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第197話

Auteur: 栄子
満月館だ。

遥が外から入ってきた。

ソファに座って絵本を読んでいた悠人は、足音を聞いて顔を上げ、遥の姿を見ると、すぐに絵本を放り出した。

「母さん!」

悠人は駆け寄って遥に抱きつき、顎を上げて彼女を見上げた。「母さん、どこに行ってたの?」

遥は彼の頭を撫でた。「ちょっと用事を済ませてきたのよ。今日は具合どう?」

「喉はもう痛くない」悠人は唇を尖らせた。「母さん、棒付きキャンディー食べたいのに、蘭おばあちゃんがダメだって言うんだ」

「おばあちゃんがダメって言ってるんじゃないのよ。悠人が飴を食べてはいけないの」

遥は彼の手を引いてソファへ行き、一緒に座った。「よく考えてみて。綾母さんと暮らしてた時は、おやつなんてほとんど食べてなかったでしょ?」

悠人は少し考えてから、正直に答えた。「綾母さんはあんまりおやつをくれなかったけど、いい子にしてた時は、ご褒美にミルクキャンディーをくれたよ」

「ミルクキャンディー以外に、何かおやつをくれることはあったかしら?」

「くれたけど、ほんの少しだけ」

悠人は少し間を置いてから、また言った。「でもね、綾母さんは市販のおやつはあんまりく
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Commentaires (1)
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聡子
恐ろしい。本当に遥は悠人を産んだ母親なのだろうか。ま、遥の母親と同じく、自分の為に利用できるモノとしか見てないのだな。
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