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第24話

Author: 落葉
数日後、俊輔の訃報と例の手紙の内容は登山者によって発見された。その手紙が公表されると、世間は再び騒然となり、悲劇的な結末に大きな衝撃が走った。

しかし、5年前のスキャンダルや陣内家の凋落と比べれば、このニュースもすぐに新しい話題に塗り替えられていった。

多くの人間にとって、それは巨大な悲劇の残響に過ぎなかったのだ。

その知らせが司の耳に入ったとき、彼はガランとした社長室に一人座っていた。秘書がおずおずと報告を終え、息を呑んで反応を待った。

司は静かにそれを聞いていた。表情も変えず、瞳の奥にすら何の波風も立たない。まるで自分とは無縁の、遠い世界のニュースでも聞いているようだった。彼は手で合図をし、秘書を下がらせた。

扉が静かに閉まり、部屋には再び司一人だけが残された。

彼は巨大な掃き出し窓へと歩み寄り、足元に広がる華やかで冷淡な都市を見下ろした。

夕日が顔を照らしても、その瞳の中には何も映らなかった。まるで、そこにあるのは底知れぬ暗闇だけであるかのように。

俊輔は自らの命をもって、その罪を償った。

生涯かけて負い目のある妹の元へ行くため、最も断固たる方法を選んだのだ。

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