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358話

Auteur: 籘裏美馬
last update Date de publication: 2026-08-02 18:42:10

コンコン、と社長室の扉がノックされる。

もみじが返事をすると、扉を開けて入ってきたのは社長である髙野辺だ。

「お待たせしました、もみじさん」

「髙野辺さん……!」

髙野辺が部屋に入ってくると、ソファに座っていたもみじはぱっと表情を輝かせ、立ち上がる。

髙野辺はもみじの手を取ると、包帯の巻かれた首元に痛々しい視線を向けた。

「痛みは……?少しは落ち着きましたか?」

「ええ、大丈夫です。忙しい中、手当をしてくださってありがとうございます」

「当然の事ですよ。家まで送ります。今日は色々あって疲れたでしょう?家で休んでいてください」

髙野辺はもみじの手を引き、一緒に部屋を出ようとする。

もみじは慌てて口を開いた。

「髙野辺さんも忙しいでしょう?私は1人で大丈夫ですから……」

「いえ、駄目です。送らせてください。車の中で、話したいこともありますし──」

そこまで話していた髙野辺だったが、話し途中で仕事用のスマホが鳴る。

どうやら、着信のようだ。

髙野辺はもみじの手をいったん離し「すみません」と一言断ってから電話に出た。

「──もしもし、俺だが」

もみじは、繋
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