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第658話

作者: 栄子
「無菌病室に移して経過観察する必要があります。背中に大きな皮下出血が見られますが、山で何かあったのでしょう。今は出血は止まっているようです」

白血病患者はちょっとした怪我でも危険で、皮膚に損傷がなくても、広範囲の皮下出血は深刻な結果に及ぶことがある。

今の綾はとても弱っていた。

ごく普通の病原菌でも、病状を悪化させる可能性がある。

誠也は頭が混乱していた。綾が病気になったことを、まだ受け入れられないでいた。

しかし、こうなってしまった以上、現実を受け止め、綾を治療する方法を早く見つけなければならなかった。

「骨髄移植以外に治す方法はないですか?何か方法があれば......」

「白血病なんですよ」誠也の質問を察した祐樹は、ため息をついた。「しかも、最も危険なタイプの白血病です。私に何かできることがあったとしても、何年もかかります。でも、彼女はそんなに待てないです......」

それを聞いて、誠也は苦しそうに目を閉じた。

......

綾は三日間、意識を失っていた。体温やその他の数値は徐々に正常に戻ったが、目を覚ますことはなかった。

誠也は毎日無菌服を着て綾の病室に行
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