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第17話

Auteur: 匿名
しかし、ようやく恵美を見つけ出したのだ。だから、簡単に手放すわけにはいかなかった。

海斗は朝から晩まで、何日も彼女のギャラリーに入り浸っていた。恵美は、残っていた最後のイーゼル2つを脇に寄せながら、ため息をつく。

「絵を買う気がないなら、そこをどいてくれない?日差しが入らなくて困るんだけど」

今の海斗は、どうかしていた。彼女のちょっとした文句ですら、ご褒美のように感じてしまう。

恵美がまだ自分を無視していない今のうちに、と。海斗は一歩踏み出し、彼女の行く手を塞いだ。

「恵美、お前が家を出ていっただけで、俺たちはまだ離婚届を出したわけじゃない。法律的には、まだ夫婦なんだよ」

恵美は鼻で笑った。

「もう離婚調停の手続きは進めているの。私の手元にこれだけの証拠があるんだから、裁判所がどっちの味方をするか、あなたにもわかるでしょ?」

彼女が言う「証拠」が何かは、よく分かっていた。海斗の顔がこわばる。引き留める言葉は、もはや「ごめん」の一言しか出てこなかった。

「謝罪は受け入れる。でも、許すことはないから」

恵美の決意の固い後ろ姿が、海斗の視界から遠ざかっていく。

海斗は恵
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