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※そんなつもりはなかったのに!ローランドとの甘い一夜が?

Author: Kaya
last update Huling Na-update: 2025-07-18 05:06:00

 ◇

 さすが男主人公は体がイイ。

 逆三角形とまではいかなくても、各部位に立派に筋肉がついてる。

 逞しい腕、男らしい喉仏、綺麗な首筋の鎖骨。

 プラス色気。じっとりと汗ばんだ肌から凄く良い香りがする。

 そして見事なシックスパック……!

 昔から剣術に馬術、軍での訓練などを通して鍛えたって設定だったし、当然と言えば当然かな?

 なんて感心している場合ではない………!

 「ふー……アデリナ。

 今夜は完全に、お前が悪いんだからな。」

 この状況どうしたら脱せる?

 薄暗い照明の中でローランドの目が怪しく光る。暗殺者みたいに。

 吐く息は荒くなっていくし、夜着がはだけてセクシーな厚い胸板や、腹直筋まで丸見え。

 この流れは。

 やっぱり殺され……?

 「ひゃあウッっ!」

 不意に耳たぶをスリスリと擦られ、今日一の変な声が出た。

 「ふ……何だその声。…可愛すぎるな。」

 「え?」

 「瞳を閉じろ。」

 ……え?急に平井堅?

 ちょっと思考がだいぶおかしい。

 「アデリナ……本当に嫌なら拒絶していい。

 だけど…今夜は拒否しないでくれ。」

 ……ってどっち……!??

 まるで野獣のように人に跨るローランドは、ついに夜着を左右に開き、上半身を曝け出した。

 やばい……っ、男主人公の立派な筋肉やばい!

 急にR18感が…

 ああ、そうだった!

 私、完全に忘れてた。

 この【愛を貫いた白衣の天使と氷の王】は紛れもないR
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     ……リナ。あ で り な。 「アデリナ…頼む。逝かないでくれ!」 えー、逝ってないし。死んでないし。 いや……一度は死んだのかな? 確かに現実世界の上坂葵《わたし》は死んだみたい。 ……って……アデリナ——————!?? さっき確かに、上坂葵《わたし》とアデリナの二人分の走馬灯が駆け抜けたんだよね! そして上坂葵《わたし》の体にアデリナが憑依して、私はまたこの小説の世界に飛ばされて。 「こっちの世界は任せたわって…」 やっと疑問だった、全ての謎が解けた。 先に死んでたアデリナの体に私は一度、仮憑依し、ついさっき死んでしまった上坂葵《わたし》にアデリナが憑依。 そして私はまたこの小説の世界のアデリナに憑依した。ややこしい……! まあ確かにアデリナが言った通り、私達互いに不器用すぎたんだね。 だから魂がリンクしてそれぞれ死んだ体に憑依したのか。……なんか納得。 しかも……アデリナに託されてしまった。 ローランドの事を。 って……どうしよう? だって、こっちの世界で待っているのは恐ろしいバッドエンドだから……! 目を覚ますと、私はローランドの寝室のベッドに横たわっていた。 そんな私をベッドに乗り上げるように見つめ、必死に名前を呼ぶローランドの姿が目に入った。 あ……この人私を、本当に心配してくれてるんだ。 「アデリナ………!!」 「ロー……ランド…&helli

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     ◇◇◇    私はアデリナ。アデリナ・フリーデル・クブルク。    今から約一年前、地図上で言うと母国マレハユガ大帝国のすぐ真下にある、クブルク国の王の元に嫁いだ。 夫は、いつか国との交流で国賓として招かれたローランド・フォン・クブルク。  ローランド六世だ。一目惚れだった。  すらりと伸びた身長。薄水色にも見える、美しい銀の髪。  それを後ろで一本に丁寧に束ねてある。  本当に見事な色。  威圧感のある切れ長の目。口元の黒子。  何事にも動じない性格。  早くに前王の父親を亡くし、まだ若いのに早々と国王になり、立派に国を治めている。    イケメン……!!カッコイイ……!!  好き………!!  滅多に笑わない。逆にそこが素敵! だけど私は大帝国の第一皇女のアデリナ。  幼い頃から父に甘やかされて育ち、自分でも自覚するほど我儘で、傲慢に育った。  直そうと思っても中々直せるものじゃない。 そんな性格が悩みの種で……。 ローランド王に果てしない恋心を抱きながらも、自分の性格の悪さから、彼にアプローチする事ができず。  婚期を逃して二十歳を超えた。  そんな時……  同じく今期を逃したローランド王から、クブルクへの加護を求める要請があったのだ。 「お父様…!クブルクを加護する条件に、私と王との結婚を入れて下さい……!  私、あの方を…ローランド様をお慕いしているんです!」    自分は性格が悪い上に、大事にしたい人達にもつい我儘で、思ってもない行動を取ってしまいがち。  染みついた習慣からつい偉そうにしてしまう。  本音が吐き出せず、すぐ人を傷付ける。  そんな私がローランド王に愛されるはずがない。  分かっていても………好きな人のそばに居たい。    そう思って半ば強引に彼の妻になった。 結婚初夜ではあまりにもローランドがイケメンすぎて、失神しそうになり。  下手な言い訳で彼を困らせた。  本当はそばに居るだけで幸せだった。 それから何夜目かで彼と結ばれて。幸せで幸せで、ただひたすらに幸せで。 どうしても性格だけは直せなかったが、何とかローランドに「好き」の気持ちを分かって貰おうと努力もした。 才能ある画家を雇ってローランドの肖像画を何枚も描かせ、喜んでもらおうとあらゆる場所に飾りまくっ

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