Masuk敵国との平和条約で、人質(名目は大使)に選ばれた実の娘の身代わりとなった エリンシア姫...... ◇◇◇ 彼女は琴の名手.....恋人を殺した男、国の支配者の宗主の側室(愛人)になっていたエリンシア..... ◇◇◇ 今度は敵国の王と不倫関係になってしまう..... ........嫉妬深い面もあるが美貌の王妃にも 琴の演奏に穏やかな気質で 廻りからも気に入られ愛される事にはなるが ◇◇◇ ……事情を全て知る大貴族からの求婚に戸惑うエリンシア ◇◇◇ .......しかし、第三の敵の国、北の国からの来襲で、都は陥落!.......騒乱の中で流転する悲劇!エリンシア姫の運命は?
Lihat lebih banyak昔・・白の国の王族に
羽琴の姫君と呼ばれる美しい姫がいた・・。 金の髪に 青と薄紫のオッドアイの瞳の姫その昔
羽琴の姫君 エリンシアナは 白の国の統治者である 白の宗主に願い出でて こう言った「どうぞ 私を…
エイル、エルトニア姫の代わりに 黒の国へ行かせてくださいませ」「エルトニアはまだ幼い子供
白の王族であれば 誰でも構わないはず あの子は大事な私の姉の忘れ形見の子供」 「お願いです!どうか願いを聞き届けてくださいませ」白の宗主は しばらく沈黙していたが やがて口を開いた
「そなたは私の側室の一人
誰よりも素晴らしいあの扱いの難しい羽琴を奏でる者 そうそう 手放すと・・?」「宗主さま・・どうか・・」
「自分の子供は可愛いか?」
ハッとして、目を見開いて、白の宗主を見るエリンシア姫「私が知らぬとでも、思っていたか?羽琴の姫君よ」
「そなたが私の傍に、来る前に 跡継ぎ争いで 私が殺した私の弟が」
「そなたと恋人同士であった事など、前から知っていた」
「密かに産んだ子供を子供がいなかった姉夫婦に託して
私に乞われるまま、いやいやながら私の側室になった」「同じ瞳 オッドアイの瞳、さすがは親子だ」
「まあ、良い、幾度抱いても、そなたは私に心を決して開かぬ いとまをやろう、何処へなりとも行くがいい」「そなたの身体は十分に味わったが」
エリンシアの衣装 彼女の世界では一般的な服装だが
古代ギリシャに古代ローマを思わせる身体のラインが良くわかる白い衣装を
宗主はしみじみと楽しむように眺め、言葉を紡ぐ
「黒の国へ行くまでは、まだしばらく時間もあるまた、楽しませてもらうが」
「……」
その言葉にいつもの乱暴な閨での扱いを思い、エリンシアの表情が固くなる。
エリンシア達の種族、身体の中にある白い羽に猫に似た耳
エリンシア、彼女の猫に似た耳がやや、怯えてピクリと動いた。
「エリンシアよ、本当に良いな、私のものである、我が側室」
「だが、姫よ、黒の国で何が起ころうとも、私はそなたを助けてやれぬぞ、良いな!」
「はい、仰せのままに…この国の支配者、白の宗主様」
「黒の国境での任務はほぼ無事に済んだのだからねえ、アーサー、貴方は巨人族の国へ急いで戻りなさい」「ティンタル姫様」「エリンシアの為にも…巨人族の王から貴方の大事なエリンシアを取り戻さないと」隠れ家でアーサーとティンタルが言葉を交わしていた。「エリンシアの身体は弱っているのに 巨人族の王は…なんて酷い」ティンタル「姫様…ティンタル姫様」アーサーは泣きそうな顔でどうにか言葉を絞り出した。「少しでも早く…残りの後始末なら私でも大丈夫だから」ティンタルドンドンと扉を叩く音と共に勢い良く扉が開く部下のランディが息を切らして、部屋に飛び込んできたのだった。「ランディ」「ランディなの?どうしたの?」「大変です!黒の軍勢が…この隠れ家が奴等に発見されました」「何ですって!」アーサーにティンタル、数十人の部下達が慌てて鎧に剣を取る数人は示し合わせたように盗み出した黒の国の機密を書き写した書類などを懐にしまい込んだ。「行くわ!この場を脱出するわよ」そうして、小競り合いの戦いが始まった!「風よ!敵を蹴散らせ 黒の王女たるティンタルが命を下した!」水辺のある低い崖での戦闘黒の兵士達が悲鳴を上げ、風に吹き飛ばされ水辺へと…。
巧みないつも通りの羽琴の演奏滑るように軽く踊るような指先の動きでエリンシアの演奏で羽琴の弦は優しい調を奏でていく。巨人族の王の城で、そうしていつも通りエリンシアは羽琴の演奏を終える。王の居室 王はベッドに身体を横たえ酒を煽るように飲んでいた。いやらしい卑猥な笑みを浮かべ、さも当たり前のようにエリンシアに言う「服を脱げ、俺を十分に満足させろ…分かっているなエリンシア」泣きたい、逃げ出したい気持ちを堪えながら言われるままに服を脱ぎ捨てたエリンシア 微かに震える自分の身体ベッドにそんな自分の身体を横たえる胸を捕まれ、白い肌を乱暴に扱われ四つん這いにされ、猛り狂うものを幾度も押し込まれて喉を潰されたエリンシアは、くぐもった微かな声を上げる。「もっとだエリンシア、もっと満足させろ」次には王の身体の上で、思う様、弄ばれたそうして…悪夢のような時間の後エリンシアはようやく解放され、逃げるように部屋を出た。用意された部屋に駆け込むように必死でよろめきながら、歩いてゆく 瞳からは絶え間ない涙…涙部屋ならば一人で泣く事も暖かな湯で湯浴みも出来るのだから「エリンシア、白の国のエリンシアだったか」声をかけた者 確か、王の弟で長く戦に出ていた者王の弟舌なめずりをして笑う「前にも会った…兄の寵姫だ 俺は兄の王とは…仲が良い」「兄の王に可愛がって貰ったかお前の夜伽に兄の王はとても、満足して貰っているようだ…ククッ」「昔の戦で捕らえた奴隷の中でも、本当にお前は美しい」「兄の王にも、あのアーサーも…お前に夢中だ…黒もだが、白の貴族の娘は年を取らずに 姿は美しく、二十歳代のまま」「是非、俺にも羽琴の演奏に夜の無聊を慰めて貰いたいものだ」
「お母様?」「ママ」エリンシアは大事な子供達を抱き締める。ほほ笑むとエリンシアは 小さな板に文字を書き出すのだ「お母様、王様のお城に行くの?」エリンシアは小さな娘のティナに頷く「…何だか心配なの、一緒に行きたい」いつもは聞き分けの良いティナが何かを感じたのか…そんな言葉を口に出す。慌てて、首を横に振り、ティナをエリンシアは再び抱き締めたのだった。そして、娘の小さなティナにまた板に文字を書いて、手渡した。巨人族の王様達は大変、気難しい処があるもし、何かの事で不快感を持つといけないから大事なアーサー お父様のためにも 二人は良い子で御留守番をお願いね近くに住む親戚の方々、叔母さま達に家の使用人達も二人の傍に居るわ「お母様、エリンシアお母様は大丈夫なの?」頷き、また小さな板に文字を書くエリンシア私なら以前は王様の傍で御世話の仕事をしていたの王様達の為に琴、羽琴を演奏したりしていたから、大丈夫なのしばらく、多分だけど戻れないわ「分かりました エリンシアお母様」この子供達、ティナ、アンリス 夫アーサー私は…私が出来る事を 守らなくては◇黒の国の国境付近に夫アーサー達がいたガシャーン アーサーは手元にあったグラスを落とした「あら、大丈夫?どうしたのアーサー」黒の王女テインタルが尋ねた。「…また、エリンシアがエリンシアが王宮に…王が呼び出したそうです」震える声で親戚の者たち、ティナからの手紙で状況を知るアーサー
それから日々は過ぎ去り…「お父さん、また、しばらく戻らないのね」「ああ、そうだよ、ティナ、父さんは…テインタル様と一緒に大事な仕事があるから」ティナの赤い髪を撫ぜながら、父親のアーサーは微笑む。大事な仕事…黒の国に潜入したりする事に国境で繰り返されている巨人族と黒の国の小競り合いの戦いの数々戦の仕事…。「……」寂しそうに小さなアンリスを抱きかかえエリンシアがほほ笑む。「大事なエリンシア、大事なティナにアンリス必ず戻るから…」「最近はティナは料理も楽器の演奏も上手になって帰って来たら、エリンシアとティナの料理に演奏を愉しみにしてるからね」「はい、父さん!」「使用人達も居る、親族の者達も来るから…」アーサーは二人を抱きしめるそれから、エリンシアの唇にアーサーは自分の唇を重ねた。「…誰より、美しいエリンシア…」「…」涙ぐみ頬がほんのりと赤くなるエリンシア種族の特性でエリンシアの容姿は二十歳代のまま変わらない…エリンシアの儚げな面立ち、左右の色違いの瞳に金の髪が揺れる。だが、その麗しい美貌ゆえに白の宗主に…先の黒の王アージェント巨人族の王に身体を奪われる事になったのだ。◇ ◇ ◇それから…間もなくの事である。「エリンシア母さま、巨人族の王様、お城から呼び出しなの?」ティナが聞く「エリンシア母さま、顔色が悪いわ!大丈夫?」巨人族の王は…まだ、エリンシアの身体を欲しがっていたのだった。逆らえば、どうなるか…エリンシアは濁流に飲み込まれる木の葉のように抗えない。