Mag-log in「まさか、テインタル様の事をあんなに詳しく聞きたがるとは…好みの食べもの、好きな色とか」ため息混じりにアーサーが一言「はぁ、私は見せしめに拷問、処刑寸前でした」「あの後また、空中に身体が浮かされて、壁に叩きつけられる寸前で止めたりして、もて遊ばれましたが」ランディは泣きそうな、か細い声「やはり、血の繋がりのある兄妹なのだろうな…テインタル様の事は悪くは思ってはいないのだろう、ランディ」「そうだと良いですねアーサー様」「熾烈な戦争をくぐり抜けてきた黒の国の王だ…敵方に連れ去られた妹の王女で魔力は妹王女テインタル様の方が上だ」「そうですね、今は我々の側、黒の王にとっては敵の一人ですから」「それに他にも、黒の王がしっかりと聞いたのは…巨人族の国の内情に、軍の動き…手強い王だ」「しかし、いつまでも閉じ込められたままでは…」アーサーの脳裡には愛しい妻エリンシア姫の儚げな美しい笑みに娘のテイナ達の笑顔が浮かぶ「私は愛する妻の為にも、巨人族の国に戻らなくては…」苦渋に満ちた顔、深い哀しみ…彼の留守の間に弱った身体で王に連れ去られた妻のエリンシア「アーサー様」「ランディ…」「…ふ〜ん、随分と愛妻家だな」皮肉混じりの少年の声鉄格子越しの声が聞こえた。「黒の王!」「…相談に乗ってやろうか?…くすくすっ」黒の王、彼は意地悪そうな笑みで答えた。
黒の王国、黒の王宮で…中庭近くの柱の道に二人の姫が居る。「本当なの?アルテイシア、アル!」「ええ、ティが、テインタルを見つけ出して、捕またの、エイル!」「アーシュラン様が異母妹の王女、テインタルを無事に捕らえたのよ!エイル!」「ああ、アル!良かったぁ~」二人の姫たちは手を取り喜びあった。「迎えに行こうよ、アル」「そうね、エイル」「荷物を準備しなくちゃ、テインタルの王女として相応しいドレスに宝飾品も持ってゆかないとね!アル」「ええ、エイル」アル、アルテイシアは嬉しさのあまり、頬は紅く染め瞳には涙が浮かぶ「毎年、用意していたんだもん!部屋だって準備しているから!」エイルの猫に似た耳がピクンと動き、力強く話す。「ええ、エイル…そうね」涙が止まらず自分の指先で拭うアル、アルテイシア姫「また、逃げ出したりしないかしら?」「…アル、大丈夫だよ」エイルはそう言って、ハンカチを差し出した。「…うん、有難うエイル、私、私ね…ずっとテインタルにティに会いたかった」「うん、僕も…まず、持ってゆくのは赤い瞳に合わせた赤に金の飾りのドレスにする?それと赤い縁取りのある白のドレス?緑の分も…金の宝飾品も…」アルテイシアの長い真っ直ぐな黒髪が揺れ、エルフのような耳がほんの少しだけ、下の方に下がる。アル、アルテイシアは波打つ、緩やかな金の髪、青と琥珀色の色違いの瞳をしたエイルの顔を見る。素直そうな大らかなエイルがアルテイシアにほほ笑み、それから…「アル」エイルは労わるようにアルテイシアを抱き締めた。……………………王国の滅亡で一度は破壊された黒の王国の庭園今はあの頃、昔の美しさを取り戻し、花々が咲き乱れ…柔かく、穏やかなそよ風に緑の木々の葉音に小鳥達の鳴き声が響く近くの東屋で…涙を流すアルテイシアをエイルが抱き締めてそんな二人を穏やかなそよ風が包み込む。
鉄格子越しに少年の姿の王、黒の王は背もたれ側の椅子を逆に前にして詰問を繰り返す。「それで、巨人族、お前達は誰と内通した?それと、また砦や城に侵入したのか?」「…お前達の巨人族の王の城は先祖の巨人の骨で出来ているそうじゃないか?内部の造りは?」「………」「………………。」アーサーもランディも質問の多くには答えない「……あの魔力の強い敵の魔法使いめ、お前達に守りの魔法を付与したか、ぼんやりとしかお前達の心が視えない、それとも種族特性か?」軽く舌打ちして二人を睨む黒の王アーシュラン「まあ、拷問のフルコースでも、良いだが…」「…アーサー、お前は一応は王の血族、人質交換に使えそうだ…ククッ」「ああ、ならば目の前でそちらのランディを血祭りにするのが妥当だろうな」「あ…!」「……」ランディもアーサーも顔色が変わり、蒼白となる。小さな声で呟くように黒の王が短い魔法の呪文を唱えるとふあり…とランディの身体が宙に浮いた!「う、うわあああ!」ランディは悲鳴と共に慌てて手足をバタつかせる。「さて、少しづつ手足から焼くか?それとも風魔法で切り裂くかな」本当に楽しそうに暗い笑みで言う「やめてください!」アーサー「質問の幾つかならば、答えても良いですから、黒の王」アーサーは声を上げ、悲鳴のように叫ぶ。「ふむ、大人しく従うなら良いだろう」ランディの身体がゆっくりと床に降りた。「逆らうならば、もう一度…本当に焼くか、切り裂く」「微かに覚えている、戦いの中で囚われて」「俺が、黒の一族は再生能力があるからと…巨人族が昔、俺にした拷問は、羽根はもぎ取られ、指先は…」「………」「……………」「まぁ、良い、昔話だ…それより一つ、大事な事を尋ねたい」固い緊張した表情のアーサーとランディゴクリと二人は唾を飲み込む。「テイ、テインタルの好物は?好きな色に花は?」にこやかな肉食獣を思わせる?素敵な笑顔で黒の王アーシュランが問うのだった。「………」「え?」あんぐりと何とも言えない表情の二人。
「アーサー様、幾度か尋問は有りましたが…」「ああ、そうだなランディ、私達には拷問も、厳しい取り調べも無かった」二人は顔を見合せた。「…もしや、テインタル王女様のお陰でしょうか?」「かも知れない、それに閉じ込められている部屋も牢獄としては快適な方だ」「栄養のある食事も必ず用意されて、更には移動したこの部屋にはベットに小さな風呂も」「必要な日用品まで本来ならあり得ない待遇ですねアーサー様」「しかし、それでも我々は囚われの身の上だどうにか逃げられると良いが、それにしてもテインタル王女様はどうしておられるやら」アーサーはため息混じりに呟くように言う二人が話込んでいた後ですると間もなく階段を降りて来る足音が響く「二人とも元気そうじゃないか?」一人の貴族か高位の衣装、古代ギリシア風の黒の服装をした少年が声をかけた。長いエルフのような耳に黒い艷やかな髪、吊り上がり気味の赤い深紅の瞳…テインタル王女と同じ瞳の色「…少年、いや、貴方は?」「そうだ、貴方はもしや?」「ああ、そうだお前達が一度滅ぼした黒の王国の王だ」しばらくの沈黙の後「…何故ですか?黒の王が自ら我々に?」「何故、会いに来たか?ただの取り調べに決まっているだろう?アーサー」黒の王は見下すようにアーサーを見るのだった。
「何だか、良いのかしらね」「エリンシア姫にアーサー達が心配なのだけど」気がつけば、テインタルは綺麗な衣装に身を包み、天蓋付き豪華なベットでまったりとくつろいでいた。テーブルには料理の数々、菓子に飲み物もあった。「料理に菓子は全部、アーシュ兄様のお手製…料理上手ね、美味しいわ…レストランでも始める気かしら?」「退屈しのぎの本も沢山ある、あら、チエスも…」林檎のパイにサクランボのケーキ、苺のショードケーキ、赤ワインの肉の煮込み料理に白身魚の蒸した料理、柔らかなパン、人参にヨモギのパン極上の紅茶にワイン、果実の飲み物、冷たい水「お菓子が美味しいわ」パクっと食べてしまう甘い、甘いお手製のお菓子「先程は豪快そうな女官達に身体を洗われたけど…」「アーシュ兄様…私の事は嫌ってなかったの?本当に?」「私、黒の国に潜入した時にアーシュ兄様の大事なエイルに怪我をさせて、傷つけた…それなのに」「…」フカフカの枕を抱き締め、柔らかなベットにバフンと音をさせて、身体を横たえるテインタル「ティ…って呼んでくれた」アーシュ兄様の手の感触に見つめる同じ深紅色の瞳思い出しては、テインタルは自分自身、自分の頬が赤く染まってゆくのがわかる。…本当に、本当に好き大好きなの…私の兄様…いつも幼い頃から優しい兄様、記憶を無くしたはずなのに、酷い事も裏切りも沢山してしまった私なのに
「え、何?お母様は…」小さなティナは混乱していた。「どういう事なの?」確かに金の波打つ髪の少女…母エリンシアとは違う色のオッドアイの少女は母エリンシアと面立ちは良く似ていた。母の瞳の片方は黄昏の薄い紫色…少女は天空の青活発で明るい表情が小さな肖像画には映しとらえている。少女エイルからの手紙にはエリンシアの事を叔母とは書かれていたが少女エイルの父親とリアンという同族の若者は少女エイルは…彼女の父親の手紙にはエリンシア姫、貴方の娘のエイル、エルトニアは活発で元気です。ただ、あまり勉強は好きではないので勉強が進まないと家庭教師達が嘆いています。体術と音楽は熱心なのですがあの子、エイルは今日も木登りに釣りにと森で遊んでは森で採れた果実と魚を土産に…リアン様と黒の国から来た王子アーシュラン様とは大変、仲が良くて…幸い、私が実父では無い事には気がついておりませんよ 私の妻の妹のエリンシア姫黒の国の滞在、生活は快適で豪奢な贈り物を頂いたと聞きました。そうだ!母のエリンシアは黒の国に滞在していたのだと聞いた。この手紙は父親と結婚前の私テイナが生まれる前この雪深い巨人族の国に来る前のやりとりの手紙なのだ心臓の動悸が止まらない震え始めた手で手紙の文字を見つめるテイナ
歓迎の宴は 華やかなものであった黒の黄金の瞳、片方は戦で無くしたという長い黒髪をした王黒の王族は長いエルフのような耳の持ち主達「エリンシア姫・・我が王妃 黒の王妃アリアンです」「アリアンですわ エリンシア姫」片眼の黄金の瞳をした黒の王に紹介されて 王妃アリアンは微笑んで答える。胸元のすぐに金の宝石の付いたベルトで、衣装を留め胸はウェーブを描く絹の衣装で半分覆い、剥き出しの肩、腕に手首には純金と宝石の腕輪ゆえに豊かな胸の谷間が見て取れ、谷間には金飾りの大きなエメラルドのブローチ、白に刺繍入りの赤い生地を使う、美しい身体のラインに纏い付くような衣装真っ直ぐな艶やかな長い黒髪は一部
黒の王、アージェントが言葉を紡ぐ。「白の国の姫よ これは私の大事な家族と側近のタルベリイに竜人のアレルド後程、それは歓迎の食事会の時にこの場にいないもの達も含めてゆっくり紹介しよう」「私の息子アーシュランは 間もなく、白の国に出発するので挨拶のみになるが」「王子様、アーシュラン様」エリンシア姫は彼に微笑みかける少し戸惑いの表情をみせながら、まだ幼さの残る少年アーシュランは再び会釈した。「初めまして、白の国のエリンシア姫様 私はこれから、すぐに出発しますので…これにて、失礼いたします どうぞ、つつがなく黒の国で過ごされてください」 そう言い残して、振り返りもせずにその場
深い森と山に谷を越えて白の国から、実質上の人質 エリンシア姫が黒の王宮に到着して黒の王たちが彼女を出迎えたのだった。物憂い顔で美しい顔立ちの竜の王と呼ばれる黒の王黒髪は長く金色の瞳の持ち主王の名はアージェントしかし、右の片方の瞳を隠している、そう、戦で失われた瞳、再生能力を持つ黒の王族でさえ、再生が叶わなかったのだその隣には、類まれなる美貌の持ち主の黒の王妃艶やかな長い黒髪は纏められて、綺麗な金の飾りで飾られている。腕には、赤ん坊正統なる血を持つ、王の嫡子・・アジュアリ王子王妃の傍にアジュアリ王子の姉になる、まだ幼い少女エイルとそう変わらない年頃の少女テインタル王女
こちらは黒の国 黒の王宮、人質に選ばれた王子アーシュラン、アーシュと愛称として、呼ばれていた。黒の王宮の片隅 彼は静かに、窓辺で本を読んでいる。まだ幼い少年アーシュラン、彼の黒髪が風に揺れていた。少年のエルフのような耳が揺れる。黒のチュニックは膝より上の長さで、赤いトーカ゚、赤い、布の帯「アーシュ兄さま」少女は赤いチュニック 腕、足元に小さな宝石入りの金色の帯、裾に金色の刺繍入りのドレスに片方だけのお団子に結い上げた長い黒髪、お団子の髪の中には小花の小さな赤い宝石綺麗に着飾った、同じ耳を持つ美しい少女が部屋に飛び込み、彼に抱き着く綺麗な美しい衣に艶やかな髪、黒髪は複雑な形で結わ







