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勘の良い友人

Author: 雫石しま
last update publish date: 2026-04-16 08:07:58

午後のカフェは、窓から柔らかな日差しが差し込んでいた。

瑞希は窓際の席に座り、アイスコーヒーをゆっくりと回しながら待っていた。

寿退社してから初めての「昔の仲間とのお茶」だ。

「瑞希ー! 遅れてごめん!」

佐倉美咲が、軽やかな足取りで現れた。

ショートボブに明るいベージュのトレンチコート、いつものようにエネルギッシュな笑顔。

新聞社の社会部で今も第一線を走っている彼女は、結婚披露パーティーに来られなかったことを本気で申し訳なさそうに頭を下げた。

「本当に、おめでとう! 陸斗先生みたいなイケメン医師と結婚なんて、羨ましい限りだよ。プレゼント、遅くなったけど受け取ってね」

小さな紙袋を渡され、私は微笑んだ。

「ありがとう。わざわざありがとう」

美咲は席に着くなり、メニューも見ずにカフェラテを注文した。

そして、私の顔をじっと見つめてきた。

「……瑞希、どうしたの?」

最初の一言で、私は少し背筋を伸ばした。

勘の良いところは相変わらずだ。

「え? 何が?」

「なんか……目が死んでる」

美咲はストローを指でくるくる回しながら、軽い調子で続けた。

「新婚なのに、こんなに早く『主婦の顔』になるな
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