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第599話

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そう言うと、大輔は楓の顎を乱暴に掴み、一語ずつ区切るように告げた。

「本当なら、海外へ逃げた後に改めて結婚式を挙げるつもりだった。だが、君が今すぐ夫婦らしいことをしたいと言うなら、俺は構わないぞ」

彼の視線が胸元に向けられているのに気づき、楓は吐き気を覚えた。

「離して!」

「どうやら、少し痛い目を見ないと分からないようだな!」

彼が楓の服のボタンに手をかけようとしたその瞬間、ポケットのスマホが鳴った。

画面に表示された名前を見て、大輔は楓から手を離し、乱れた服の襟を整えた。

「ここで待ってろ」

楓は嫌悪感から顔を背け、彼を見ようともしなかった。

大輔はそれ以上怒ることもなく、そのまま踵を返して部屋を出て行った。

ドアが閉まったのを確認すると、楓は急いで手首のロープを解き、続いて足首の拘束も緩めた。そしてベッドサイドのランプを手に取り、背中に隠した。

間もなくして、大輔が部屋に戻ってきた。

楓が先ほどと同じ姿勢でベッドに座っているのを見て、彼は口角を上げ、ゆっくりと彼女に近づいてきた。

「楓、先ほどの続きをしようか。全てが計画通りに進めば、今夜にはこの国を離れ
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