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第10話

Author: キュートキャット
健斗はとっくに声を詰まらせ、しゃくり上げるように泣き崩れていた。

写真に写っていたのは、まさしく私が彼に【買い戻すからね】とメッセージを送ったあの腕時計だった。

だが今はもう、腕時計を取り戻す前に、私は死んでしまった。

健斗は残金を振り込み、その腕時計を受け取った。

彼は腕時計を両手で包み込むようにして長い間泣き続け、ようやく立ち上がった。しかし今回ばかりは美月のいる病院へは向かわず、足元をふらつかせ、抜け殻のようにあてもなく街を彷徨っていた。

どこをどう歩いていたのか、ふいに誰かが小馬鹿にしたような調子で私の名前を呼ぶのが聞こえた。

「結衣?彼女が短命だったんだから、私にはどうしようもないでしょ。代わりに旦那の面倒を見てあげるしかないじゃない。それにしても意外だったわ。腎臓を一つ取ったくらいで死んじゃうなんてね。まあ、その方が都合いいけど。私としても手間が省けたし」

声のする方へ目を向けると、バーの入り口にあるパラソルの下で、美月が足を組みながら誰かと電話をしているところだった。

健斗もその声に気づき、弾かれたように顔を上げた。

美月は健斗がすでに自分の背後に立って
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