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第305話

Auteur: 風羽
京介の名が出ると、周防夫人は堪えきれず、嗚咽まじりに言った。

「……何日もずっと眠ったままなのに、目を覚ますたび、あんたと礼が帰ってきたかって聞くのよ。舞、覚えてなくても、心はあんたたちを想ってる」

舞の顔は雪のように白く、ふと仰ぎ見た先——

桜の枝はすっかり裸になり、その先は主屋の二階へと伸びている。

離れていたのは、たった一か月余り。それなのに、まるで何年も経ったような変わりようだった。

もう一刻の猶予もない。舞は玉置を見やり、低く言った。

「……京介のところへ行きましょう」

玉置は頷いた。

——感謝と罪悪感で胸がいっぱいだった。

あのままコンゴに取り残されていれば、命はなかっただろう。舞と礼が駆けつけなければ、帰ることは叶わなかった。

命の恩、返しようがない。

一行は階段を上がり、舞と礼は後ろから周防夫人に支えられ、東棟の主寝室へ。

部屋は深い静寂に包まれ、京介はまるで千年の眠りに落ちているようだった。

頬はこけ、手の甲には点滴の針——栄養剤だけが命をつないでいる。

傍らには山田と医師。

玉置の姿を見るなり、山田は立ち上がり、声を震わせた。

「玉置
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