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0021-微妙で

Penulis: chocho
last update Tanggal publikasi: 2026-02-09 10:12:40

図書室のいちばん奥、書架に囲まれた一列の席で、三人の影が夕陽に引き伸ばされていた。

光は低く、ゆっくりと床をなぞるように差し込み、影の輪郭を曖昧に溶かしていく。

放課後の時間は、不思議なほど静かだった。

時計の針の音さえ遠く感じられ、ページをめくる気配や、誰かの息遣いさえも、書架の奥に吸い込まれていくようだった。

春の余光は、本と本のあいだをすり抜けながら、室内をやわらかな橙色に染めていく。その色は、時間そのものがゆっくりと沈んでいく証のようにも見えた。

仁野は、分厚い自由帳を机の上に広げていた。

観察記録用のノート。

開かれた一ページには、細かな文字が隙間なく並び、いくつかの図解が、まるで思考の補助線のように貼り付けられている。

――感情距離認知テスト

――授業中の視線接触回数の統計

どれも、本来なら無機質で、感情とは距離のある言葉のはずだった。

けれど、ページを埋め尽くすそれらは、どこか体温を帯びていて、観察する側の視線や迷いまでも一緒に書き込まれているように見えた。

「創作ってさ、結局は感情の実験なんだよ」

赤縁の眼鏡越しに航平を見て、仁野はそう言った。

説明するというより、確
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