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第122話

Author: 風羽
予想通り、今夜のオークションは大成功だった。

著名なコレクター数名が代理人を通じて高値で出品物を落札し、その豪快な金の動きが話題を呼び、瞬く間にSNSでトレンド入り。

鳴瀬オークションハウスの名は、一夜にして広く知れ渡った。

拍手が沸き起こる中、舞はシャンパンのグラスを手に舞台へ上がり、微笑を浮かべて一礼する。

「皆さまの温かいご支援に、心より感謝申し上げます。今後、私たち、鳴瀬オークションは、もっと価値ある作品を皆さまにお届けできるよう努力してまいります。本当にありがとうございます」

その姿に、華やかな司会者が率先して拍手を送った。

舞はグラスをそっと置き、両手を合わせて深々と頭を下げた。

だがその時、会場の一角でざわめきが起きた。

女の叫び声が、会場をかき乱すように響き渡った。

「葉山舞よ、あの女は男に媚びてのし上がったのよ!」

「周防京介がいなけりゃ、今の彼女なんてあり得ない!」

「本来、周防家の嫁になるはずだったのは、私の可哀想な娘なのに!」

ざわざわとした騒ぎの中、なんと白石正明夫妻と周防寛夫妻が、人目もはばからず舞台に上がってきた。

息子と娘が罪に問われた二家は、密かに手を組んでいた。

彼らにとって、舞の成功は我慢ならないものだった。

特に寛の妻は激昂していた。

息子は、そこまで悪いことをしてないのに、なんで四年も牢に入れられたの?なのに、誰も輝のために動こうとしなかったなんて!

その怒りは、すべて舞に向けられていた。

彼女は舞をこの孤児を潰してやると息巻いていた。

「こいつは、男に媚びて周防京介のベッドに這い上がった女よ!周防家と白石家の縁談を潰した元凶はこの女!今の地位も、全部男の身体を踏み台にして手に入れたくせに!」

かつての出来事は、関係者なら誰もが知っていたこと。

だが、「罪を着せる理由」など、欲しければいくらでも作れる。

観客たちは、真実よりもスキャンダルを好む。

ベッドの上の話、裏切り、裏切られ——

しかもそれが、周防家の人間の口から語られたとなれば、もはや疑う者はいない。

白石夫人が涙ながらに訴えかけた。

「あの女が京介を誘惑したのよ……」

そして隣に立つ正明を押した。

彼が口を開けば、この一件は「事実」として世間に定着する。

舞の評判は地に落ちるだろう。もう、周防家には戻れない。
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Comments (2)
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良香
お母さん、ありがとう!!! 嬉しすぎる。周防家も白石家も下衆だらけ。 京介に言えば良いじゃない。何故舞さんに言うの?京介はやっぱり守れない。クソが。
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千恵
おー いえーい いい所でママん登場
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