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第19話

Auteur: 猫ちゃん
気持ち悪い。

この手で直美を抱きしめたくせに、今さら自分を引き止めようなんて。

凪は怒りに任せてその手を振り払った。そして、かつて渉が自分を問い詰めた時と同じ口調で言い放った。

「いつまで騒ぎ立てるつもり!」

「謝りに来たんだ」渉は焦って彼女に近づいた。「俺たちはまだ終わってない。君が望むなら、いつでも籍を入れられる。今度は君の好きな日にするし、絶対に時間を作るって約束する」

「必要ないわ」

凪は、その場を去ろうとした。

渉の堪忍袋の緒が完全に切れた。自分がわざわざ会いに来てやったのに、拒絶されるなんて。

「凪、どうして君は直美みたいに物分かりが良くないんだ……」

パァン。

凪は引き返し、ためらうことなく渉に平手打ちを見舞った。瞳を赤く潤ませながら言い放った。「よく覚えておいて。入籍する日にあなたが直美のところへ行った、あの瞬間に私たちはもう終わったの!」

警備員が慌てて駆け寄ってきた。

凪は数歩後ずさった。信じられないという顔をする渉を見て、自嘲気味に笑う。

何をそんなに信じられないことがあるっていうの。

自分はただ、去っただけなのに。

それこそ、彼の思
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