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第644話

Author: 青葉凛
今の蘭にとって、浩一からの愛情はむしろ仕事へのモチベーションを高める原動力になっていた。心から愛する人と結ばれ、満たされているからこそ、自分のキャリアもより一層輝かせたいと願っているのだ。

「その責任感はすごく嬉しいし、今のプロジェクトを完璧に仕上げたいっていう気持ちも分かるわ。でもね、蘭。オンとオフの切り替えは絶対に必要よ。

私が不在だったこの期間、あなたが一人で会社の全責任を背負ってくれて、どれだけ神経をすり減らしていたか、私には痛いほど分かってる」

紫音は蘭の両肩にそっと手を置き、真剣な眼差しで彼女の目を見つめ、心を込めて言い聞かせた。

「だからこそ、私からの社長命令よ。しっかり有給休暇をとって、心と体をリフレッシュさせてきなさい。……あなたには、それだけの価値があるし、今は絶対に休むべき時なの」

紫音がこれほどまでに強く休暇を勧めるのは、蘭への深い労いと愛情があるからこそだった。

この小さな会社を立ち上げた最初の一歩から今日に至るまで、ずっと自分の傍らには蘭がいてくれた。すべての困難を分かち合い、二人三脚で一歩ずつこの道を切り拓いてきたのだ。

だからこそ、紫音は誰
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