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第840話

Author: 青葉凛
息子の容赦のない一言に、貴子はまるで足元が崩れ落ちたかのような衝撃を受けた。

結衣の手前、これほどの赤恥をかかされたことに対し、どう取り繕えばいいのか完全に思考がショートしていた。

「浩一!ここへ来る前には、ちゃんと話がついていたでしょう!?今さらそんなふざけたことを言って、約束を反故にする気!?

あなたたちは幼馴染で、小さい頃からの絆があるじゃないの!お互いにこれほど釣り合う相手は他にいないわ!」

貴子は必死に威厳を取り繕い、息子の反抗を力技でねじ伏せようと声を荒げた。

「いいこと!?何が何でも、あなたたち二人は結ばれるの!これは絶対よ!家の決定に、あなたが口出しする権利なんて最初からないのよ!」

これ以上好き勝手なことを言わせてなるものかと、貴子は顔を険しくして言い放つ。こんな場で結衣に恥をかかせれば、塚山家としてのメンツが丸潰れになるからだ。

しかし、浩一は微塵も怯むことなく、冷ややかな視線で母親を射抜いた。

「どうして俺の結婚を、あんたたちに勝手に決められなきゃならないんだ。

俺の人生だ、伴侶は俺自身が選ぶ。誰からの指図も受けないし、あんたたちに俺の人生を操作
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