも、今の私にははっきりとわかっている。もしここでパートナーの変更に同意しなかったら……

2週間後には、朔に精神病院へ送られてしまうだろう。

だから、今度こそ、私は自分で将来を選びたいと思った。

一方それを聞いて朔は一瞬固まったが、すぐに大きな喜びに顔を輝かせた。

「梨花、やっとわかってくれたんだな!

パートナーを解消するのも、全てはもっといい訓練のためだから」

そう言って、彼はとっくに申請書を準備していたみたいだった。

片や私は申請書を渡されたとき、朔の顔をじっと見つめた。

その顔に、ほんのわずかな名残惜しさや、申し訳なさそうな色がないかを探った。

だって私たちは、丸10年もパートナーだったのだから。

でも、そんなものはなかった。

彼の顔は、興奮でいっぱいだった。

ここまで来てはもう、何も期待することはないだろう。

サインを終えると、朔は埋め合わせをするみたいに、私の頬にキスをした。

「俺はなんて幸せ者なんだろう。こんなにいい妻をもらえて。

心配しなくても大丈夫。パートナーを解消しても、職場では俺がしっかりお前のことを守ってやるから!」
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第1話
宇宙船の打ち上げの前日、私は匿名の通報で精神的な病気を隠しているとされ、搭乗資格を失った。精神病院に閉じ込められて3年。宇宙開発のエースになっていた夫の三浦朔(みうら さく)が、じきじきに私を迎えに来た。「当初お前を入院させたのは、どうしようもなかったんだ。もう降格を願い出て、お前を連れ戻した。これからは、ふたりで穏やかに暮らそう」そう言われ、「自分のせいで朔の出世の道が閉ざされた」と思いこんだ私は、それからの人生を彼のために、かいがいしく尽くしつづけた。しかし死の直前になって、娘が私を密告した一通の手紙を見つけた。それは、なんと朔の直筆だったのだ。そこには、彼が親友・佐藤勇太(さとう ゆうた)の妻・佐藤真奈美(さとう まなみ)と30年間も交わしつづけていた手紙もあった。手紙には、未亡人の真奈美を守るため、私を精神病に仕立てあげたと書かれていた。嘘の診断書で私を病院送りにし、宇宙飛行士の席を真奈美にゆずった、と書かれていた。それを見て手から滑り落ちたコップが、床で粉々に砕け散る。その破片に、私はまるで心を突き刺されたかのようだった。本来、宇宙へ行くはずだったのは、私だったんだ。それなのに朔は、他の女のために私の夢を奪ったんだ。そう思いながら私は、絶望のなかで息を引き取った。次に目を覚ましたとき、私は宇宙飛行士の選抜発表の日に戻っていた。そして、朔が、「申請書類は俺が出しておくよ」と申し出てきた、その瞬間、私はその申し出をはっきりと断った。すると、朔は一瞬固まり、書類を握る手にもっと力を込めた。「梨花(りか)、さっき言っただろ。この数日はゆっくり休めって。こういう雑用は、俺が代わりにやっておくよ」それを聞いて、私は指先が白くなるほど拳を握ると、胸がぎゅっと苦しくなった。私は、朔のことを心の底から信じていたのに。前世では、その信頼を利用された。だからあの時、この申請書類に人生をめちゃくちゃにされる偽の証明書を入れられていたなんて、全く知らなかった。その結果、私は精神病院に3年間も閉じ込められて、光のない日々を送ることになった。こうして、人生を狂わされてしまったのだった。もう二度と、あんな思いは繰り返したくない。そう思って、必死で冷静を装ったけど、書類を奪おうとする私の手は、抑えきれず
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第2話
それを聞いて、私は皮肉な笑みを浮かべた。一方、朔は私の話を最後まで聞く気もないようで、そのまま職場へと飛び出していった。しかも、途中でスマホを取り出して、急いで真奈美に電話をかけていた。あの満面の笑みを見て、私はどこかで見覚えがあるような気がした。確かかつてはるばる遠くから、私に会いに来てくれたとき。そして、プロポーズしてくれた時も、私の妊娠がわかった時も、彼はそんな笑顔を見せていた。そう思いながら、私は偽造された精神疾患の診断書を、燃やしてやった。そして、もう一度申請書を書き直して、職場に提出した。今度こそ、誰にも私の邪魔はさせない。……翌日、職場に着くと、私の荷物が段ボール箱に詰め込まれていた。朔のオフィスから、狭い共同デスクの片隅に放り出されるように置いてあった。そして彼のオフィスには、真奈美が引っ越してきていた。そこで、真奈美は朔のジャケットを肩に羽織って、彼が手作りした朝食を食べていた。まるですべてが、自分のものだというかのように。これが、昨日彼の言った、「しっかりお前のことを守ってやる」ということなのか?そう思うと私はますます皮肉に感じた。そして、それを見た同僚の久保拓海(くぼ たくみ)が黙っていられず、朔に文句を言いに行こうとした。「勝手にパートナーを変えただけでもひどいのに、今度はオフィスまで追い出すなんて!一体なんなんだよ!」だけど、私は拓海を引き止めて、淡々と笑って言った。「いいの、行かなくて。パートナーの解消は、私から言い出したことだから。あのオフィスはもう、私のいる場所じゃないの」そしてオフィスの中にいる、あの人も含めてもう私のものではないのだ。その日の午後は、搭乗訓練だった。私は高度訓練チームから、真奈美がいた基礎訓練チームに異動させられていた。誰がやったかなんて、考えるまでもない。そこで、私はまっすぐ朔のチームがいる場所へ向かった。ちょうど真奈美が訓練を終えたところだったけど、もう体力が限界みたいで、朔にシミュレーターから抱きあげられて出てきた。そして彼はそんな真奈美を心配してやまない様子で彼女の背中をさすって、ペットボトルのキャップを開けて、水を飲ませてあげているのだった。「ごめん、俺が悪かった。いきなりこんなに難しい訓練
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第3話
そう言って私は掠れた声で叫んだ。なんで私だけ、こんなひどい扱いをされなきゃいけないの?すると、真奈美の目は、すぐに赤くなった。「朔さん、やっぱり私を元のチームに戻して。こんなふうに辱められてしまうなんて、嫌よ、そんなんだったらつらい思いをするほうがましよ!」そう言って立ち上がって去ろうとする彼女を朔は追いかけ、そして腕の中に飛び込んでくるのをされるがままに受けとめると、私を見るその目には、責めるような色が浮かんだ。「梨花、そんな言い方はないだろう。お前がチームに入れたのだって、俺が口添えしたからじゃないか」そう言って彼は最後に、命令をするような口ぶりで私に言い放った。「そんなふうに騒がれると、俺の判断が正しかったとしか思えないな。お前は少し短気すぎる。基礎訓練チームで、頭を冷やしてくるといい」……それから私は家に帰って荷物をまとめ、寮に引っ越す準備をした。朔は真奈美のために、私の訓練資格をもう取り上げてしまったのだ。きっと、これだけでは終わらないはずだ。そう思って離婚届を置いて、私はやっと立ち上がった。そのとき、ドアが蹴破られて、兄が怒った顔で入ってきた。「梨花、真奈美さんに謝ってこい」「私が何をしたっていうの?」そう言う私の声は怒りと悔しさで震えた。すると、兄は声を荒げた。「大勢の前で彼女に恥をかかせたんだぞ。高度訓練チームにふさわしくないなんて言って、それでも自分が悪くないとでも言うのか?陣内家が、お前みたいな恩知らずを育てた覚えはないぞ!勇太さんは、俺と朔を助けるために死んだんだ!お前もその恩を返すのが当然だろう!」そう。真奈美の夫の勇太は、兄と朔の親友だった。そしてとある重大な任務の最中、二人をかばって命を落としたのだ。だから兄と朔は、一生、真奈美に罪悪感を抱いて生きている。でも、私は納得できなかった。「あの人が助けたのは、あなたたちでしょ!なんで私の将来を犠牲にして、恩返ししなくちゃいけないの!」それを聞いて兄は、ショックを受けたように私を見つめた。その時朔も、ドアの外から入ってきた。私を見る視線は兄と同じように失望しきっていて、眉をきつくひそめているのだった。「梨花、お前がそんな人でなしだとは思わなかった。もし勇太さんが俺たちを
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第4話
……それから病院で手当をしてもらうと、幸い、今後の訓練に影響はないみたいだ。明日は、いよいよ選抜の日。絶対に行かないと。そう思って私が退院の手続きを済ませると、兄がやってきた。そして私が血のにじんだ包帯を頭に巻き付けているのを見て、彼は申し訳なさそうな顔をした。「梨花、昨日は……俺たちが、かっとなりすぎたんだ。先生はなんて?もう大丈夫なんだろ?ここ数日はゆっくり休んでな。俺が看病してやるからさ」私は、冷たい顔で言った。「結構よ。私は今から職場に行かないといけないから」すると兄の顔色が変わった。「体が一番大事だろ。梨花、意地を張るなよ」「先生が大丈夫だって言った!」だが、彼は私に近づくと、いきなりハンカチを取り出して、私の口と鼻を塞いだ。それに驚いて私は、目を見開いた。それが睡眠薬だと気が付いたからだ。そして、次に目を開けたとき、私は家に閉じ込められていて、手足には、太い鎖が巻きつけられていた。目の前には兄が座っていて、冷たい目で私を見ていた。私は力いっぱい、もがいた。「ここから出して!明日は宇宙飛行士の選抜なの!行かなきゃいけないの!」しかし兄は、冷たく言い放った。「お前には行かせない。今回の選抜は人生を変えられるチャンスなんだ。真奈美さんにとっても、絶対に参加しないといけないものだから。梨花、頼むからさ。一度でいい、言うことを聞いてくれないか?」そう言われ、悔しくて、涙が込み上げてきた私は彼をまっすぐ見つめ返した。「もし、私が、それでも行くって言ったら?」すると兄はテーブルの上の果物ナイフを手に取ると、殺気を放ちながら私に歩み寄ってきた。「それなら、お前が宇宙飛行士になる道を、この手で断つしかないな。俺と朔を恨むなよ。全部、お前が欲張りなのが悪いんだからな」そう言って、彼は冷たくて鋭いナイフの先を私の手首に近づけてきた。そんな彼を見て、私は神経が張りつめて、冷や汗が止まらなかった。そして、自分でもわからない力を振り絞って、私は鎖を振り回し、兄の体に思いっきり叩きつけた。すると折れた果物ナイフが顔に叩きつけられた彼は血を流して、その場に倒れ込んだ。こうして私は鎖をつけたまま、家から職場まで夢中で走り、一歩踏みだすごとに、息が詰まるほど体にの
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第5話
「もう騒ぐのはやめてくれ、お願いだからさ」朔はそう言って、私にすがるような顔を向けた。しかし、私はこぶしを強く握りしめた。「騒いでなんかない!私が言ってることは、全部本当のことなの。朔、あなたも兄ちゃんも、彼女に利用されてるだけなの!上層部が調査してくれれば、すべてはっきりするんだから!」すると、上司はすぐに、上層部へ調査を要請してくれた。待っている間、みんなは私の手から鎖を外し、お水を一杯くれて、私をなだめようとしてくれた。でも、朔は一度も私に視線をくれなかった。ただ、しくしく泣いている真奈美のそばに、ずっと付き添ってあげているだけだった。ほどなくして上層部の人たちがやってくると、朔は私のほうへ歩み寄り、冷たい目で見つめてきた。「梨花、もし調査で真奈美さんに何の落ち度も見つからなかったら、お前は部署の全員の前で彼女に謝罪するんだ。そして、自ら宇宙飛行士の資格を返上し、二度とこの職場に足を踏み入れるな」その警告するような目つきは、前世でも見たことがあった。もし本当に真奈美の潔白が証明されたら、きっと朔は私に手を下して、無理にでも宇宙飛行士を辞めさせるだろう。そう思って、背中を強張らせた私は彼を見ずに、こう言い返した。「何も見つからなかったら、職場と上層部が私に処分を下すはずだから、あなたに偉そうに指図されるまでもないわ」こうして私と朔は、別々に尋問部門へ連れていかれた。鎖をつけられたまま走り続けたせいで、手首は擦れて皮がむけ、血がにじんでいた。担当官の岡田真司(おかだ しんじ)が手当ての薬と包帯を持ってきて、医務官にまず私の傷を処置させた。「あいつら、職場で固く禁じられていることをやりやがって!もし傷あとでも残ったら、これまでの訓練が全部パーになるじゃないか!」確かに、もしこれで怪我をすれば、私はもう二度と宇宙船には乗れなくなるだろう。そう思ってうつむきながら、血がにじむ手首を見つめていると、私の心に覚悟が決まっていった。自分の未来を守るためにも、絶対に朔と兄を捕まえさせないと。こうして私は真司の部下に連れられて尋問部門に入ると、まぶしいライトに顔を照らされ、目の前の人に尋ねられた。「話して、なぜ朔さんと真奈美さんを告発した?我々の知る限り、朔さんは君の夫で、真奈美さんは
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第6話
そのおかげで、私は無事に釈放された。私が尋問部門を出るその日、入れ代わりに真奈美が連れてこられた。彼女は目を真っ赤にしていて、自分を連れてきた担当の職員に、必死で言い訳を繰り返していた。「こんなの全部三浦がでっちあげた嘘です!朔さんに聞けばわかります!私が極秘資料を探ろうとしたことなんて、一度もないんですから!」そして、真奈美は私に尋ねた。「どうしてこんなことするの?あなたの兄と朔さんがあなたを許さないはずよ!」しかし、私はそんな彼女を冷たい目で見ると、何も言わずそのまま尋問部門を出た。……それから家に帰ったあと、私はまっさきに上司たちへ朔との離婚を申請した。「三浦さん、君の気持ちはよくわかる。ご主人が君を監禁するなんてひどいことをするとは……本当に許せないな。彼は恩と愛情の区別がついていない。それに、彼が機密情報を漏らした疑いをかけられている。しかしこれっていう決定的な証拠もまだないんだから、離婚についてはもう一度よく考え直したほうがいいんじゃないのか」だが、私は首を横に振った。「いえ、離婚のことは、もうずっと考えていました。今回のことがなくても、私たちはもうやっていけません」すると上司はため息をつき、拘束されている朔本人にも意向を確認してみると言ってくれた。もし彼も同意するなら、すぐにでも離婚を承認する、とのことだった。一方、ミッションの選抜試験は、下半期に延期された。私はその間高度訓練チームに復帰し、下半期の選抜に向けて準備を始めた。そして訓練の後、メンバーたちが真奈美の噂話をしているのを耳にした。「やっぱりあの女、怪しかったんだよ。うちのチームの訓練って外部には非公開じゃないか。なのに彼女は家族が心配するからって写真を撮りたがって。朔さんもそれをずっと許してたんだ」「この前も、朔さんに頼んで有人宇宙船を見に行こうとしてたし。あんなの、誰でも見られるものじゃないだろ?毎回、入れる人はリストで決まってるんだから!」それを聞いて、私は彼らに近づいて、声をかけた。「数日後、上層部の人たちがここに来て、全員から事情聴取をします。その時は、皆さんそれぞれが見たことを、ありのまま話してください。お願いします」そう言われメンバーたちは一瞬驚いた顔をしたが、すぐに頷いてくれた。片や、朔は、離婚
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第7話
そして彼はとっさに手を振り上げ、怒りにまかせて私を叩こうとした。「梨花!よくもそんなデマで真奈美さんを陥れようとしたな!勇太さんが亡くなったとき、真奈美さんがどれだけ悲しんでたか、みんな見てただろ。二人は公認のおしどり夫婦なんだから、彼女が自分の夫を手にかけたりするわけないじゃないか!それに勇太さんは公務中に亡くなったんだぞ。真奈美さんと何の関係もないはずだ!」だが、私は兄の手首をつかんで、冷たく笑った。「ここは職場よ。あなたが私を好き勝手に閉じ込めておける家じゃないわ。信じられない?勇太さんが死ぬ直前に、秘密の電報を受け取ったことは知ってるでしょ?その電報は誰が出したか、知ってるの?」そう言って私は冷たい視線で、彼をまっすぐ見つめた。すると兄は一瞬うろたえ、唇をふるわせた。「ありえない……絶対にありえない……」そう言って兄は私の手を荒々しく振り払うと、足早に職場から出ていった。きっと、彼が向かったのは尋問部門でしょ。前の人生で、私は刑務所から出たあと、上司に言われて資料室でしばらく働いたことがあった。そのとき、勇太の死亡に関する資料を見た。亡くなる直前、彼は無線機である言葉を口にしていた。「いや、あいつはまだそこにいる!助けに行かないと!」「勇太さん!気は確かか!すぐに着陸して戻れ!そんなことをしたら命が危ないぞ!」「あいつから電報が来たんだ。見殺しにはできない!」「電報」という言葉を聞いて、みんな勇太は仲間を助けに戻ったんだと思い込んだ。でも、あの緊迫した状況で、仲間に電報を送る時間なんてあったでしょうか?だから、最も疑うべきは真奈美なのだ。だけど、そのことを上層部に話すわけにはいかない。だって、生まれ変わってから、私は資料室に近づいたこともないので、話したところで私が疑われるだけだ。だから、上層部の人たちに自ら調べてもらうのだ。真相が明らかになるまで。……こうして朔は調査部門で1ヶ月を過ごしたあと、ようやく離婚に同意してくれた。そこで、真司が私を尋問部門に連れて行き、朔と直接会って離婚協議書に署名することになった。そこで目にした朔の姿は痩せこけていた。手錠をかけられ、彼の顔には絶望感が漂っていて、まるで囚人のようだった。「梨花!どうして真奈美さん
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第8話
そう言われ朔は、深くうなだれていた。彼は私の顔をまともに見ることができず、とても居心地が悪そうにしていた。「お前は……いつから知ってたんだ?」「ずいぶん前からよ」私は平然と答えた。「朔、気づいてないと思うけど、あなたは私に嘘をつくとき、いつもより優しくなるの。そして私のご機嫌をとるのは、いつも真奈美さんのことが原因だった」朔は気づいていなかったし、前世で私も気づけなかった。そう言うと、私は唇の端を引きつらせ、前世で自分は如何に愚かだったかを自嘲した。愛されてるかどうかなんて、こんなに分かりやすいことだったのに。それなのに、私は気づけなかったんだ。そう思って私は言葉を続けた。「あなたの真奈美さんへの気持ちは、とっくに特別なものになってた。朔、これが私が離婚したい理由よ」そう言って、私は離婚協議書を手に立ち上がり、部屋を出ていこうとした。すると、朔はひどく動揺した様子で立ち上がると、私を呼び止めた。「違うんだ、彼女には罪悪感しかない!勇太さんを俺のせいで亡くさせてしまったから、ただうしろめたかっただけなんだ!梨花、俺を責めても恨んでもいい。たしかに俺が悪かった。でも、真奈美さんは本当に何も関係ないんだ!長年、夫婦だった情に免じて、彼女のことを見逃してやってくれ。どんな罰でも、俺が代わりに受けるから……」それを聞いて私はぴたりと足を止め、振り返ってちらりと朔を見た。彼は後悔しているのか、それとも納得がいかないのか。きっと、真奈美の未来が私のせいで台無しになるのが悔しいんだろう。このとき、朔の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。それを見て私はなんだか、ばかばかしくなってきた。結婚して10年、彼が泣くのを初めて見た。それが、真奈美のためだなんて。朔という人間はもう本当にどうしようもなく落ちぶれてしまったようだ。そう思って私は何も言わずに、尋問部門をあとにした。それから宇宙飛行士の選抜が日に日に近づき、私は訓練に全身全霊をそそいだ。今回の選抜試験は、身体能力などの審査のほかに、身辺調査も項目に追加されていた。選抜の2日前、私はわざわざ病院へ行って健康診断を受けた。不安な気持ちで、どきどきしながら結果を待ったが、私の身体に問題はまったくなかった。もちろん、遺伝性の精神疾患もない。
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第9話
「それにしても、真奈美さんはこれといって怪しい動きはしていなかった。どうして、君は今回のミッションで彼女が何か企んでいると分かったのか?」私は両手を重ね、前世で、精神病院にいたときに聞いたニュースが頭に浮かんできた。それは真奈美と朔が、ふたりで宇宙に行ったというニュースだ。その時、5年後のニュースではっきりと極秘情報の漏洩があったと報道していたのだ。そのことは、当時大きなスキャンダルになっていた。だから、こう考えた。あのとき真奈美は、宇宙船計画を壊すのに失敗したんじゃないかって。だから、せめて情報だけでも流そうとしたんだろう。でも、そんなこと真司には言えない。生まれ変わったなんて、そんなバカみたいなことを言ったら、私まで捕まってしまう。その想いを胸に、私はふうっと息を吐いて、真司に笑いかけた。「岡田さん、女の勘って聞いたことありませんか?特に、浮気された女の勘は、鋭いんですよ」すると真司はふっと笑った。納得した顔で、話を続けた。「いよいよ明日、宇宙船に乗り込む日だね。緊張してる?」「少しだけ、してます」「実は君の兄と朔さんから、俺に申し出があったんだ。君が宇宙船に乗り込むのを、この目で見たいって。打ち上げが成功するのを見届けてから、罪を償いたいそうだ」と真司は言った。「君の兄も真奈美さんをかばった罪はある。でも、朔さんよりは刑が軽くなるだろう。ふたりに会いたいかい?次に会えるのは、いつになるか分からないよ」だが、私は淡々と微笑んで答えた。「お任せします」……そして宇宙船の打ち上げ当日、朔と兄がやってきた。真奈美が捕まったことで、彼らも自分たちの間違いに気づいたみたいだ。ふたりとも、私を見るなり申し訳なさそうな顔をした。「梨花、佐藤の件はお前の言う通りだった。俺たちがお前を誤解していたんだな。あいつのせいでお前を閉じ込めて……もう二度と宇宙船に乗れなくしようとした。今思うと、俺は本当に最低なことをしてしまったよ!」と兄は言った。ふたりは、上層部の職員に連れられてきていた。自由の身ではないから、手錠をかけられ、人垣から離れた場所に立っているのだった。一方、私が視線を向けると、朔は気まずそうに手錠のかかった手を隠そうとした。その笑顔は、とてもぎこちなく感じられた。「梨花、お前が本当
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第10話
「でも、あなたに見てほしかったの。私が宇宙へ行く晴れ姿をね。あなたが私のチャンスを何度つぶしたって、私はちゃんとこの場所に立てるんだってことを認めてもらうの。朔、あなたは一生後悔して生きていけばいいわ。真奈美さんを選んだことをね」そう言い終わると、打ち上げのカウントダウンが始まった。私は宇宙服を着て、ためらうことなく宇宙船へと向かった。そして私はメンバーたちと手を取り合い、最後の5秒のカウントダウンを、聞きながら。宇宙船は打ち上がり、私は目を閉じた。それはまるで光の速さを超えたような感覚だった。次に目を開けると、宇宙船はもう宇宙に出ていた。果てしない宇宙が、目の前にぱっと広がっていた。ひとつひとつの惑星が、決まった軌道の上を動いている。そこは、想像もつかないほど広大な世界だった。5日後、私たちは無事に地球へ帰還した。国中の人々が熱狂し、この歴史的な任務の成功をたたえてくれた。職場は私に1年間の休暇をくれた。しばらくゆっくり休むようにって。さらに、上司はわざわざメダルを授与してくれて、私を昇進させてくれた。テレビや新聞の記者たちが職場の前に列を作って、宇宙へ行った私たちを取材しようと待っていた。体調のことを考えて、私は取材を受けなかった。そのかわり、私は本を1冊書いた。宇宙で見たものや、感じたことすべてを綴った本だ。そして私が職場に復帰したのは、1年後のことだった。その頃、職場はまた新しい任務に取り組んでいて、育成中の新人もたくさん増えていた。上層部へ異動することになったので、私は上司のオフィスへ挨拶に行った。そこで、見覚えのある人影を見つけた。兄だった。彼が刑務所から出てきた。かつては指導する立場だったのに、今は雑用係をしているみたいだった。「梨花、戻ってたのか。俺もつい最近ここに来たんだ。お前の様子を見に行こうと思ってたところだよ」兄はぎこちなく立ち上がった。なんだか、すごく気を遣っているみたいだった。そのことは、もう上司から聞いていた。兄が、私の今の住所を彼に聞いて、会いに来たがっていたって。でも、私は住所を教えないように頼んだ。私にとって、彼らのことはもう過ぎ去ったことだから。「ここで仕事してるの?」私は答えずに、そう聞き返した。兄は頷いて、愛想笑いを浮
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