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第1233話

Author: 栄子
詩乃は作曲に夢中で、食事の時間をのぞけば、ほとんどスタジオにこもりっきりだった。

夫婦は毎日同じ家にいるのに、顔を合わせる時間はほんのわずかだった。

まる一ヶ月もの間、二人が愛し合う機会はまったくなかった。

詩乃は毎日、深夜になってやっとスタジオから出てくる。寝室に戻るとすぐにシャワーを浴び、あくびをしながらベッドへ。自分から浩平の腕の中に潜り込んでくるものの、彼がキスをする間もなく、すぐに寝入ってしまうのだ。

浩平は、そんな状況に腹立たしさと彼女を心配する気持ち、それに少しばかりの不満を感じていた。

もちろん、彼も色々と策を講じてはいた。

例えば、わざと陽斗をからかって泣かせ、スタジオのドアの外で詩乃にその泣き声を聞かせる、なんてこともした。

詩乃は陽斗の泣き声を聞くと、すぐに飛んできてあやしてくれる。

しかし、陽斗も母親思いだった。

詩乃に少しあやされただけで、まだ目に涙をためているのに、すぐににこにこと笑い出してしまうのだ。

陽斗が機嫌を直すと、詩乃は安心したように彼を浩平の腕に押しつけ、振り返りもせずにスタジオへ戻ってしまう。

閉まったドアを見つめ、浩平は
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