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第25話

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ドアの外で、莉子は一人孤独に佇んでいた。冷たい風が吹き付け、まるで莉子の滑稽さを嘲笑っているかのようだった。

莉子はあてもなく歩いた。噴水の傍を通りかかったとき、何気なく水面にを覗くと、自分の姿が映り心底驚いた。

「えっ!」

莉子は顔を覆った。

水面に映ったあの恐ろしい女は本当に自分なのか?

刑務所にいた間、身なりを整える時間も気力もなかった。古傷が癒える間もなく、新しい傷が増えていくばかりの日々。

傷の手当てもろくにしてもらえず、ただ腐って化膿していったのだった。

昔はあんなにおしゃれが好きだったのに。いったいどうして、こんなことになってしまったのだろう。

莉子には、分からなかった。

そして、苦しんでいるのは自分自身だけではなく、両親までもが苦しみの中にいる。

刑務所にいるとき、訪問者の誰かが両親の様子を写した写真を見せてくれたことがあった。

もう若くない両親だったので、体も昔のようにはいかず、可愛い娘も傍にいない。心労がたたっているのか、二人とも数十歳は老け込んで見えた。

まだ50歳を過ぎたばかりなのに、髪は真っ白で、顔はしわだらけ。

そして今、自分までこ
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  • 白髪の誓い、運命の相手は……   第25話

    ドアの外で、莉子は一人孤独に佇んでいた。冷たい風が吹き付け、まるで莉子の滑稽さを嘲笑っているかのようだった。莉子はあてもなく歩いた。噴水の傍を通りかかったとき、何気なく水面にを覗くと、自分の姿が映り心底驚いた。「えっ!」莉子は顔を覆った。水面に映ったあの恐ろしい女は本当に自分なのか?刑務所にいた間、身なりを整える時間も気力もなかった。古傷が癒える間もなく、新しい傷が増えていくばかりの日々。傷の手当てもろくにしてもらえず、ただ腐って化膿していったのだった。昔はあんなにおしゃれが好きだったのに。いったいどうして、こんなことになってしまったのだろう。莉子には、分からなかった。そして、苦しんでいるのは自分自身だけではなく、両親までもが苦しみの中にいる。刑務所にいるとき、訪問者の誰かが両親の様子を写した写真を見せてくれたことがあった。もう若くない両親だったので、体も昔のようにはいかず、可愛い娘も傍にいない。心労がたたっているのか、二人とも数十歳は老け込んで見えた。まだ50歳を過ぎたばかりなのに、髪は真っ白で、顔はしわだらけ。そして今、自分までこんな姿になってしまった。莉子は、心の底から後悔した。もしあの時、お金に目がくらんで、わざと健吾の前で転ばなければ……もし、彼の愛人になることを承諾しなければ……もし、何度も絢香を陥れたりしなければ、こんなことにはならなかったかもしれないのに。しかし、もう全てが手遅れで、取り返しがつかなかった。なんて滑稽なのだろう。さっき、こんな姿でまた男を誘惑しようとしていたなんて。でも、他にどうしようもなかったのだ。莉子は絶望した。もし他に生きていく術があれば、男を誘惑する必要なんてなかったのに。もうこんなにボロボロになってしまった。これからどうすればいいのだろう?莉子は自分の人生の結末が、もう見えてしまった気がした。……B市刑務所。達也のボディーガードが臨時の看守として、健吾から少し離れた場所に立っていた。そして、健吾が痛めつけられるのを冷ややかに見つめている。ドンという鈍い音。金髪で青い目をした男が憂さ晴らしのように、健吾に拳を叩き込みながら、暴言を吐き続けている。しかし、健吾はもがいたり抵抗したりする素振りを全く見せず、ただ黙ってその暴力

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