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絶望は黒いゴミ袋と化し、俺を飲み込む

last update Terakhir Diperbarui: 2026-01-27 05:20:33

何だか身に覚えのある名前だ。

唯織が赤子殺しの件で調査していた「生きとし生けるもの合同会社」と繋がる。

沙耶と合同会社は関係があるのか。

彼女が出て来るまで待とうと決めた。

今度こそ正直につけて来たと言い、

何があったのか話を聞いて力になろう。

どれだけの時間が経ったのか。

電柱に寄りかかって待っていると一台のワゴン車が目の前に停まった。

ワゴン車からは二人の男が降りた。

男たちは俺を見付けるといきなり詰め寄って来た。

意味が分からず、

ただまごつく。

背後は電柱、

右側を壁、

前と左を黒の上下のジャージを着た二人の大人の男に囲まれて逃げられなくなった。

「こんなところで何をしているんすか」

男たちは何者なのか。

危機に瀕して体の芯から震える。

もう少しで涙が出そうだ。

男たちは俺が必死に謝る様子をしばらく観察してからお互いに見合っていた。

「いいからどっか去れ」

言われた通りすぐに逃げ去った。

角を曲がって見えない位置にまで来た。

角からさっきの男たちを覗き込むと、

一人は「居酒屋 生きとし生けるもの」のある建物の階段を上った。

もう一人はワゴン車の中に戻った。

彼らは詰め寄った時
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  • 艶撫亮~embryo~   夢人葵、包帯の端がほつれ始める

    夢人がライブを行う日、開演の十五時より三十分早く会場の綱島駅すぐの商店街に到着した。今回は商店街の中にある喫茶店を貸し切りで行うようだ。ニット帽を目深に被りマスクで顔を隠して商店街を歩いていると、洋菓子店から既視感のある人物が出て来た。すぐに足を止め、遠目からグレースーツの男の姿を観察する。間違いなく集団の中にいた清水と呼ばれていた男だ。偶然だろうか。清水はポケットに手を突っ込んで、商店街から外れた方に歩いて行った。間に何人か人を挟んで追跡を始めた。一体何をしているのか。「生きとし生けるもの合同会社」の存在に手がかりが掴めるかもしれない。綱島駅から離れるように細い坂道を上って行く。マンションやアパートの並ぶ道を進むと朱い鳥居が目に入った。清水が鳥居のある稲荷神社の敷地に入る。神社の隣にワゴン車が停まっていた。沙耶と俺を攫った際に使った車だ。俺はなるべく足音を立てないように神社の方へ向かう。鳥居の前へ近づきチラリと敷地内を覗き込んだ。鳥居の向こうに広がる光景を目にした刹那、驚愕から元来た道を足音忍ばせながら速足で戻った。鼓動が早くなり呼吸も荒くなる。ニット帽の中で粘っこい汗を流す。なぜ清水と夢人が二人で立って話していたのか。混乱しながら坂道を下る。夢人は「生きとし生けるもの合同会社」に関わりがあるのか。だが、先日俺が合同会社について夢人の前でも話したが、特に何も反応を示さなかった。 顔が隠れており気づけなかったのか。骨の内側までゾワゾワする。だが、反面でチャンスではないかと思う。もし夢人が合同会社に関係のある人物であるならば、彼の近くにいればそのうち合同会社の構成員と接触できるはず。坂を下る足を止めた。深呼吸を繰り返して自身に落ち着くように言い聞かせる。ここで逃げてはいけない。沙耶を絶望させた連中は絶対に許さないと決めた。神社に突撃は無謀なので、どこか物陰から彼らの会話を盗み聞きできないか。緊張で強ばる足を動かし、慎重に再び坂を上る。バレたら一巻の終わりだろう。彼らに存在を気付かれてはいけない。心音でバレるのではと不安になるほど早鐘を打つ。朱い鳥居に近付き、ワゴン車の陰に隠れた。会話の内容まで聞こえず、二人が車に戻って来たらバレる可能性も高い。どこか隠れられる場所

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