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第6話

Author: 三番手
紙の束が莉乃の顔に直撃した。鋭い縁が彼女の頬にいくつの血のにじんだ跡を残す。

驚きと怒りで頬を押さえながら半歩退き、彼女は瞬時に涙を浮かべた。

「蒼介!私が一体何をしたっていうの?あの死んだ女のために、どうしてこんなひどいことするの?」

「死んだ女だと?」

蒼介はその言葉に鋭く刺されたかのように、瞳の奥に凄まじい怒りをたぎらせた。

彼は勢いよく手を振り上げ、これまでの恨みを込めて莉乃の顔に思い切りビンタを食らわせる。

「パーン——」と。

ビンタの音が、がらんとした病室に響き渡った。

莉乃は打たれてその頬には、くっきりと五つの指の跡が浮かび上がっている。

彼女は信じられないというように蒼介を睨みつけた。

「わ……私を殴ったのね」

蒼介はここでようやく、自分が何をやらかしたのかに気付いた。

頬を押さえながら泣いている莉乃の姿を見つめ、彼はその場にへたり込んだ。

今日に至って、彼はようやく悟ったのだ。

最初から最後まで、自分が愛していたのは結衣だったということに。

ちょうどその時、彼のポケットの中でスマホが鳴り始めた。

「桐生さん!手がかりが見つかりました!」
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