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第1162話

Auteur: 栄子
今の国内では、結婚するのに戸籍謄本がなくても婚姻届と本人確認書類があれば入籍ができるようになったのだ。

浩平はそれからS国のある山の麓の小さな町に家を買い、婚姻届を提出した後、彼は詩乃を連れて、そこで体を休めることにした。

今まで、浩平は映画を撮っていない時は、ほとんど世界中を旅していた。特に計画は立てず、カメラを片手に気の向くままに旅をするのが彼のスタイルだった。

でも今は詩乃が妊娠しているから、彼も気が向くまま旅をすることはできなくなった。それに、彼女のつわりがひどかったのもあって、浩平は婚姻届を出した三日後には、音々たちに別れを告げ、詩乃を連れてS国へ飛んだのだ。

S国に着くと、浩平は詩乃の体を気遣い、まずはS国の首都でしばらく滞在することにした。

この時期、そこは旅行のハイシーズンだった。

すると、詩乃のつわりは不思議と、外に出て街をぶらぶらしている間には治まり、元気で食欲もわいていたのだが、部屋に戻ったとたん、ぐったりしてしまうのだ。

浩平も最初、偶然だと思って、三日間滞在している間、彼は毎日、昼になると詩乃を連れて遊びに出かけた。

しかしやはり、外にいる間、
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