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第十九話

مؤلف: 久遠遼
last update تاريخ النشر: 2026-06-19 05:46:05

 病院へ戻るまでの道のりを、私はほとんど覚えていなかった。

ただ、気づいた時には、私は病院の自動扉の前に立っていた。

夜の病院は、昼間とはまるで違って人の気配は薄く、白い照明だけが冷たく廊下を照らしている。消毒液の匂いが鼻の奥を刺し、遠くから聞こえる機械音が、母の命を数えている音のように聞こえて、胸の奥に不安を募らせていく。

一歩踏み出すたびに、足が鉛のように重くなり、今にも膝から崩れ落ちてしまいそうだった。

それでも、母のところへ行かなければ。

そう自分に言い聞かせながら、私は震える足を無理やり前へ進めた。

集中治療室の前まで辿り着くと、ガラス越しに母の姿が見えた。

白いベッドに横たわり、細い腕には点滴の管が繋がれ、呼吸に合わせて胸元がかすかに上下している。

規則正しく響く機械の電子音を聞いた瞬間、胸の奥がぎゅっと潰れた。

「お母さん……」

声に出したつもりだったけれど、唇がかすかに震えただけで、音にはならなかった。

母は何も知らないのだ。

母を侮辱されることに耐えられず、治療に必要なお金を——小切手を破り捨てたことを。

眠っている母を
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  • 虚飾の檻 ~余命僅かな私は、私を憎む夫が隠した真実を追う~   第十八話

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