LOGIN農家の息子ユウは、ワガママな幼馴染クラリスの『騎士役』を半ば強制的に務めていた。裕福な商家の娘であるクラリスに付き合い、礼儀作法から貴族的な教養まで身につけることになったユウ。泥遊びで服を汚したクラリスを庇い、彼女の家の贅沢な湯屋に招かれた二人は、裸同士で向き合うことになり、互いの身体と感情を初めて意識し始める。彼女の純粋な「お礼」のキス、そして強引な要求は、ユウの理性を揺さぶり、女の子への耐性を付けた。これは少年が一人の少女によって、その人生を大きく変えていく物語である。
View Moreユウたちが集めた大量の薪が、良い感じに赤く燃え盛った炭となり、炎が落ち着いた頃を見計らって、いよいよ調理が始まった。 ユウとカイは、ギガスコルピオの巨大な一節の足を、高温になった炭の上にそっと投入した。 炭の熾火の熱が、硬い外骨格をジリジリと焼き始める。しばらくすると、「ジュウウウ……」という、肉が熱せられる心地よい音が響き渡り始めた。 熱が内部まで伝わるにつれ、周囲には濃厚で香ばしい匂いが漂い始めた。それは、まるで新鮮なカニを甲羅ごと炭火で焼いた時のような、潮の香りと、甘く香ばしい身の匂いが混ざり合った、食欲をそそる芳醇な香りだった。 外骨格は、熱によって赤みがかった色へと変化し、表面からは微かに油分が滲み出て、それが炭に落ちてはパチパチと小さな音を立てた。その匂いは、肉料理を焼いているリリのワイルドボアの香りと混ざり合いながらも、独特の甘い海の風味を主張していた。 ユウは、その美味しそうな匂いに、ゴクリと喉を鳴らした。 調理が終わり、食欲をそそる匂いが漂う中、いよいよ食べる時になった。しかし、ユウはそこで一つの問題に気が付いた。それは、焼かれたギガスコルピオの硬い殻の中にある肉を、どうやっても取り出せないということだった。 ユウの思考が閃いた。殻を切ることができないなら、能力を使って殻の中身だけを収納し、殻と分離させれば良いのではないか、と。「なあ、シエラ。大きくて丈夫な葉を用意できるか?」 ユウが声をかけると、シエラはユウの服を掴んだまま、上目遣いで見上げて答えた。「ん? 良いわよ……そのくらい簡単よ。わたしに……任せて」 シエラがそう口にした瞬間、ユウの意図と用途を察したように、焼いた肉を乗せるのに十分な大きさの葉が、数枚、目の前に滑るように現れて敷き詰められた。葉は、深い緑色で、表面に光沢があり、皿代わりには十分な丈夫さを持っていた。 ユウは、その葉の上に、異次元収納から殻の中身の肉だけをイメージして取り出した。すると、湯気を立てる、ほんのり赤みを帯びた白い肉が、殻から分離して
森の道標と、不意打ちの口づけ 並んで歩くユウの横顔を、シエラは改めてじっと見上げた。自分を支える逞しい腕、真っ直ぐな眼差し。古龍の王という畏怖すべき正体への驚きよりも、今、目の前で自分を慈しんでくれるこの青年を独占したいという、狂おしいほどの衝動が彼女の胸を突き上げた。 普段の意地っ張りな彼女なら、決して自分からは見せないであろう大胆な行動。シエラは抑えきれない想いに駆られ、繋いでいたユウの腕をぐいと自分の方へ引き寄せた。 驚いてこちらを向いたユウの頬に、彼女は吸い付くように唇を押し当てた。柔らかな肌の感触、微かに漂う彼の匂い。そのすべてを素肌で感じ、自分のものだと刻み込みたかった。「……心配してくれた……お礼よ。それだけよ……」 シエラは弾かれたように顔を離すと、桃色に染まった頬を隠すように視線を泳がせた。心臓の音がうるさいほどに鳴り響いている。 突然の不意打ちに目を見開いていたユウだったが、すぐにその表情を柔らかな慈しみへと変えた。彼はシエラの華奢な体をひょいと抱きかかえると、逃がさないと言わんばかりにその小さな唇へと、熱いお返しのキスを落とした。「……んっ、ひゃっ♡ 急に……なにをするの……よ……。驚くじゃないのよ……」 不意を突かれたシエラは、甘い声を漏らしてユウの胸に縋り付いた。急激に高まった熱に、脳が蕩けそうになる。「キスのお礼だったけど……イヤだったか?」 ユウが耳元で悪戯っぽく囁くと、シエラは顔を真っ赤にしたまま、消え入りそうな声で応えた。「……イヤなわけ……ないじゃない……ばかぁ」 シエラはユウの首に腕を回し、その胸板に深く顔を埋めた。森の静寂の中、重なり合う二人の鼓動だけが、互いの愛の深さを証明していた。
その間に、彼は周囲に山積みされた薪へと意識を向けた。彼女が自分のために集めてくれた、森の恵みの結晶。異次元収納の空間を開くと、乾燥した枝木が吸い込まれるように次々と収まっていく。作業を終えて隣を振り返ると、そこには興奮の余韻と脱力感に足元をふらつかせながら、必死に肌着を身に付けようとする彼女の姿があった。 危なっかしい足取りに、彼は反射的に手を伸ばし、その細い腰を優しく抱き止める。「大丈夫か? 転びそうだから……支えるぞ」 気遣わしげな声音とは裏腹に、彼女はムッとした表情で彼を睨み上げた。潤んだ瞳には、まだ情熱の名残が揺らめいている。「……あ、あんたが、変なことするからよ……ふんっ」 突き放すような物言いに、彼の胸にちくりとした痛みが走った。幸福の絶頂にいたはずの心が、急激に冷えていくような感覚。その陰った表情は隠しようもなく、声に寂しさが混じる。「変なこと、だったか?」 その一言が落ちた瞬間、彼女の顔色から強がりが消え失せた。彼を傷つけてしまったという事実に、彼女の胸は激しく締め付けられる。自責の念が波のように押し寄せ、彼女は慌てて彼の腕に縋り付いた。「ち、ちが……う……! 変なことじゃないわ……ごめん。また、しなさいよね……。愛し合ったのよね……変な訳ないじゃない……尊い行為よね」 視線を泳がせながら、彼女は精一杯の真心を言葉に変える。その声は震え、最後の方はほとんど聞き取れないほどの小声になっていたが、そこには偽りのない本心が込められていた。恥ずかしさに耐えきれず、彼は彼女をそっと支え直す。 彼女は素直に彼の腕に体重を預け、支えられながらゆっくりと足を差し入れた。肌を滑る布地の感触さえ、今は彼との繋がりを証明する温かな記憶の一部となっていた。古龍の刻印と、揺れる精霊の心 薪拾いを終え、二人は繋いだ手の温も
森の静寂に溶ける、終わらない愛の脈動 ちゅっ、と密やかな水音が静かな森に響く。シエラが吸い付くようにユウの唇を食むと、ユウはその誘いに応えるように、彼女の熱く湿った口内へと舌を滑り込ませた。互いの唾液が混じり合い、甘く粘り気のある感触が舌先から全身へと伝わっていく。絡み合う舌は、どちらからともなくより深く、より激しく、互いの存在を確かめ合うように貪り合った。「んぅ……んぅ、はあ……んっ、ふぁぁ、ユウ……しびれちゃう。もっと……キスして」 シエラの吐息は熱く、ユウの頬を撫でるたびに彼女の情動を伝えてくる。繋がったままのそこは、ユウの息子を情熱的に受け入れ、内壁がひくひくと波打つように収穫を急いでいた。きゅうっと締め付けるようなおねだりの動き。その愛らしくも強欲な締め付けに抗えず、ユウの奥底からは再び熱い塊が突き上げてくる。シエラの中へと、熱い奔流が幾度も、幾度も解き放たれていった。「……シエラ、愛してるぞ……んっ、また……出ちゃったな」 ユウが蕩けるような声で囁くと、シエラは「んぅ……っ」と、切ないほどに甘い声を漏らした。ユウの首に回した細い腕に、さらに愛おしそうに力を込める。彼女の胸の鼓動が、密着したユウの胸板にダイレクトに響き、二人の境界線が曖昧になっていく。「んぅ……もっと……ちょうだい……。んっ、ピクピクって……動いてる」 シエラの股間は、ユウから与えられた熱い余韻をすべて飲み込もうとするかのように、今もなお微かな痙攣を繰り返していた。そのヒクヒクとした胎動は、まだ満足していないと言わんばかりに、ユウの体に吸い付くように密着する。 木々の隙間からこぼれる光が、汗ばんだ二人の肌を黄金色に照らし出している。シエラの潤んだ瞳にはユウの姿だけが映り、ユウの指先は彼女の背中の柔らかな曲線になぞるように動いた。
「わぁ……綺麗……!」 リーナは、ユウの腕に抱きついたまま、思わず感嘆の声を漏らした。その透き通る青い瞳は、初めて見る雄大な川の美しさに魅入られていた。「だろ? スゴイいい場所だよな。思ったより、ずっと静かで綺麗だな」 ユウもまた、この隠された秘境のような場所に、改めて感動を覚えていた。彼の声には、リーナに素敵な景色を見せられたことへの、誇らしさが滲んでいた。 この場所は、森を抜けなければ辿り着けない場所であり、しかも父が言っていたように、この川沿いのどこかに「近寄って
(う、嘘だろ……! 魔法だ! 本物の魔法だ!) ユウは、顔中の血液が沸騰したかのように熱くなるのを感じた。彼の目は、驚きと興奮で大きく見開かれ、そして次の瞬間、純粋な憧れの光を宿してキラキラと輝き始めた。「す、すげぇ! リーナ! お前、魔法使いだったのか!?」「え? あ……そう、母親が魔術師なのよ……両親が冒険者って言ったでしょ」 リーナは、ユウの興奮と驚きに満ちた視線に、一瞬言葉を詰まらせた。彼女は、王女という身分を隠すための設定を思い出し
その結果が、この町での暮らしだった。しかし、その身分はあまりにも重く、警備兵たちが彼女の命令一つで大忙しになるほど、厳重に秘匿され、守られていた。リーナの透き通る青い瞳の奥には、王女としての重圧と、お忍びの生活で得た自由への喜びと、そして今、ユウとの出会いによって生まれた新しい感情とが、複雑に混じり合っていた。 ユウとリーナは、警備兵の詰め所を後にすると、さっそく森へと足を踏み入れた。手を取り合い、二人の秘密基地へと向かう道すがら、ユウは昨日の続きを尋ねた。「今日は、どうしようか? 剣術の修業か、それとも冒険者ごっこか?」 ユウの問いかけ
それどころか、リーナが座っていた木製の簡素なテーブルの上には、白い湯気が立ち上るホットミルクの入ったカップが置かれていた。それが警備兵たちの気遣いなのか、あるいはリーナ自身が用意させたものなのかは定かではないが、この空間の異様さを物語っていた。 警備兵たちは、目を配りながらも、決してリーナの方を直視しようとはしない。まるで彼女の存在を無視しているようにも見えるが、その仕草の端々には、無礼にならないよう細心の注意を払っている緊張感が滲み出ていた。それは、事前にリーナから「自分を気にしないように」と命令された警備兵たちが、言いつけを守ろうと不自然なほど意識を逸らしているから





