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第 27 話

作者: 藍葉
綾香はくすぐったさを感じたのか、少し身じろぎして、寝言のようにつぶやいた。「奈々、いたずらしないで……」

健司の動きがぴたりと止まった。

彼は綾香の隣に横たわり、ぎゅっと抱きしめていた。本当は、どうしようもなく彼女が欲しかった。

けれど、焦るわけにはいかない。下手をすれば彼女に逃げられてしまう。

これまでの甘い思い出が、次々と脳裏によみがえる。

この夜、健司は自分で自分を苦しめるはめになった。

腕の中には愛しい人がいるのに、見ているだけで手を出せない。

体は石のように強張り、鼻先には彼女の心地よい香りがずっと漂っている。

しばらくして、耐えきれなくなった彼は苛立たしげに起き上がり、もう一度冷た
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