LOGIN敵国との平和条約で、人質(名目は大使)に選ばれた実の娘の身代わりとなった エリンシア姫...... ◇◇◇ 彼女は琴の名手.....恋人を殺した男、国の支配者の宗主の側室(愛人)になっていたエリンシア..... ◇◇◇ 今度は敵国の王と不倫関係になってしまう..... ........嫉妬深い面もあるが美貌の王妃にも 琴の演奏に穏やかな気質で 廻りからも気に入られ愛される事にはなるが ◇◇◇ ……事情を全て知る大貴族からの求婚に戸惑うエリンシア ◇◇◇ .......しかし、第三の敵の国、北の国からの来襲で、都は陥落!.......騒乱の中で流転する悲劇!エリンシア姫の運命は?
View Moreその頃、まだ小さなティナは…母親のエリンシアの苦しみ、嘆きも父親アーサーの危機も知らずに屋敷の母親エリンシアの部屋に居たのだった。「本当はいけない事なんだけど」手には白の国の言葉を翻訳書父親の手製のものに、母親エリンシアがティナに教える為に作ったもう一冊の単語の本ゴクリ、唾を飲み込んで母親エリンシアが隠していた小箱を開ける。沢山の手紙に小さな肖像画何故、母親エリンシアに似た少女の絵があるのか?母親の故郷の白の国白の国の若者の絵に…それから黒の王女であるテインタルと同じ黒の国の男女絵の1枚の中で、母親エリンシアに似た少女は黒の国の男女と仲良く三人で描かれていた。そう、三人の表情は明るく幸せそう…「この男性の方はテインタル様と同じ赤い瞳だわ」しみじみと見るティナ「でも、ハンサムだけど…目がかなりツリ目で怖いかも」「あら、こちらの絵はエリンシアお母様とよく似た少女の子供の頃なのね、可愛い、でも子供の頃は髪が短い、それに男の子みたいね…うふふ」「あ、黒の子供、男の子…?こちらは先程の男性の子供時代なのかしら?」「これは!テインタル様の子供時代の絵!豪華な宝飾品に髪飾りに素敵な衣装!」「テインタル様は…普段は簡素な服しか着ておられなくて、あんなに綺麗なのに…どうしてなのかしら?」しばらく考え込むティナ 部屋の暖炉の薪が燃えて、そうしてパチパチと小さい音を立ていた。「そう言えば…巨人族の王様を警戒しているって、そんな話を叔母さんが話をしていたような気がする…どういう意味かしら?」ティナは小さな肖像画を見ながら首を傾げた
剣が素早い動きで、幾度も重なりぶつかり合う!ジャンプして横回転!テインタルの黒髪が舞い、スカートがめくり上がる。「炎の玉!炎の蛇、我が前の敵を滅ぼせ」テインタルが魔法を放つのだ。少年の姿をした異母兄、黒の王アーシュランもまた、身体を回転させテインタルが放つ、容赦ない炎の魔法をかわして時には片手で身体を支え、またジャンプ岩場を蹴り上げ二人は時には横壁の岩を駆けて、また剣を交わすテインタルの顔は呪いのせいで半ば正気を無くして狂気を帯びた憤怒の表情…そして、哀しみの涙が流している。笑い声を上げながら、また異母兄である黒の王アーシュランに襲いかかるのだ。対して、異母兄アーシュランの表情は冷たく狂気的なテインタルの攻撃を受け流して戦う。「炎…」呟くように彼、異母兄の黒の王もまた攻撃の魔法を放つが、その効果は弱めで暴走しているテインタルの体力、魔力が消耗するのを待っているようだった。「テインタル様!」「テインタル様ぁぁ!」アーサーにランディは大勢の黒の兵士達と戦いながら時折、視線を彼女、黒の王女テインタルの姿を見ている。「おい、お前達、その赤毛の二人を殺さずに、だが、逃すなよ!」黒の王アーシュランが叫ぶ…それは黒の兵士達への命令の言葉だった。
「…相手は最大の火焔の魔力の持ち主、兵士どもでは無理か」フードの少年は呟く「お前達、下がれ!あの娘は俺が相手をするあちらの二人を逃がすなよ!」少年は合図をして兵士達を下がらせ、テインタルと対峙した。フードから少年の赤い深紅色の瞳が見えている。テインタルと同じ深紅の瞳…その時、痺れるような感覚を覚えるテインタル彼女の肌に刻まれた呪いが発動したのだ! …恋した淡い初恋の相手だが、呪いに逆らえない、殺す殺すのだ!必ず!「ああ…兄様、兄様!私の愛しい兄様…うふ、うふふ」呟いた声、異様なまでの歓喜に満ち溢れた声狂気を帯びたような…「テインタル様?」 「テインタル様、一体?」アーサーとランディがほぼ、同時に口を開く。テインタルの喜びと苦悶の表情…見た事も無い恋する娘の顔と狂気に満ち溢れた表情を浮かべたテインタルハッとする二人、アーサー達「あのローブの少年、まさか!テインタル様の異母兄、黒の王!」少年の瞳の色、紅蓮の赤それはテインタルと同じく、世界に二人だけの瞳の色だった。「ふふっ、私に刻まれた呪いの入れ墨呪いが発動している…正気を保てない」「愛しい貴方、兄様を殺さなくては血に染まる貴方が見たいの…焼け付くように私の身体に刻まれた呪いの入れ墨が痛いわ!」「呪いの入れ墨が愛しい兄様、貴方を殺せと命じている」「さあ、殺すわ!それとも殺して!喜んで死ぬから!」互いの剣がぶつかり、激しく絶え間なく音を立て岩場を駆け飛び跳ねしながら魔法と剣をぶつけ合う◇ ◇ ◇ティナの方は…あの肖像画に手紙が気になり父親に以前、貰っていた手製の白の言葉の翻訳辞書を手にして、また小箱を明けて手紙の束を見つめた。そして、ティナは母親の悲劇ともう一人の娘異母姉の事を知るのだろうか?
「テインタル様!大丈夫ですか?」「ええ、私なら大丈夫よ」テインタルはアーサーに答えて、手には魔法の光が白く輝いていた。「行け!あの娘を逃すな!」黒の兵士達が次々と襲いかかる「まったく、きりがないわね!」魔法や剣技で蹴散らしながらテインタルが呟く「アーサー様、テインタル様!」部下のランディも加わり、何とか大勢の黒の兵士達から逃れようとしている。他の巨人族の兵士達はほとんどが討ち取られ既にテインタル、アーサー、ランディのみという状況だった。「何としても逃すな!黒の王の命令だ!」今度は巨大な盾を持つ黒の兵士達が隊列を組み逃がすまいと取り囲む「ミスリルの魔法封じの効果のある盾ね!厄介だ事」高くジャンプして、蹴り倒し抗うテインタル「…殺したくはなかったけど」テインタルの瞳が煌めく赤い宝石のように輝き腕を上げて、魔法の言葉、呪文を唱え始めた。「炎の蛇達、我に従い敵を…」燃え上がる炎が蛇のようにうねり、黒の兵士達に絡みつこうとした…。「ぎゃあ!」「うわー」黒の兵士達の悲鳴守りの盾の力で敵の攻撃魔法は届かないはずだったがテインタルの魔法で足先や身体が焼かれそうになる。その時だった「我が名の元に消えろ!炎の蛇ども!」若い男、いや、少年の声が響き渡る黒いローブで顔や姿は隠している者…彼の言葉でテインタルの炎の魔法、炎の蛇が消えたのだった