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第406話

Auteur: 青葉凛
とはいえ、その愛情はあまりにも重苦しく、紫音も州も息が詰まりそうになる。親たちはいつだって、自分たちのやり方が当人の気持ちをどれだけ踏みにじっているかなど、考えたこともないのだ。

「お母さん、お兄ちゃんのことなんだから、もう放っておいてあげてよ。……今の話、私も初耳だった。でも、仮に知っていたとしても、お母さんたちが心配するし、ふたりの関係を壊したくなかったから絶対に言わなかったと思う」

少しだけ息を吸い込み、紫音は言葉を紡ぎ続けた。「お兄ちゃんは全部知った上で有加里さんを選んだの。それだけ本気で愛し合ってるって証拠でしょう?終わった過去をわざわざ穿り返して、何になるの?」

「有加里さんは過去のことで深く傷ついてたのよ。そこをお兄ちゃんが必死に安心させて、ようやく心を許してくれたんだから。お母さんたちが今更口出ししたら、ふたりは本当にダメになってしまうわ」

紫音の言葉は誇張でも、母親を脅すためのものでもない。州が有加里をどれほど大切に想っているか、痛いほど理解していたからだ。

ここ最近、紫音自身も色々と忙しかったが、ふたりの様子はずっと気にかけていた。一緒に過ごす時の州と有加
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