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3. 「異世界ほのぼの日記」126

Auteur: 佐行 院
last update Date de publication: 2025-04-21 09:58:25

-126 飲食店に拘る理由-

 店主が思い出に浸っていると勢いよく出入口のドアが開いた、ドアを開けたのは愛車の修理を待つ渚の娘・光だ。

店主「ごめん光ちゃん、今「準備中」というか休憩してたんだよ。」

光「こちらこそごめんなさい、レンカルドさん。車屋の珠洲田さんに母の場所を聞いたらここだって聞きまして。」

 光は懐からハンカチを出して汗を拭った、息を整えようとするとレンカルドがお冷を渡した。

レンカルド「ほら、これ飲んで。それにしても光ちゃんのお母様だったんですね、何となく雰囲気が似ていた訳だ。」

渚「こちらこそ娘がお世話になっています。」

レンカルド「いえいえ、何を仰いますやら。光ちゃんはここの常連になってくれましてね、いつも美味しそうに私の料理を食べてくれるんです。」

 料理と聞いて渚は先程の昔話について疑問に思っていた事をレンカルド本人にぶつけてみた、不自然すぎる事が一点。

渚「そう言えば先程ヨーロッパや日本の洋食屋で修業をしたと仰っていましたが、どうやってそう言った国々に?」

レンカルド「私が18歳になったばかりの頃です。実は兄が祖父の拉麺屋台の修繕とスープの再現に勤しんでいた
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  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」425

    -425 卵- 傍らからすれば確かにナイリがメンゾに便乗した様にも見えてしまうが親子がメンゾに対して稲作の指導や田んぼの提供を行っていたので「ギブアンドテイク」の関係性が生まれていた故に問題は無かった様に思える(のだろうか)、きっとこの事を鳳凰(フェン)も天界から見ていたはずなので「罰が当たった」事は無いと信じたい。 ただ未だに卵を産む事の無い鶏を見て上級鳥獣人達は先程以上に心配になっていた、普段なら鶏舎の決まった所に産みたての卵が豊富に集まっているのだがこの日に限っては全くもって「ゼロ」となっていた。流石に親子でなくともこれに関しては心配になってしまう、そんな中鶏舎の端で数羽ほどの鶏たちが声を荒げて鳴き始めた。こんな事、今まであった様な無かった様な(今はそんな事どうでも良いか)。ナイリ(当時)「父さん、いくら何でもうるさ過ぎやしないか?鼓膜が裂けそうだよ!!」 親子は2人共必死で耳を塞いでいたが嘶きを防ぎきれずにいた、ただ鶏たちの表情は何処か苦しそうに見える。ソン(当時)「え?何だって?」 あまりにも激しい鳴き声だったので息子の声が全くもって聞こえていなかった父、これでは埒が明かない。 そこで声での会話は不可能だと思ったナイリは一先ず鶏舎の出入口を指差して「いったん外に出よう」と提案した、きっと誰だってそうする(と思う)。ナイリ(当時)「父さん、今までこんな事ってあったの?!少なくとも俺は初めてなんだけど!!」 社会人になってからと言うもの、ブラック企業で働いていた当時はずっと実家に帰る事が無かったが故に幼少の頃の記憶しか残っていなかったナイリ。やはり今は(最低でも)自分より鶏舎について詳しい父に頼るしかないと思うのが当然の事だと言える。ソン(当時)「こんなの前代未聞だよ、ずっとこの鶏舎で鶏たちを見守ってきたが初めてだ。と言うより鶏がこんなに鳴くだなんて知らなかった位だ、何とかして欲しいのは俺の方だよ!!」 未だ止まない鳴き声とその影響による頭の痛みを堪えながらも恐る恐る鶏舎へと近づいていくソン達、外にいるままでは解決方法が分かる訳が無いので今は出来る限りの事をしたいと思う。ソン(当時)「一先ずこれを貸してやるから使え、丁度この前商店街の福引で当たった耳栓を入れたままにしておいて正解だったわ。」 「入れたままにしておいた」というより「入

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」424

    -424 効果あり?いや無し?- メンゾが驚くのも無理は無かった、普段通りの餌を与えていた時の鶏たちはというと2~3口だけ食べるとその場から離れてまた気が向いた時にちょこちょこ食べている事が多かったのだが神から与えられた米の混ざった今回の餌を与えると全くもってその場から離れないどころか取り合いまでしてしまっている位だった。メンゾ(当時)「おいおい、気持ちは分からなくも無いが仲良く食べてくれよ。皆一緒に成長してきた仲間なんだからそれ位は出来るだろう?」 上級巨獣人(タイタン)の言葉が通じていたのか、鶏たちが「そんなの関係あるかい」と反論するかの様に襲い掛かって来た。幼少の頃からこの鶏舎で鶏たちの様子を伺ったり、両親の手伝いとして餌やりをしたりはしていたが今までこんな事が起こった事など1度も無かったとの事。初めての事にどうする事も出来なかったメンゾはその場で1人立ち尽くしていた、ただ仕事だけはちゃんとして欲しいというのが俺個人としての本音ではある。 一方、ソン達の家では未だに食事会が続いていた。3人共メンゾが既に帰ってしまっていた事に全くもって気付いていない様だ、それ程に鳳凰(フェン)からの贈り物が美味かったのだろうか(それともやはり大好物を少しでも多く食べたかったからか)。ナイリ(当時)「父ちゃん、そろそろ鶏に餌をやらないといけないんじゃない?この米を貰った当初の目的を忘れちゃうかもだから今のうちにあげとかないか?」ソン(当時)「そうだな、神様の御言葉通りにしないと罰が当たっちまう。」 父が息子に賛成の意を表すと2人はその場に茶碗を置いて鶏舎へと急いだ、忘れているかも知れないがその場にまだペンネがいる事を認識しておいて欲しい。ペンネ(当時)「いくら大切な仕事だからって折角の米が勿体ないじゃない、誰も見てないみたいだし冷めない内に2人の分も食べちゃえ。」 ペンネが親子の茶碗に残った湯気の立つ白飯を口に運んでいた頃、鶏舎ではソンの先導で餌作りが行われた。メンゾも同様に行っていたのだが普段あげている餌に粉にした例の米を数割程度混ぜ込む。ナイリ(当時)「こんなもんかな、父さんはどう思う?」ソン(当時)「良いんじゃ無いか、それにしても米が大分目立ってんな。」 それもそのはず、神から与えられた稲は精米した白米となってもその輝きを止めようとはしていなかった

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」423

    -423 賜り物- 庭に米の炊ける良い匂いが漂って来てから十数分が経過してやっとの事、そこにいた上級鳥獣人(レイブン)は息子に頼まれたボウル一杯の「ペンネのサラダ」を持って来た。「ただのサラダでご飯が進むの?」と疑問に思う方々もいると思うが、マヨネーズやブラックペッパーをふんだんに使った濃厚な味付けのお陰でその疑問は解決する様になっていたので問題無し(と思う)。 ただ心配事が無いと言えば嘘になる、先程も言った通り炊き立ての米の良い香りが漂ってから十数分が経過しているので火を消さないと本当に焦げ付いてしまうのではないかと心配になってしまう。ナイリ(当時)「これこれ、やっぱりこれが無いとうちの食事は成り立たないからな。」ソン(当時)「勿論だ、これなしでは生きていけない位なんだからな。」 「流石にそれは大げさ過ぎやしないか?」と引き笑いをしてしまうメンゾだが、ソン本人からすれば「このサラダのない世界なんて考える事が出来ない」位の大好物との事だ。どうやらこの事は息子のナイリも同様だそうで、このサラダは週に何度も親子の食卓に並ぶとの事だ(という事は相当美味しい物だと推測出来る)。 一先ずペンネとソンが持って来た皿にサラダを取り分ける事に、ただそれと同時に息子の妻(シルヴァー・エルフ)を含む一家は何故かぺろりと食べてしまった。メンゾ(当時)「おいおい、それはご飯のおかずにするんだろ?」 「もしかして別に漬物でも用意しているのか」と疑問に思ってしまったが、どうやらそれはメンゾの勘違いだった様だ。ナイリ(当時)「忘れてたよ、このサラダが出るといつも取り合いになっちゃうから思わず手を出しちゃった。悪い悪い。」 何処の家にもそう言った人気のおかずが存在しているはず、その事を考慮に入れた上級巨獣人(タイタン)は「まぁ良いか」と一息つく事に。 気を取り直して4人は良い香りを漂わせていたお釜の火を止めてから蓋を開けて炊き立ての白飯とご対面する事に、正直焦げて無いと良いけど・・・。ソン(当時)「皆、開けるぞ?」 自らの言葉に全員が頷いた事を確認したソンが蓋を開けると先程からずっと漂っていた香りがより一層強くなった、待ちに待った感動の瞬間だ。 蓋が空いたお釜の中ではまるで白金(プラチナ)の様にきらきらと輝くご飯が全員を待ち構えていた、どうやら心配していた焦げ付きの問

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」422

    -422 さらを重ねる- 大切にしている皿をソンに持ち出されたペンネが後から追いかけているが何処からの楽しそうにしている様に見えるのはこの世界の住民全員が呑んだり食べたりすることを好んでいるからが故か、それとも俺がこの世界の創造主(作者)だからが故かは考えるまでも無い。ただこの時点で唯一言える事は我々元の世界(日本)の人間皆が大好きな「あの香り」が漂っている事だけだった、遅かれ早かれこのシルヴァー・エルフも思わず庭に出て来たのでは無いかと推測できる。ペンネ(当時)「ねぇ、とってもいい香りがするんだけど何やってんの?」 分かり切っている事を改めて聞くところに何となくわざとらしさを感じるのは気のせいだろうか、ただ仕方のない事(と言うか不可抗力)だったのではないかと言うべきなのか。ナイリ(当時)「お前って奴は・・・、どんだけ鼻が利くんだよ。耳が長いから聴力が良いと言うのはどっかで聞いた事があるけど、エルフって匂いにも敏感なのか?」ペンネ(当時)「ううん、どっちかというと今日は鼻がつまっている方だよ。それに確かに私は聴力に自信があるけどエルフ皆がそうとは限らないと思うけどな、耳が長いからってそれは偏見って奴よ?ほら、今なら許してあげるから全てのエルフに向かって「ごめんなさい」しなさい。」 おいおい、いくら新婚で仲が良いからってそれは度が過ぎないか?まさかの子供扱いに立派な「上級」の大人が反応する訳がな・・・。ナイリ(当時)「ごめんなさい、もう見た目で判断しません。」 こいつ・・・、本当にやるとはな。まぁ仲が良い証拠だって事にしておくか、それにしてもまさかと思うがソンはただただボケだけの為に皿を持ってきたわけでは無いよな・・・。ナイリ(当時)「父さん、それで「ペンネの皿」だけじゃ無くて冷蔵庫に入っているはずの「ペンネのサラダ」を持って来てくれた?」 複雑と言うか紛らわしいと言うか「「」(かぎかっこ)」が無いと分かりづらいだろうがよ、正直細かい事を気にするのも疲れて来たがこういう性格だから致し方ないのかもな。ソン(当時)「えっと・・・、何の事だっけ?お前が「欲しいのはペンネの皿だ」って言うから持って来たんだが?」 天然かよ、勘弁してくれよ!!皿だけ持って来たって空腹を満たせる訳がねぇだろうがよ、まさか「皿のある風景をおかずに飯を食え」ってか!!いや、「

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」421

    -421 ソンって実は・・・- その場にいたメンバーの中で最も冷静だったソンの判断に素直に従いつつ、メンゾとナイリは神の魔力が込められていたが故にグングンと育って行った稲穂を刈り取って行った。 そして上級鳥獣人親子による稲作のレクチャーに感謝する様にメンゾは刈り取った稲穂の半分を親子に手渡す事に、親子はずっと遠慮がちであったがメンゾの感謝の気持ちの方が大きかった様なので上級鳥獣人達は受け取る事に。ソン(当時)「折角貴重な稲を刈り取ったんだ、鶏の餌にする前に食べてみないか?」ナイリ(当時)「鳳凰様もそう仰っていたから良いんじゃないかな、ただ俺はメンゾの判断に任せようと思うんだが父さんはどう思う?」 勿論ソンには異論など無かった、鳳凰(フェニックス)から直々にこの稲穂を賜ったのはメンゾなのだから当然とも言えよう。メンゾ(当時)「そうだな、俺達お握り以外何も食って無いから丁度腹が減って来たもんな。俺達が育てたこんなに良いものを自分達で食べないなんて勿体ないから頂くとしよう。」 メンゾの言葉を待っていたかの様にナイリは庭の側にある小川に流れる綺麗な水を汲んで来た、それと同時にソンも空っぽのお釜を両手に抱えて走って来た。実は1番嬉しいのはソンだったりする可能性が高いが今は様子見をするのが1番だろうなと思ってしまう。ナイリ(当時)「そう言えば父さん、今日って「あれ」あったっけ?」ソン(当時)「「あれ」って・・・、ああ・・・、「あれ」か。」 「あれ」が何なのかを詳しく言わなくとも理解し合えるところは流石親子だと言える、ただ本当に伝わっているのかが不安だが。 そんな俺の事はつゆ知らず、ソンは家の台所へと駆けて・・・、いや『人化』を解除して低空飛行していった。正直どちらで行った方がより早く到着出来るのかが不明だが、炊き立ての白飯の香りを想像して興奮したが故に気持ちが早ってしまうのも無理は無い。 それから数十秒後、鼻息を荒げながらソンがまた低空飛行でその場に戻って来た。米がまだ炊ける訳が無いのに焦ってどうするんだと思ってしまうがツッコミを入れるのはやめておこう、雰囲気を悪くするのは俺も好きでは無い。ナイリ(当時)「お疲れ、父さん「あれ」持って来たか?」ソン(当時)「持って来たぞ、お前これ好きだったもんな。」 息切れしていた父親から小さな小瓶を受け取った息

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」420

    -420 作業開・・・、いや終了?- 本来なら田畑を水田として利用する為には数カ月もの期間をかけて作業を行っていくのだが、ナイリの父であるソンが言うには「元々水田の端の方で空いていた場所を利用するだけなので場所を区切った上で苗を植える事さえ出来れば大丈夫だろう」との事だった。 一方で上級巨獣人(メンゾ)が鳳凰(フェン)から貰ったという稲はと言うと、「状況に順応する様に」と「微量」ながらフェンによって魔力が込められていたので知らぬ間に苗の状態へと変わっていた。ただほんの少しだが一般的な物と違って苗の周辺が光っている様にも見える、ソンはその光景を見て驚きを隠せなかった様だ。ソン(当時)「という事は本当に鳳凰様にお会いしたという事なのか?!」 実は2人の目の前にフェンが現れたという事を信じ切れていなかったというソン、「百聞は一見に如かず」と言う様に自分の目で確かめてもいないのでナイリ達にどれだけ「俺達は神様に会った」と言われた所で疑ってしまうのも無理は無い。ナイリ(当時)「父さん、何か知っているのか?!」 未だに表情が戻らない父親に対して「少しオーバーじゃないか」と思いながらも、ほんの少しだけだが「自分達が希少な経験をした」と実感し始めた息子とその友。ただ2人の目の前で上級鳥獣人(レイブン)が顔を歪めたまま固まっていたので意識を自分達の方へと向ける為、メンゾはそっと声をかける事に。メンゾ(当時)「おじさん、何か知っているなら教えてくれよ。」ソン(当時)「ああ・・・、私も数百年前に祖父から聞いた話なんだが「ダンラルタ王国の北東にある孤島に存在する小さな祠に伝説の鳳凰が祀られている」と言われていたそうなんだ。」 「ダンラルタ王国の北東にある孤島」ねぇ・・・、確か「ネルパオン強制収容所」があった様な。ソン(当時)「ただその話を元々知らなかったり信じていなかったりしていた住民が殆どで、今となっては重罪を犯した者を収容する為の強制収容所がドドンと建ってしまっているから一応は数年毎に捜索や調査が行われたものの、未だに祠の存在すら「不明」とされていたんだ。 ただ爺さんがその時こうも言っていた、「鳳凰様の持つ光輝く稲を賜り大切に育て上げると農家やその友人等に幸福が訪れるらしい」と。まさか本物を拝む事が出来るとは・・・、長生きはするもんだな・・・。」 そう言ってソ

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