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last update 최신 업데이트: 2025-11-27 22:49:42

「ちょっ……蓮司、それダマ残ってる。全然混ざってないよ」

「……うるさい。やればできる」

「できてないから言ってるの!」

 横でお母さまが口元を押さえて笑う。「ふふ。蓮司、小さい頃から混ぜ物だけは苦手だったのよ。ケーキ作りでもホットケーキでも、いつも誰かに代わってもらっていたわね」

「母さん、その話は今しなくていいだろ」

「いいじゃない、夫婦なんだから蓮司のこと、もっと知りたいよ」

 そう言うと蓮司が耳の先まで赤くなる。かわいい。

 それを見たシリウスがワンとひと声あげる。まるで「照れてる照れてる!」と笑っているみたいだった。

「じゃあ、私が生地は混ぜるから——蓮司はこっち。刻みネギ係」

「……ネギ? 俺が?」

「はい。包丁は危ないからゆっくりやってね」

「お前、俺を子ども扱いしてないか?」

「してるよ。だってさっきの混ぜ方、ほんとに子どもみたいだった」

「……あとで覚悟しとけよ」

 低い声で言われてドキッとした。お母さまは聞こえなかったふりをして微笑んでいる。

 なんという空気の読める大人だ。

 それにしても、冷徹本部長だと思っていた彼のこんな人間らしい一面が見られて嬉しい。

 家族と一緒にいる時の彼は、ひとりの【御門蓮司】という人間になる。

 それが、愛しい。

「よし、じゃあ、焼いていきましょう」

 鉄板が温まり、流した油が馴染む。しっかり混ぜた生地を流し込むと、「ジュッ」という音を立てる。う~ん、いい音!

 2台のたこ焼き器が同時に並ぶと、キッチンが一気に祭り会場のようになる。

「たこ、入れるわね」

 お母さまが手際よくたこを落としていく。

「天かす、ひかり」

「はいっ」

「紅生姜は俺が」

「蓮司、それ入れすぎ! そんなに入れたら紅生姜爆弾たこ焼きになるよ!」

「……俺は紅生姜が好きなんだ」

 そうだったんだ。知らなかった!

「それはわかったけど、どう考えても入れすぎだから。バランスってものがあるのよ」

 お母さまの笑い声、シリウスの尻尾の音、私たちのやりとり——全部が、いままで欠けていた家族の音だった。

 くるり、とひっくり返すたこ焼き。

 丸くなっていくたび、蓮司の顔が少年みたいに明るくなる。

「ひかり、見て。ほら、俺のやつ……丸くなってきた」

「わぁ、本当だ。上手になってきたじゃん!」

「成長したんだよ、俺も」

「いや、さっきの状態
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