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第6話

Author: マリモ
圭吾の姿を見た瞬間、直人はドアをつかむ手に力を込めた。

額には青筋が浮かんでいる。

「千紗はどこだ?」

位置情報が示しているのは、間違いなくこの部屋だった。

圭吾は入り口を塞いだまま、いつもの軽薄そうな笑みを浮かべる。

「千紗って、お前の奥さんだろ?それを俺の部屋に捜しに来るって、どういうことだよ。ベッドにいるのは最近売り出し中のモデルだ。お前も混ざるか?」

直人は圭吾を睨みつけ、スマホの位置情報を突きつけた。

「千紗はここにいるって出てる。今すぐ出せ。あいつに何かしてたら、ただじゃおかない」

今にもつかみかかろうとした、そのとき。

部屋の奥から、濡れた髪の女性が姿を現した。

華やかな顔立ちの若いモデルだった。

「あれ、神谷さん?珍しいですね。よかったら一緒にどうですか?」

その姿を見た瞬間、直人の張りつめていた表情がわずかに緩んだ。

千紗ではない。

ほっとしたような、けれどどこか釈然としない顔のまま、直人は乱暴にドアを閉めてその場を離れた。

自分が安心しているのか、苛立っているのか。

本人にもわからなかった。

その足で、直人は闇カジノへ向かった。

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