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キミと僕だけの世界③

Auteur: 鷹槻れん
last update Date de publication: 2025-08-23 23:00:29

「お願い、大好きなキミをおもてなしさせて?」

 縋るような思いを眼差しに乗せれば、沙良が戸惑いながらも小さく頷いてそろそろとソファへ腰を落ち着けてくれた。

 そんな沙良の様子を目の端に収めながら、僕はキッチンに立って、ティーポットを温める。

 今日、用意するのはこの日のために研究を重ねた特別ブレンド――。僕が〝沙良のためだけに〟作った、最高にリラックスできて……うまくすればキミが眠ってしまうやつ。

(眠らないとしても、意識がトロンとするはずだ)

 乾燥させたカモミールの花に、削ったレモンの皮を少量。蜂蜜をティースプーンに一杯。

 そして、香り付け程度に垂らすのは、熟成されたブランデー。このお酒の加減が一番苦労したポイント。

 余りにたくさん入れ過ぎるといかにもアルコールです、って感じになって警戒されそうだし、少なすぎると効果が薄くなっちゃう。

 沙良が酒に弱い

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  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミと僕だけの世界(完)

    沙良が浅く寝息を立てている。頬には熱の名残《なごり》。 泣きながら何度も絶頂に達し、ようやく訪れた眠りだった。 その細い足首に、僕はそっと銀の輪を嵌める。 ぱちん、と乾いた音。もう外せない。誰にも、何があっても。 これは飾りじゃない。微弱な発信装置とアラーム付き。 僕だけが管理できる、特注の足枷《アンクレット》。 ねぇ沙良、知ってた? 眠ってる間に檻《おり》の鍵をかけられてたって。 でもまだ教えないよ。だって僕は優しいから。 キミが不安にならないように、甘く優しく包み込んであげる。 目覚めるたび、自然と〝僕のもの〟だと受け入れられるように。 逃げられない檻の中で、キミは僕だけを見ていればいい。 僕がキミを見つけたあの日から……キミはこうなる運命だったんだ。 「……ねぇ、沙良。キミはもう、僕のものだよ」 指先で銀の輪を撫でながら、僕は穏やかに微笑んだ。 窓の外、雨はまるで鉄格子のように歪んでいた。 *** (――どうして、こんなに静かなの?) 私はゆっくりとまぶたを開けた。知らない天井。住み慣れた|家《アパート》の部屋とは違う匂い。違う空気。 (ここ……どこ?) 起き上がろうとして、足首の〝違和感〟に動きを止める。 銀色の輪。見覚えのない金具。引っ張ってみたけれど、外せそうにない。 「……えっ?」 継ぎ目も鍵穴も見当たらないそれから、ピッと小さな電子音がした。 「なに、これ……」 確か私……昨夜、朔夜《さくや》さんが淹れてくれたカモミールティーを飲んで……。 (朔夜さんはどこ?) 見回してみたけれど、彼の気配はなかった。 代わりに、天井の角。――小さな黒い目が、私を見ているのに気が付いた。 (カメラ……) それに気付いた瞬間、背筋に凍るような悪寒が走った。 思わず「なに、これ」ともう一度つぶやいたとき、背後の扉が静かに開いた。 「おはよう、沙良。よく眠れた?」 笑顔の朔夜さん。手には朝食のトレイ。カップから立ち昇るのは、ベルガモットの仄かな柑橘の香り。優しくて懐かしいはずなのに、今は妙に重く、息苦しいほどに甘く感じた。 ふわりと漂う優しい香りと、朔夜さんの変わらない笑顔。 私は思わず、喉の奥がひくりと震えるのを感じた。 ――大好き

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミと僕だけの世界⑥

    「だったらもう一度聞くよ、沙良。沙良も僕も、どうやら両想いだ。好きな男から触れられて気持ちよくなることは良くないこと?」 「いえ……多分、いいんだと……思い、ます」 「そう、いいことなんだ」 「はい……」 「だからどうするんだっけ?」 そこでカリッと乳首の先を引っ掻いたら、沙良がピクンッと身体を跳ねさせた。 「沙良?」 「気持ち、いい……です」 「うん、いい子」 僕は沙良が〝僕に触れられて気持ちいい〟と認めてくれた瞬間、沙良をギュッと抱きしめて思い切り褒めちぎる。 そうしてそこからは何度も何度も……しつこいぐらいに時間をかけて丁寧に、「キミには僕に愛される価値がある」と教え込んだ。 「沙良、そろそろ下にも触れるね?」 胸だけで何度も甘イキをした沙良をそっと抱き締めると、僕は指先を沙良の下腹部へ向けて撫で下ろしていく。 「え? ……下?」 ぽやんと熱に浮かされた沙良が僕の言葉の意味が掴めないみたいにつぶやいた。 (そういう性に疎いところ、たまらないな) 僕は沙良が僕の言った言葉の真意に気付くより早く、彼女の下着へ指先を到達させる。布越しでも彼女がしっかり濡れているのが分かって、僕はごくりと生唾を飲み込んだ。 「あ、……そこは、汚いので、っ」 カリッとレース越しに敏感な秘芽を引っ掻く僕の手を、沙良が懸命に止めようと抵抗を試みる。けれど、沙良の華奢な手指には全然力が入っていない。 下着のクロッチ部を横へずらして直に指を沙良の秘部へ這わせれば、温かく滑《ぬめ》った蜜が、僕の指を瞬く間に濡らした。 その|滑《ぬめ》りの力を借りて、僕は沙良の敏感な花芽へ、直にそっと触れる。 「あ、っ、やんっ、そこ、ダ、メっ……」 ビクビクと身体を跳ねさせる沙良が可愛くて、僕は執拗にそこをこねてつぶして優しく撫でて……ぷっくりと存在を主張させる。 そっと薄く敏感な突起を覆い隠した皮を押しのけて、直に指の腹で押しつぶすようにそこを可愛がったら、沙良が弓なりになって全身にキュウッと力を込めた。 「ひゃぁ、っん!」 未だに身体の震えが止められないでいる沙良の耳元に、吐息を吹き込むようにして「上手にいけたね」と囁《ささや》けば、沙良がぼんやりした目で僕を見つめてくる。 (ああ、可愛くてたまらな

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミと僕だけの世界⑤

     指先をそっと沙良の襟元に添えると、布地が微かに擦れる音が静かな部屋の中に小さく響く。 ゆっくりと、丁寧に――まるで大切な贈り物を解くように、僕は彼女の服に手をかけた。 硬く閉じられていた沙良のまぶたが、そっと揺れて開き、僕の顔を見つめてくる。 お酒の力もあるだろうか。 全身がほんのり薄桃色に色付いた沙良《さら》の下着姿はとても魅力的で、全部見えないからこそ秘めたる部分にワクワクさせられてしまう。「あっ、……朔夜《さくや》、さっ……。ダ、メっ」 沙良の下着は彼女らしい、とても控え目なローズグレージュのレース付き。その柔らかな色合いの肩紐にそっと指をかけると、沙良の身体がわずかに震えた。 逃げるように伏せた目元が、どうしようもなく愛おしい。「大丈夫だよ、沙良。……怖くない」 そう囁きながら、僕は慎重に背中へまわした両手で丁寧にホックを外す。 プチッという頼りない音がした瞬間、彼女の肩から布がするりと滑り落ちて、その下に隠されていた柔らかなラインがシーリングライトの明かりに照らされた。 フワフワのふくらみを隠そうとするように、沙良が胸元を両腕で懸命にかばう。 僕はその腕に手を重ねて優しく撫でながら、もう一度沙良と目を合わせるんだ。「ちゃんと見せて? ……キミの全部が、欲しい」 僕は躊躇いがちにのけられた沙良の胸元へ、そっと手を添える。控え目で綺麗な形をした沙良の胸は、僕が触れる度に甘い芳香を放ちながら、手にしっとりと馴染んだ。 あえて触れないようにしている薄い色付きの先、愛らしい乳首が刺激してもいないのにツンと天を向いている様がたまらなく官能的で、見ているだけで腰にくる。「可愛い……」 散々焦らしておいて、先端の小さな果実をチュッと吸い上げた途端、沙良の身体がびくりと跳ねた。「気持ちいい?」 耳元でそっと問い掛けた僕に、沙良が恥ずかしそうに視線を逸らせる。「ねぇ、沙良。お願い? 言葉にしてくれなきゃ分からないよ?」 本当は聞かなくたって沙良が感じてくれていることは、蕩けたみたいな彼女の表情を見れば一目瞭然だった。 だけどごめんね? 僕は沙良の口からちゃんと聞きたいんだ。 だって……沙良が自分から僕を求めてくれないと意味がないんだから。「朔夜《さくや》さん。お願……、もぉ、許し……て?」 快感を得ることにこれほど拒絶反応

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミと僕だけの世界④

    ふぁ、と小さく沙良があくびをして、目が少し虚ろになってきた。 「沙良?」 そっと彼女に呼び掛けて、沙良が手にしたままのカップを優しく引き取ってテーブルの上に戻せば、「朔夜、さ……?」と小さくつぶやいて、懸命に眠気と戦っている。 「眠くなっちゃった?」 沙良の頬をそっと撫でて問い掛ければ、沙良が小さくうなずいた。やがて、ソファへもたれ掛かるようにして、瞼《まぶた》がゆるく落ちかけては開かれる、というのを繰り返す。 「……すごく、あったかくて……なんだか……ほわほわします……」 (――ふふ。効いてきたね) ほくそ笑む僕のすぐそばで、沙良が目を閉じたまま、ぽつりとつぶやいた。 「……私って、ほんとダメな子ですよね……」 不意にこぼれたその言葉に、僕は沙良の顔を見つめた。 「どうして?」 「昔、先生から怖いことを言われて……ちゃんと自分を守ろうと思って地味にして、人と関わらないようにして……。そういうことをする人の心理も知ろうとして……色々勉強もしました。でも結局、またこんな目に遭って……。周りから暗いとか冴えないとか言われても自衛のためだって頑張ってきたのに……全部無駄でした。なんだかもう、自分でも何がしたかったのか分からなくなっちゃいました……。こんな私が、誰かに愛されるなんて、有り得ない気がします」 沙良は俯いて、肩をすくめたまま震えていた。 ――でも、それは違う。 沙良が取る必要のない心理学系の授業をやたら取っていた理由は、ストーカーの気持ちを知って……対処法を模索していたからだったんだね。 そう知った僕は、沙良を外に出すべきじゃないという思いを強くした。 沙良がそんなバカなやつらのことを学ぶ必要なんてないんだよ? ――僕が守ってあげるんだから。 僕はそっと沙良の手を取って、指先を絡めた。 「有り得なくなんかないよ? 現に僕はキミが好きだって散々伝えたはずだけど?」 沙良がぽやんとした表情を僕に向けてくる。その瞳の奥に、僕の言葉の真意を推しはかろうとするかのような光が見え隠れする。 「沙良はちゃんと、愛されていい子なんだ。誰がなんと言おうと、僕はそう思ってるよ?」 「でも……」 「一年生の頃、僕は沙良とたまたま同じグループになったよね? あれ以来ずっと……僕はキミのことが気になって見続けてきたから

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミと僕だけの世界③

    「お願い、大好きなキミをおもてなしさせて?」 縋るような思いを眼差しに乗せれば、沙良が戸惑いながらも小さく頷いてそろそろとソファへ腰を落ち着けてくれた。 そんな沙良の様子を目の端に収めながら、僕はキッチンに立って、ティーポットを温める。 今日、用意するのはこの日のために研究を重ねた特別ブレンド――。僕が〝沙良のためだけに〟作った、最高にリラックスできて……うまくすればキミが眠ってしまうやつ。(眠らないとしても、意識がトロンとするはずだ) 乾燥させたカモミールの花に、削ったレモンの皮を少量。蜂蜜をティースプーンに一杯。 そして、香り付け程度に垂らすのは、熟成されたブランデー。このお酒の加減が一番苦労したポイント。 余りにたくさん入れ過ぎるといかにもアルコールです、って感じになって警戒されそうだし、少なすぎると効果が薄くなっちゃう。 沙良が酒に弱いことは織り込み済みだから……同じようにアルコール慣れしてない子で、僕はたくさん実験を重ねたんだ。 もちろん他の子には興味なんてないし、寝かせるだけで手なんて出してないけど……沙良は別。 キミにはこれを飲ませてしてみたいことがたくさんある。 僕の手元で沙良のためだけに開発したスペシャルブレンドが温かい蒸気とともに溶け合って、空気に甘く柔らかい香りが広がっていく。 淹れている僕自身が眠くなりそうなくらい、優しい香り。(……でも、眠るのは沙良だよ?) ホカホカと湯気のくゆるティーポットとカップをトレイに乗せてリビングへ戻ると、沙良は両手を膝の上で組んで、所在なさげに僕を見つめてきた。 ソファの端っこ。まるで、部屋全体に対して遠慮しているみたい。「

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミと僕だけの世界②

     僕の部屋に着いた沙良は、玄関先でそっと靴を脱ぎながら、落ち着かない様子で周囲を見回す。 まさかと思うけど……ここが沙良を捕らえるためにわざわざ用意した部屋だってバレたかな? 一人暮らしの大学生には不釣り合いなくらい広くて、無駄に眺めのいい角部屋。 アイランドキッチンに、タッチ式オートロック、床暖房付きのバスルームまである高級マンション。 まるで若手実業家か医者の住まいみたいなこの部屋を見て、沙良が少し目を見張ったのも無理はない。 だけどまあ、そこは想定済み。 この部屋を維持してる理由を聞かれたら、「親が心配性でセキュリティ面を重視した結果こうなったんだ」とでも言っておけばいい。 でも実際は、そうじゃない。 高校時代から独学で作ってきたスマートフォン用アプリと、データ解析に基づいた投資で得た収益。 人の心理を読むのは得意だから、株も仮想通貨も、読みさえ間違えなければ悪くない金になる。 それらを元手にした副業収入で、僕はもう、親のスネをかじらなくても生きていけるし、司法試験に合格すれば更に稼げるようになるはずだ。 キミを囲うのに、他力なんてイヤだからね。 僕がキミを迎える場所として、自力で稼いだ金でこの部屋を選んだ。それだけの話だ。 だけど僕の心配をよそに、沙良は違うことを思っていたらしい。「……ごめんなさい。急にお邪魔してしまって。もしかして……朔夜《さくや》さん、ご家族と一緒にお住まいなんじゃ?」 沙良にはここがファミリー向けの物件に見えたらしい。(なんて可愛くて純粋な発想だろう!) けど……うん。僕がキミと暮らすこと想定で用意したマンションだからね。ある意味間違ってないよ?「あぁ。そういうことか。ちゃんと話してなくてごめんね? ここ、すっごく広いけど僕一人で住んでる家だから安心して?」「えっ?」「僕の実家が、結構大きな弁護士事務所を開設してる弁護士一家だっていうのは沙良、知ってる?」「……いえ、初めて聞きました」「そっか。まあ、僕自身はまだただの学生だけどね。両親が心配性でさ。一人暮らしするって言ったら、絶対に〝セキュリティ重視で選びなさい〟ってうるさくて」 僕は照れたように笑ってみせた。「……それで、ちょっとオーバースペックな部屋になっちゃったんだ」 恥ずかしそうに言った僕に、沙良がふっと笑う。けれど

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミは、僕を頼るしかない②

     そんな風にして入手した、白川の裏アカウントのやり取りを覗いてみれば、女子高生や女子大生ばかりを物色し、襲いたい妄想を語り合う中年男たちの吐き気を催すやりとりが並んでいた。 ――しかも今、その白川が明都大から一駅の距離に潜んでいることまで僕は知ってしまった。  これが、偶然であるはずがない。  何故なら白川は塾講師という立場から、沙良が明都大に合格したことを知っていたはずなのだから。 (気持ち悪い男だな)  そう思いはしたが、不幸中の幸い。白川は、沙良の住まいまでは〝まだ〟特定していないようだった。だけど、それも時間の問題に思えた。  〝僕のあずかり知らないところで〟沙良に被害が

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミは、僕を頼るしかない①

     ――準備は、整った。 あの日、沙良を手中に収めるための〝最高の方法〟を思いついてから、僕はすぐに動き出した。 まずは彼女の口から漏れた、ひとつの名前――白川《しらかわ》慎策《しんさく》。 その名が、僕と沙良の絆を深める計画の鍵になる。 白川《しらかわ》慎策《しんさく》は四十代半ばの中年男だ。中肉中背。見た目は可もなく不可もない感じ。 これは、高校生の頃の篠宮《しのみや》沙良《さら》が通っていた進学塾で、数学を教えていた塾講師――沙良を苦しめた男の〝表向きの〟基本データだ。 実はこの男、調べて分かったんだけど、離婚の理由がろくでもない。 まずはひとつめの要因。 沙良が塾に通い

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミが変わり始めた日⑥

    「沙良ちゃんは元がいいからね。そのままでも十分可愛いのに追い打ちのようにそんなことするってことは……男を誘ってるとしか思えないよ?」 と――。 そうしてギュッと抱きしめられて耳元で 「俺にはキミの気持ちが分かってる……。だからね、ちゃんとキミからの誘いに応えてあげるよ」 そう告げられた時には身の毛がよだった。 「受験の直前だったから、塾をやめることもできなくて……。両親が私のために色々無理して塾へ通わせてくれているのも分かってましたし、何とかその先生を避けながら通い続けました。……でも、本当はもう、限界で……」 そこで沙良は、ふっと息を吐いた。 まるで、心の奥に押し込め

  • 誰にも見せたくない〜僕だけの君でいて?〜   キミが変わり始めた日④

    「ずっと立たれてたら落ち着かないし……座ってくれたら嬉しいな?」 |沙良《さら》は少し迷ってから、また小さく頷いてようやく僕の隣に腰を落ち着けてくれる。 そこで僕はホッとしたように話を続けるんだ。「――あの時にさ、僕がキミの眼鏡のことを言ったのは覚えてる?」 途端沙良がギュッと両手に力を込めてうつむくから、僕は彼女の中に僕の言葉が残っていると確信する。「ごめんね。知り合いのつもりで馴れ馴れしく要らないことを言ったんじゃないかって……実はずっと気になってたんだ」「……え?」 まさか僕から謝られるなんて思っていなかったんだろう。いや、沙良のことだから、むしろ『どうして僕のアドバイス

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