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8話

Author: 籘裏美馬
last update publish date: 2026-01-26 17:44:30

何で。どうして。

私には用意してくれなかったのに、どうして胡桃には簡単に指輪をプレゼントするの。

それに、どうして誠司は当然のように、左手の薬指に胡桃と揃いの指輪を付けているの──。

そんな言葉が、もみじの頭の中でぐるぐると巡る。

「酷い……こんなのって、酷過ぎるわ……」

もみじの視界が、じわじわと滲んで行く。

もみじが、どれだけ婚約指輪と結婚指輪に強い憧れを抱いているか。

それを誠司は知っているくせに、こうして胡桃には簡単に与えるのだ。

落ちたスマホは、未だに胡桃のストーリーが流れている。

食べきれなかった料理は、なんの躊躇もなく、無惨にもゴミ箱に雑に捨てられて、ストーリーは終わっていた。

NEW ISLAND。

そう、社名が掲げられた会社が入っているビルの前に、もみじは立っていた。

もみじと誠司が結婚している事は、誠司の会社でもあまり知られていない。

何故なら、誠司がもみじが会社に来る事を嫌がるからだ。

ただ、誠司が結婚している事も、既婚者だと言う事も隠してはいない。

だから彼の会社で働く社員は、誠司が結婚している事も知っている。

ただし、
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みかん
悪い予感ばかりがする中で何だか運命の出会いの兆しも…。 勧善懲悪を是非!
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