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第347話

Author: 一匹の金魚
でも、プライドが高くて傲慢でいても、何の得にもならない。

最初から背伸びしすぎて土台もグラグラなら、見せかけの成功をどれだけ持ち上げても、そのうち全部崩れて台無しになる。

人の栄光や挫折には、多かれ少なかれ必ず因果が潜んでいる。何も理由なしに起きることなど、ありえないのだ。

安浩は真衣見て、眉をつり上げながら言った。「君はこうしたことをよく見通しているし、割り切ってもいるんだね」

何しろ、真衣は不運な結婚生活から抜け出した、夫に裏切られた人間だ。

萌寧は愛人として絶えず真衣に挑発してきた。

こんな覚悟を持てる人はほとんどいない。大きなことを成し遂げる人は、こういった感情には簡単に振り回されない。

真衣は仕事や論文を書くのに忙しく、いちいち萌寧の挑発に構っている暇などない。

とはいえ、萌寧の方が毎回、自分から真衣にやられに行こうとしている。

真衣は車のドアを開けて乗り込み、分析されたデータに目を落としながら淡々と返した。「どっちも悪いなら、よりマシな方を選ぶしかないよね」

-

翌日の早朝。

真衣は千咲を幼稚園に送った後、第五一一研究所へ車を走らせた。

到着すると、江村が既にもう待っていた。

江村は、加賀美先生と事務所で談笑していた。

「おー、来たか」加賀美先生は真衣が来たのを見て、軽く手を振った。「こちらは江村さん、宇宙航空研究開発機構の方だ」

江村のような大物を、真衣はこれまでニュースでしか見たことがなかった。

「初めまして、江村さん。寺原真衣と申します」

江村は真衣に目を向け、どこか気に入った様子だった。

「よろしくね」江村は言った。「これが君の言っていた優秀な教え子で、安浩よりも優れているという人か?」

加賀美先生は意味深に笑いながら、誇らしげに頷いた。「彼女と接してみればわかるよ」

真衣は謙遜して言った。「とんでもないです。加賀美先生が褒めてくださったほどではありません。ありがたいことに、先生には可愛がっていただいているので、多少盛って仰っているのだと思います。これからもご指導のほど、何卒よろしくお願いします」

加賀美先生は本当に真衣のことを誇りに思っている。彼女のような天才はなかなかいない。学歴こそないものの、その実力は博士号をもつさまざまな優秀な学生をも凌駕している。

また、真衣が結婚しても夢を諦めなかったこと
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