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第52話

Auteur: フカモリ
ちょうど振り返ってその場を去ろうとした時、不意に後ろの首筋を掴まれた。

慌てて振り返ると、信行が満面の笑みで数人の年長者と話している。しかし、その右手は、音もなく彼女の後ろ首を押さえ、捕らえている。

まるで、これをやっているのが、同一人物ではないかのようだ。

信行を見つめ、その手を外そうとした時、彼は真琴の首を放し、ごく自然に彼女の手を握ると、自らのそばに立たせる。

真琴は彼を見上げ、手を振りほどこうとするが、その力はあまりにも強い。

振りほどけない。

ただ、信行の顔から視線を戻した時、人々のそばを通り過ぎて、一人でレストランに入っていく智昭の姿が見えた。

瞬時に理解した。

なるほど、そういう魂胆だったのね……

しかし、智昭はこちらに全く気づいていないし、彼女を見てすらいない。信行の考えすぎだ。

実際には、信行は智昭を見ていない。ただ、真琴が振り返って去ろうとするのを見て、彼女を引き留めただけだ。

少し離れた場所で、由美がこちらへ歩いてくる。先ほどの信行の行動を、彼女は全て見ていた。

一瞬にして、顔の笑みが少しこわばり、無理をしているように見える。

信行が芝居
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