ログイン農家の息子ユウは、ワガママな幼馴染クラリスの『騎士役』を半ば強制的に務めていた。裕福な商家の娘であるクラリスに付き合い、礼儀作法から貴族的な教養まで身につけることになったユウ。泥遊びで服を汚したクラリスを庇い、彼女の家の贅沢な湯屋に招かれた二人は、裸同士で向き合うことになり、互いの身体と感情を初めて意識し始める。彼女の純粋な「お礼」のキス、そして強引な要求は、ユウの理性を揺さぶり、女の子への耐性を付けた。これは少年が一人の少女によって、その人生を大きく変えていく物語である。
もっと見る陽だまりの広場には、子どもたちの笑い声が弾けるように響いていた。その輪の中で、ひときわ目を引く少年がいた。
淡い金髪が午後の陽光を浴びて柔らかく揺れ、青く透き通る瞳は好奇心と無邪気さでキラキラと輝いている。まだ背の低いユウは、泥のついたシャツの裾など微塵も気にすることなく、木の棒を剣に見立てて、土の地面を蹴って走り回っている。
ユウは、村の農家の息子だ。ボロボロのシャツに、膝の辺りに土汚れがこびりついたズボン姿であったが、その愛らしい顔立ちと、誰にでも分け隔てなく向けられる優しい笑顔は、どこか浮世離れした王子様のような、人を惹きつける雰囲気を纏っていた。
その隣では、ふわりと揺れる艶やかな茶色いロングヘアを午後の風になびかせながら、クラリスが少し頬を膨らませていた。
「ユウ、こっち来て! わたしがお姫様役なんだから、ちゃんと守りなさいよ!」
クラリスは、少しでもユウの気を引こうと、精一杯に声を張り上げていた。その声には、少しの苛立ちと、ユウへの強い期待が入り混じっている。
村の子どもたちは、クラリスの我儘な振る舞いに、ほんの少しだけ眉根を寄せた。しかし、日頃からの彼女の押しの強さに慣れているためか、結局は彼女の言う通りに、渋々ながらも動き出していた。
「またクラリスの冒険ごっこかぁ……」
誰かが小さな声でぼやいた。その声は、広場の喧騒に掻き消されそうになるほど微かなものであったが、クラリスの耳はそれを逃さなかった。
クラリスは即座にムスッとした不満顔になり、大股でぼやいた男の子の前に詰め寄った。
「『様』をつけなさいって言ってるでしょ!」
クラリスは人差し指を突きつけ、気まずそうに顔を歪ませている村の男の子を鋭く睨みつけた。
ユウは、そんな二人のやり取りにも慣れきった様子で、困ったような、それでいて優しい笑みを浮かべながら、ゆっくりとクラリスの隣に立った。
「わたしお姫様役だから、ちゃんと傍にいて守りなさいよ! わたしから離れちゃ護衛できないじゃない!」
クラリスは茶色いロングヘアをキラキラと輝かせながら、少しだけ照れたように顔を背け、ユウに訴えかけた。その声には、我儘な響きの中に、彼に認められたいという純粋な願いが滲んでいた。
「はいはい、姫様。ちゃんと敵が来たら俺が全部倒すからな」
ユウは朗らかな笑みを顔いっぱいに浮かべながら、軽やかに言った。
その屈託のない笑顔を向けられたクラリスは、一瞬だけドキリとしたように息を詰まらせ、思わず照れくさそうに目を逸らした。そして、顔に上った熱を誤魔化すように、小さな声で、「フフッ……当然でしょ」と呟いた。その声は、風に乗って広場の明るい喧騒の中に溶けていった。
広場の空は、どこまでも高く青く澄み渡り、心地よい風が乾いた草の葉先をさらさらと揺らしていた。
その日、無邪気に笑うユウは、まだ知る由もなかった。この傍若無人で、それでいてどこか憎めない可愛い女の子との日常が、後に彼の『女の子耐性』を恐ろしく強固に育てる土壌となることを、彼は想像すらしていなかったのだ。
やがて、太陽が西の空へ傾き始め、広場全体が柔らかな茜色に染まり始めた頃、それまで堂々と振る舞っていたクラリスが、急に不安そうな表情を顔に浮かべ始めた。その顔は、まるで初めての秘密を抱えた子どものように、所在なさげに見えた。
ユウは、その変化を敏感に察し、小さくため息をつくと、クラリスに優しく声を掛けた。
「今度は、どうしたんだ?」
ユウに声を掛けられると、クラリスは感情を悟られまいとするかのように、「フン」と鼻を鳴らし、わざとらしくそっぽを向いた。そして、お姫様の玉座に見立てていた、表面が苔むした倒木から、慎重な仕草で立ち上がった。
「今日は、もう遅いから帰るわよ……」
クラリスは、周囲で遊んでいた皆にそう告げると、有無を言わさぬ速さでユウの服の袖をグイッと掴み、広場の出口へと足早に向かった。
ユウは、幼いながらも周囲の状況を鋭く読み取る洞察力に優れていた。クラリスに引きずられるように歩きながら、彼は合点がいったように内心で頷いた。
(そういえば……いつもと比べて服が豪華で、『今日のお前は本当にお姫様みたいだ』って誰かに言われてから、急に冒険者ごっこが始まったんだよな。このドレスみたいな、フリルがついた新しい服を着て走り回って、思い切り土で汚しちゃって、それを母親に見つかるのを心配してるのかもしれないなぁ……)
ユウは、繋がれたクラリスの手のわずかな震えから、彼女の抱える小さな焦燥を感じ取っていた。
クラリスは、こっそりと俯き加減になり、その顔には深い心配の色が浮かんでいた。彼女の琥珀色の瞳は、今にも零れ落ちそうなほどに潤み、不安に揺らめいているのが見て取れた。彼女は、広場の地面に視線を落としたまま、無言で足を運んでいた。
ユウもまた、クラリスの反応と、彼女のお尻に押し付けられた自分の『息子』から伝わる摩擦の快感で、全身が痺れるようだった。彼は無我夢中になり、クラリスを抱きしめる腕に力を込め、腰の動きをさらに強めた。 その時、二人の快感は同時に頂点に達した。「あああああぁぁあッ!!」 クラリスは、抑えきれない絶頂の叫びを上げ、ユウの首にしがみつく手に全身の体重を預けた。彼女の身体は硬直し、湯船の中で微かに痙攣した。湯気が満ちた瞳からは、快感のあまり、涙が二筋、頬を伝って流れ落ちた。 ユウもまた、クラリスの反応と自分の腰の奥から込み上げる強烈な衝動に抗えず、クラリスの柔らかなお尻に熱いものを全てぶつけるかのように、腰を強く突き上げた。全身の力が抜け、クラリスの肩に顔を埋めたまま、荒い息を吐き出した。 熱い湯の中、二人の身体は抱き合ったまま、しばらく動けずにいた。浴室には、二人の荒い息遣いと、湯が静かに揺れる音だけが響いていた。クラリスの頬は真っ赤に染まり、彼女の表情は、満足と羞恥、そして初めて味わった未知の快感による呆然とした色を帯びていた。「ふ、ふぅ……これは、内緒よ……誰かに話したら……許さないんだから!!」 荒い息を整えながら、クラリスはユウの胸元に顔を埋めたまま、必死な、それでいて甘い声で囁いた。彼女の身体からは、まだ興奮の余韻が抜けていないのか、微かな震えが伝わってくる。「あ、あぁ……分かってるって!」 ユウもまた、熱を帯びた声で頷き、クラリスの背中を優しく抱きしめ返した。彼の全身も、未だ快感の余韻に支配されていた。「お、お礼なだけで……好きとかじゃないんだから……」 クラリスは、精一杯の強がりと照れ隠しで、そう言葉を付け足した。「たまに、なら……良いわよ。また、守ってくれたら……ね」 しかし、その言葉の最後には、再びあの快感を求めるような、甘くねっとりとした響きが混じっていた。「いつでも守ってやるって……お姫様だもんな!」 ユウは、力強く、そして少し得意げに言った。彼の声には、クラリスを守り抜くという、幼いながらも確かな決意が込められていた。「そ、そうよ……傍にいなさいよね……」 クラリスは、湯気に隠れて顔を赤くしながら、その命令のような言葉で、ユウの存在を強く求めた。二人の間の温かい湯は、秘密の誓いを包み込むように静かに揺れていた。
ユウは、キスを交わしながら、クラリスのお尻に押し付けられた自分の『息子』からの強烈な快感と、抱きしめていることによる興奮を同時に覚え、夢中になって腰を小さく動かしていた。「んっ……んんっ……はぁ、はぁ……んっ……」 クラリスのキスは、だんだんと熱を帯び、彼女の口からは息切れのような甘い吐息が漏れ続けた。「なんか……気持ちいい……」 ユウは、無邪気な声で、素直な感想を口にした。「そ、そう……わたしも……変な気分かも……」 クラリスもまた、顔を真っ赤にしながら、口の中で小さく呟いた。「続けて良いわよ。な、内緒よ!んぅ……あぁ……キス……も、しなさいよ!」 クラリスは、興奮と羞恥心で、ますますユウに強くしがみつき、溺れるような甘い声で、ユウに更なるキスを求めた。 ユウは、もはや理性の箍が外れたかのように、クラリスとの熱いキスに夢中になっていた。そして、自分の大きくなった『息子』を、クラリスの柔らかなお尻へ、さらに強く、深く押し付けながら腰を動かし続けた。 その熱狂の中、ユウの片手が、抱きしめているクラリスの脇腹から、彼女の胸元へと滑り上がった。 小さく丸みを帯び始めたばかりの、成長途中の可愛らしい胸。湯船の熱で火照ったその肌に触れた瞬間、クラリスの全身が「ビクン!」と激しく跳ねた。彼女の背中はユウの胸から一瞬離れかけたが、すぐにユウの首にしがみつき、さらに強くキスを深めてきた。「ひゃあ……っ、んんっ……!」 クラリスの口から、驚きと戸惑い、そして微かな快感が混ざり合った、甲高い吐息が漏れた。 ユウの指が、その柔らかい膨らみをタオル越しではない、生身の感触でそっと包み込むと、胸の頂点、淡いピンク色の小さな突起が、触れられた刺激に反応して硬くなるのが、ユウの指の腹に伝わってきた。「ふぁ……ユ、ユウ……んんっ……や、やめ……んっ!」 クラリスは、拒絶の言葉を口にしようとするが、その声はキスと興奮の吐息に掻き消されて、全く力になっていなかった。代わりに、彼女はユウの腕に、自分の身体をさらに密着させてきた。彼女の頭は、湯気に霞むユウの肩にぐったりと預けられ、その首筋は熱く火照り、彼女の琥珀色の瞳は快感に潤み、焦点が定まらないまま揺れていた。 ユウは、自分の手の下で感じるクラリスの可愛らしい胸の感触と、それを包み込むような彼女の全身の震えに、更な
「思い出したの……庇ってくれた最後のお礼よ……」 クラリスは、少し照れたような、それでいて決意を秘めた声で呟いた。 次の瞬間、彼女は水面を揺らさないよう静かに、しかし素早く顔だけを後ろに振り向かせた。そして、ユウの驚いた表情を視界に捉えると、柔らかいクラリスの唇が、ユウの唇にそっと重ねられた。『ちゅっ』 湯気の満ちる浴室に、可愛らしい、水滴が弾けるようなリップ音が響いた。触れ合ったのは一瞬で、クラリスはすぐに顔を離した。「お礼よ……変な意味じゃないんだから……!」 そう言い放つクラリスの顔は、湯船の温かさのせいか、あるいは極度の羞恥心のせいか、真っ赤に染まっていた。琥珀色の瞳は潤み、その目元は潤いのせいでどこか幼さが残るものの、今の仕草と合わさり、抗いがたいほどの色っぽさを帯びていた。クラリスは、すぐにまた背中をユウに向け、心臓の鼓動を聞かれないように必死で耳を澄ませていた。「あ、ありがと……な、クラリス」 ユウは、突然の出来事に驚きながらも、頬を熱く染め、か細い声で礼を言った。唇に残るクラリスの柔らかな感触が、彼の心を強く揺さぶっていた。「貴重なファーストキスなのよ、感謝しなさいよ!」 クラリスは背中を向けたまま、少し上ずった声で勝ち誇ったように言った。その声の震えは、彼女自身も尋常ではないほど動揺していることを示していた。(あぁ、知ってる……クラリスは村一番の金持ちで、こんなに可愛らしい容姿をしているんだ。当然、近づこうとする男子は多いけど……クラリスは誰に対してもガードが固くて、親しげに話をしているところを一度も見たことがないし) ユウは、彼女の言葉の意味を理解し、改めて自分の胸の高鳴りを感じていた。彼女にとって、これは本当に初めての行為だったのだろう。「……ユウも、わたしを抱きしめなさいよ!ファーストキスの……お返しは必要じゃないかしら……」 クラリスは、湯気に隠れるようにしてユウに寄り添いながら、囁くような声で要求した。その声には、我儘な響きと、彼に強く抱きしめられたいという切実な願いが入り混じっていた。背中越しに伝わる彼女の体温が、ユウの理性を揺さぶるように熱を帯びていた。(は? え? 抱きしめるって……服を着た状態でも抱きしめたことなんか……数えるほどしかないのに、裸同士で抱きしめるのか? いいのか? いや、クラリスに命
リーナは、ユウの心底驚いた表情を見て、満足げに得意げな顔をした。「そうよ。そんなに驚くことかしら?」(いや、でも……この格好は、ただのお金持ちっていうより、どこか冒険者っぽい雰囲気を纏ってるし。スカートにフリルはついているけど……。もしかして親が一流の冒険者とか、武術の達人なのかもな……。この子の真剣な目を見ていると、全くウソって感じがしない) ユウは、リーナの言葉に俄然興味を惹かれた。「すげぇ! なぁ……俺に剣術を教えてくれないか……? 将来、冒険者になりたいんだよ」 ユウは、前のめりになってリーナに頼み込んだ。「んふふ♪ 良いわよ。それじゃ……ユウは、わたしの弟子ってことね♪」 リーナは、得意げな表情を崩さず、嬉しそうに鼻を鳴らした。その瞳には、ユウが自分の強さを認めてくれたことへの、満ち足りた喜びが浮かんでいた。「良いのか? 弟子にしてくれるのか!?」 ユウが感激して声を上げると、リーナは視線を広場の方へと移した。楽しそうに遊ぶ子どもたちの輪を静かに眺め、ぽつりと呟いた。「良いわよ。どうする? 広場から移動しない? ここで剣術の練習を始めると……人が集まってきそうよね」 その言葉の端々には、注目を集めることへの微かな警戒と、ユウと二人だけで秘密の時間を過ごしたいという、隠された願いが滲んでいた。 ユウは、リーナの意図を汲み取り、周囲から隔絶された場所を提案した。「それだったら……町から出て森に入って遊ぶとか?」 ユウの言葉を聞いたリーナは、瞬時に嬉しそうな顔を見せたが、次の瞬間、不安そうな表情がその顔にさっと広がった。「森って危ないんじゃないの?」 その声には、未知の場所に対する、隠せない怯えが滲んでいた。「そんなことないって、心配すんな!」 ユウは、彼女を安心させるように、力強く請け負った。「有名な冒険者の人たちが定期的に魔物を討伐してくれてるし、それに、領主様が村や農地の周りに強力な結界を張ってくれてるから、農作業も安全に出来るんだってさ。俺も農作業を手伝うことがあるけど、魔物に襲われたり、見かけたこともないぞ。それに、町を出たすぐ近くだし、大丈夫だって!」 ユウの言葉を聞いて、リーナは心底安心したように大きく息を吐いた。そして、嬉しそうな表情に戻ると、勢いよく立ち上がり、ユウの腕を掴んだ。「そうなの。じゃあ…