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第8話

Author: 夢静か
家を出た後、この数年で貯めてきた貯金を使い、自分だけの小さな家を買った。

賢斗との思い出をすべて忘れようと、そこで新しい暮らしを始めた。

賢斗と別れてから初めて人前に出たのは、母校に戻り、指導教官の彫刻展の手伝いをすることだった。

教官の学生たちの技術がまだ未熟な上、時間も差し迫っていて、短期間で完成度の高い作品を仕上げるのは難しい状況だった。

たまたま卒業後もずっとこの街に留まっていた私は、大学で何か催しがあるたびに、時間があれば母校を訪れていた。

教官から急いで助けてほしいと電話をもらった時、私はちょうど自分の作品の下絵を仕上げているところだった。

学校の彫刻教室に駆けつけると、すでに大勢の人が集まっていた。

教官は私を見つけるなり、慌ただしく未完成の彫刻のデザイン案の前へと私を引っ張っていった。

「なつめ、よく来てくれた」

「君が来てくれたから、もう安心だ。あとはふたりに任せられる。君が来るまでは心配で、昼飯も喉を通らなかったよ」

そう言うと、荷物を手に慌ただしく立ち去った。

去り際、振り返って声をかけるのも忘れなかった。

「蓮、事情を先輩に説明しておいて
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