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第423話

Author: 炭酸が抜けたコーラ
病室の中には、長い沈黙が横たわっていた。

耳を削ぐような生体情報モニターの単調な電子音だけが、規則正しく響いている。

葵はベッドの背にもたれかかり、幽霊のように青白い顔で、血の気を失った唇を噛みしめていた。先ほど一しきり激昂したせいで、胸の上下はまだ荒く、手背に留置された点滴の針が今にも引き抜けそうになっていたが、今の彼女にとってそんな痛みはどうでもよかった。

彼女の脳裏を支配しているのは、ただ一点のみ。

――心愛が、また桐生家に戻った。

戻っただけではない。あろうことか貴臣が自ら付きっきりで世話をし、守り、片時も傍を離れないという。

その事実が一本の毒針のように喉奥へ突き刺さり、飲み込むことも吐き出すこともできないまま、考えれば考えるほど反吐が出るような嫌悪感が込み上げてくる。

――ふざけないでよ。

あの三年間、自分がどれほど手を尽くし、血を吐くような思いで心愛を桐生家から追い詰めてきたか。

雅子には蛇蝎のごとく嫌わせ、使用人たちには徹底的に軽んじさせ、貴臣にとっても「いてもいなくても同じ存在」へと叩き落とした。あの女はもう二度と這い上がれない泥濘の中で惨めに朽ち果
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