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第107話

Author: ドドポ
澪も帰ろうとしたが、洵からラインが届いた。会社で待っていろという。

澪は返信した。

【公用?私用?】

【私用だ】

だから澪は待たなかった。

今日は残業がない。送迎バスか地下鉄で帰ろうとしたが、決める前に一台の黒いセダンが目の前に止まった。

運転していたのは佐々木だった。

「夏目さん、乗ってください」

「結構よ」

澪は丁寧に断った。

「地下鉄で帰るから」

「ついでに乗せようというわけではありません」

佐々木の言葉に澪は首をかしげた。

「社長の命令です」

澪の顔色が変わった。

洵の言いなりにはなりたくなかったが、佐々木を困らせるのも本意ではなく、結局車に乗り込んだ。

佐々木は澪をあるショッピングモールへ送り届け、洵が指定した店に案内した。

遅れてやってきた洵を見て、澪は滑稽に思えた。

洵は千雪を家まで送るついでに、自分を乗せてくればよかったのだ。

だが、千雪が嫌がるのを恐れたのか、あるいは社内の誤解を恐れたのか。

とにかく、千雪という愛人に比べ、妻である自分はアシスタントの車でモールに送られるだけの扱いだ。

まるで自分の方が愛人のようだ。

澪の不
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