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第3話

ผู้เขียน: 桃瀬乱破
「彼女じゃない」達朗はきっぱりと言い切った。「あいつがお前の高校の同級生を知ってるわけがない。ましてや、そんな写真を手に入れられるはずがない。

番組でわざと、高校生の時に教育実習の先生に片思いしてたって話をしたのはお前だろう。よく考えてみろ。昔、誰かを本気で怒らせたことはないか?誰かと深刻に揉めたことは?後ろ暗いことはなかったか?

アカウントにはもう連絡を取って、元の書き込みは削除させた。この件は俺が何とかする」

私は信じられずに立ちすくんだ。鼻の奥が熱くなり、込み上げてくる涙を必死にこらえた。

「どういう意味?あなた、本当だと思ってるの?私が嘘をついてると思うの?」

私は点滴の針を引き抜き、ベッドから降りた。足が震えて力が入らず、目の前がぐらりと揺れる。

彼は私を支え、そっとベッドに押し戻した。「何してるんだ。高熱が出てるのがわからないのか?

今さらそんなことを言い合って、何の意味がある?過去のことは、本当でも嘘でも、もうどうでもいいじゃないか」

そして、さらに付け加えた。「だが、お前に子供ができないのは事実だ」

心臓が、ぎゅっと締め付けられる。

三年前のことだ。私たちは子供を作ろうと決めた。けれど二度とも、三ヶ月を待たずに流産した。

私はもう一度挑戦したかった。なのに達朗は、私の体を案じて、もう二度とあの苦しみを味わわせたくないと首を振った。

「もともと子どもはそんなに好きじゃないし、やめよう。二人のほうがいいだろ、邪魔者もいないし」

深く息を吸い込んでも、胸の苦しさは和らぐことはない。

彼は私の信頼を踏みにじり、さらに人間性まで疑った。

十年以上かけて築き上げてきた信頼と愛情が、わずか数行の嘘と一枚の写真で葬られた。

この瞬間、私の心は完全に冷え切った。

スマホが鳴った。向井先生からの電話だ。

「朝倉さん、転職の件は少し延期にしよう。しばらくゆっくり休みなさい」

悲しみをこらえ、先生に謝罪の言葉を口にした。

電話を切ると、私はベッドサイドの離婚協議書を掴み、泣き笑いながら破り捨てた。

「もういらないよ。離婚さえしなければ、あの女はいつまで経っても日陰の愛人で終わるだけ。江口教授、あなたの将来だって彼女の手でめちゃくちゃにされるわ。いつか彼女に飽きた時に、後悔しないといいわね」

彼は数秒黙り込んでから口を開く。「教授を辞めた。友達に誘われて、彼の法律事務所のパートナーになることにした」

私は一瞬呆然とし、それから大声で笑い出した。目尻がじわりと濡れる。

なるほど、美月があれほど遠慮なく番組で私を「先生の奥様」と呼んだのも納得がいく。彼女はこれで、達朗との関係を事実上公にしたのだ。なのに達朗は、まるで何事もなかったかのように平然としていた。

「じゃあ、彼女はどうなったの?」

「とっくにこっちから卒業させたよ」

思わず、軽く二度、ぱちぱちと手を叩いてしまった。

やっぱり、最後まで馬鹿だったのは私だけ。

達朗は怒りと恥ずかしさで、顔をさらに曇らせた。

「認めるよ、今回は美月が悪い。あの子は若くて嫉妬深いからな。昨日は誕生日だったのに、俺がそばにいられなかったことを責めて、拗ねて……つい、こんな悪ふざけをしてしまったんだ」

結局また私のせい。あの時、彼を番組の最終収録に呼ばなければよかった。

そうしていれば、何も起こらなかったのに。

「彼女はもうお前に謝っただろ。どうしてそこまでしつこく責めるんだ?」

彼は深く息を吸い、怒りを抑え込んでから提案する。「お前、留学したいって言ってただろ。海外で勉強して戻ってくれば、こんなくだらないこと誰も覚えてないさ。キャスターでも何でも、やりたいことをやればいい」

彼の口から出る言葉は、いつもこんなにも軽い。

彼は私を一瞥すると、ため息を一つついて腰をかがめ、床に散らばった紙切れを拾い上げると、振り返りもなく部屋を出て行った。

愛を語る言葉が嘘に成り果てれば、もはや何も信じられない。

二人が去った後も、私の微熱は一向に下がらなかった。無理を承知で気力を振り絞り、千字を超える釈明文を書き上げた。

投稿ボタンを押そうとしたその瞬間、美月からLINEが届いた。

一瞬、手が止まった。

送られてきたのは血液検査の報告書――

彼女は妊娠していた。

【奥さま、名分なんていりません。でも子どもだけは諦められないんです。どうか、私たちを許してください】

私はスマホの画面を凝視し、喉の奥に鉄の味が込み上げてきた。

そして、たった一言で返信した。

【おめでとう】

そのスクリーンショットを添えて、投稿ボタンを押した。

わずか五分後、その投稿は「虚偽情報の拡散および名誉毀損」を理由に通報され、削除された。

すぐさま、達朗から電話がかかってきた。声には怒りを押し殺した緊張感があった。

「夢子、もういい加減にしろ」

私は即座に問い返した。「自分で釈明するのもダメなの?私の書いたことのどこが事実と違う?一体、何が『虚偽情報』なの?」

彼は鼻で笑った。

「自分の血液検査の報告書を悪用して、美月に妊娠の濡れ衣を着せるつもりか。彼女にこれほどの汚名を着せて、ようやく気が済むのか。これ以上続けるなら、法的措置を取らせてもらう」

私ははっと息を飲み、報告書の画像を拡大した。そこには名前がどこにも記載されていなかった。

私は病室を飛び出し、看護師に駆け寄りながら詰め寄るように問いかけた。「私……妊娠してるんですか?」
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