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第811話

Author: 青葉凛
この恋を絶対に諦めてはいけない。

浩一には、決して自分と同じ地獄を味わってほしくない。

それが、取り返しのつかない過去を背負って生きる男からの、切なる警告だった。

「お前なら絶対に俺の味方をしてくれると思ってたよ」

浩一は自嘲気味に笑い、グラスの残りを一気に喉へと流し込んだ。

「やっと俺の気持ちを分かってくれる奴に出会えた。

けど……お前がいくら理解してくれたところで、肝心の母さんが俺たちを認めることは絶対にない。

あいつの存在を端から否定してかかってるんだ。……それでも、俺は絶対に蘭を諦めるつもりはないけどな」

お前と同じ地獄を、俺が繰り返すわけにはいかない――

浩一は強く拳を握りしめ、自分自身に言い聞かせるように言葉を紡いだ。

「あいつは俺が心から愛した女だ。今回のことで、俺はすでに蘭の心を深く傷つけてしまった。

もしこのまま本当にあいつの手を離してしまったら、俺たちは二度と元には戻れなくなる……っ」

酒の勢いも手伝って、浩一は胸の奥に渦巻く本音をすべて吐き出した。

だが、言葉にすればするほど、どうしようもない苦しさと現実の重さが彼を苛む。

頭の中はぐち
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